FUCHS SUPER GT MC SAE 15W-50  

GTAに乗っているV6のエンジンは製造日こそ近年ではある物の、
基本設計はもう何十年前と昔のことで、
私の車も類に漏れず謎のオイル消費に悩んでます。
オイル交換後はレベルゲージはMAX状態であるが、
オイル交換時期になるとレベルゲージにオイルが付かない程なのです。
添加剤はオイルシールを傷めそうですし、
オイルを変更するだけでオイル消費を解消できないかと思うところで、
そんな悩み（ストレス）を解消できるかな？と選んだのが
今回のFUCHS製SUPER GT MC SAE 15W-50です。

FUCHS？ってロゴは見たことあるけど、
よく知らない方も多いのではないでしょうか？
FUCHSはドイツのオイルメーカーで、
特に自動車メーカーの出荷用オイルに採用されています。
厳しい自動車メーカーの性能をクリアーしつつも、
コスト面では厳しい値下げを要求され、
さらに品質も変わらぬよう維持しなければならない、
そんな条件下で自動車メーカーのサプライヤーとして、
実績のある素晴らしいメーカーなのです。

そんなFUCHSがアフターマーケットで出しているオイルなのですが、
巷では高性能＝エステル系100％化学合成油では無いのです。
実はエーテル系部分合成油なのです。
近年はあまりないそうですが、浸透性の高い化学合成オイルを使うと
オイルシールを膨張してしまうことがあり、傷める原因だったようです。
でもそれは鉱物オイルの使用を前提として、
クルマが作られているからだったようです。
このオイルはエーテル系部分合成油ため、そのような心配もありません。
冒頭にも述べましたが、V6の設計自体が古いので、
オイル消費の原因は近代的なシャバシャバなオイルの為かなと思い、
エーテル系部分合成油であるこのオイルをチョイスしました。
先ほどほど述べたオイルシールの攻撃性も心配ないですし。
実際にジュリアなどのビンテージカーに乗られている方は
やはりきっちりと100％鉱物油を入れられている方も多いそうです。

さらにこのオイルを選んだ理由としては、
本来エーテル系部分合成油は分子量はバラバラのままで、
揮発性の高い成分も入っているため
比較的劣化しやすい性質があるという弱点がありますが、
このオイルは水素化分解により、オイルを分子の状態から組立て直し
精製度が高く熱安定を持たせている点や、
15W-50と粘度-温度特性が比較的メーカー指定に近いことです。

と言う風に知人から教わり、実際に試してみた結果ですが、
今回は比較的長距離走行が多く、
3ヶ月ぐらいでの早期の交換となったのですが、
これまでレベルゲージにさえ着かなかったオイルが、
10mmほどではありますが、レベルゲージに残っているという
オイル消費の改善につながることができました。
また、オイルを小瓶に分ける時に、最後注ぎ終わると、
非常に粘土があるというか、オイルの繋ぎが良いというのか、
最後まで水飴のように伸びて、なかなか切れにくく、
オイル切れのような心配がない印象を受けました。
まだこれからの寒い時期や、夏の暑い時期を経験していないので、
根本的な改善があるかは、今後長期間使用して確かめたいと思います。
まずは効果があったので4つ星です。

値段の方はペール（20L）缶での値段です。
現在こちらのオイルは1Lや4L缶での発売はありません。
オイル消費の効果の期待だけでなく、
メーカー指定のオイルより非常に安いのでお財布にも助かってます。
またTS系で同じような悩みの方は10W-40もありますので、
そちらを参考にしてみては如何でしょうか？

P.S
1年間使用しましたが、どの時期においても
メーカー指定のオイルよりもオイル消費が減少しました。
価格も純正指定より安価なため財布にも優しいです。
ネックと言えばリッター売りをしていないのとぐらいです。
お店によっては常時置いているお店もあるようですので、
問い合わせてみるのも良いかもしれません。

関連情報URL：abeshokai.jp/products/fuchs/fuchs_15.html