ロストモーションスプリング対策

今回のオーバーホールはロストモーションスプリングを後期型に交換する事も含んでいます。
こんなスプリング普通のエンジンには無いんですけどVTECには必要なスプリングです。
VTECはハイ側のカムとロー側のカムが存在し３つのロッカーアームのうち両側の２つがバルブによって押さえられそれら２つのカムはロー側の上から押されています。
もう一つのセンターロッカーアームはハイカム側から押されています。
VTECが作動すると３つのカムが油圧によって一つになるんで、VTECがロー側の場合、センターロッカーアームは必要ないんで何もしてません。でも何もしないでそのままの状態だとロッカーアームが遊んでしまいガタガタなんで、VTEC作動時にうまく３つがリンクしなかったり、タイミングがズレて損傷する危険性も無きにしも非ずです。
なのでローカム時、フリーの状態でも勝手に動き回らない様にロッカーアームを常にカム側に押さえつけているんですね。その為のスプリングなんです。
でも、常にロッカーアームはハイ側のカム山に押されているんで、バネが弱ってくる可能性があります。まぁ通常はそんな事は無いとは思うんですけど。でも初期型のスプリングは径が小さいのでヘタリやすいそうなんです。
写真は交換前に撮ったものです。左が前期型、右が後期型。
後期型のスプリングと比較するとその差は歴然ですね。
やっぱ後期型にこの形状を採用したという事は、やっぱ問題があったんだと推察されます。