今宵はカワイイ系なのを、出身はイタリアで、最終的にはドイツの車になりました。
【BMW (ISO) Isetta】
「BMW (イソ) イセッタ」です。
それまでは井戸のポンプのエンジンなどを作っていたイタリアのイソ社は、1953年にこの「Isetta」(名前は「小さいイソ」という意味です)を発表。その後、この二人乗りの小さな車は、欧州各国を走り回る事になります。
そのイソ社は1958年まで生産を続けましたが、イタリア国内でのイセッタは、あまり売れたとは言えない状態。そこでイセ社はドイツではBMW社、フランスではVELAM社、他にはスペインやベルギー、ブラジルではROMI社などともライセンス生産の契約を締び、その後は各社は独自に改良を重ねましたが、最終的にはドイツのBMW社がイセッタの生産を継続することになりました。
その代表的なBMW製イセッタ600(事実上の最終型)でスペックを。
空冷OHV4ストローク、水平対向2気筒の582cc、約20馬力です。
ちなみに、上記の通り大小様々なメーカーとライセンス生産の契約を結んだので、イセッタには派生型が沢山あります。
オリジナルであるISO社製、BMW社製イセッタには250、300、600が。更にトラックタイプやカブリオレなど用途別のバリエーション、他には細かい形状の違いなどと数え上げたらキリが無いほどです。そしてイギリス向けの仕様は、前側二輪、後ろ一輪の三輪車タイプもありました(通常型のイセッタは、前二輪後ろ二輪の四輪車ですよ)。
どうもイギリスでは、車の取得税が高く、しかし三輪車だとそれが安くなるという面からこれが採用されたのだとか。
しかし、全タイプともこの車体前側のドア(この車、前がドアなんです)が開き、横並びに二人乗りするスタイルは踏襲されています。
見ての通り(画像参照)、とてもカワイイ車ですよね。分類上ではいわゆる「バブルカー」になります、この時代にはバブルカーが様々な会社で作られましたが、その中でもこのイセッタは完成度が高い車でした。
もし、現代版を出すならEV化して、カーシェアリングに使うのが良いと思います。こんな感じでバブルカーにもう一度光を当てて欲しいです。
中古市場では驚愕の「500万円」も発見。レストアベースならもっと安いのもありますけど。
「古いからダメじゃない、そこから何かを学ぶのが大切だ」。
私が若い頃、ある方から言われた言葉です。
Posted at 2015/07/31 23:03:40 | |
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