ようやく2時間ほど時間が取れたので、夜中に敢行しました。目的は、IAM→ICMのデジタル映像信号(青コネクタ)の信号特定、チップ特定です。
取り出し要領はセンターパネル取り外しと同様で、IAM取り外しまでに外すネジは6本(Torx 25)です。吹き出し口およびシフトノブブーツは、クリップ嵌め込みですが、なかなかキツイですね。そしてIAM自体を固定する2本のトルクスもやたら回転がシブい感じでした。
こんな感じで顔を出しますから、引き出してみます。
上から覗きこむと、左手前から、窓アンテナ線(ラジオ)同軸白コネクタ(2極)、デジタル映像青コネクタ(JAE MX38)、左奥に行って、同軸GPSアンテナ濃青コネクタ(Fakra C) 、VICSビーコンアンテナ黄色コネクタ(Fakra K)、MOST黒コネクタ、USBコネクタ(JAE MX49)、電源・マイク・アンテナ線接地グレーコネクタ (JAE 型番未調査)が見えます。最右のグレー同軸の Fakra コネクタは接続されていませんでした。
さらに引き出して全体を眺めるとこんなラベルが貼られています。
本体自体はアルパイン製ということがわかりますが、よく見てみると・・・・むむむ!・・・・右上の法に技適マークが。Bluetooth 内蔵ですから、当然といえば当然ですが、法に触れてしまいますから、これでは殻割り(した様子をウェブで公開)するわけには行かなくなってしまいました。
( •᷄ὤ•᷅)
しかしタダでは起きない( ̄ー ̄)
IAMでエンコードされた映像信号はICMでデコードされるはず!ということで、ICM側のデコードチップを手繰ったところ、TI の DS90UR124QVSを特定することができました。
シリアライザ・デシリアライザは同社製のペアのチップが用いられるようですから、IAMで用いられているのは DS90UR241QVS と推定することができます。
Digikey 価格で \1,300 程度。
データシートには以下のように書かれています。
DISPLAY APPLICATION
The DS90UR241/124 chipset is intended for interface between a host (graphics processor) and a Display. It supports an 18-bit color depth (RGB666) and up to 1280 X 480 display formats. In a RGB666 configuration 18 color bits (R[5:0], G[5:0], B[5:0]), Pixel Clock (PCLK) and three control bits (VS, HS and DE) along with three spare bits are supported across the serial link with PCLK rates from 5 to 43 MHz.
これは FPD-Link II の規格の範囲内であり、Volvo がこの教科書通りに使用していれば、Volvo の同世代のメディア用 LVDS は FPD-Link II が用いられていることが濃厚と言えそうです。シリアライザの典型的な回路見本は以下のようになっています。
ここまでわかれば、LVCMOSと書かれている24本+クロックのピンに、3.3Vロジックの18ビット出力と同期信号を含めた25本の出力を持つICを使って、HDMIなりNTSCなりを取り込めるようにすることで、青コネクタ経由の低侵襲映像割り込みが実現できそうです。ひとまず HDMI → 18bit RGB66 の変換 IC を探してみようと思います。
LVDSに用いられているコネクタ(JAE MX38)のレセプタクル(機器側)は入手性が良いのですが、プラグ(ケーブル側)はハーネスとしてしか出していないということで、サードパーティ品の入手が難しそうですから、Volvo 純正パーツを購入するのが確実かもしれません。
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2014/09/24 09:59:21