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2017年06月09日 イイね!

病棟

病棟 目覚めた時刻は分からぬが、周りの雰囲気から朝になったのだと理解する。
 眼を開けても、昨日のようにグルグル回っている感覚は大きく減退し、やや強いものの一般的な気怠さだけが体を支配している。

 夜中にトイレに起きたのだが、念のためナースコールを点け、付き添って貰いながらも自力でトイレまで往復できた。点滴で投与されためまい止めが効いたようだ。

 とはいえ、私のカウントが正しければ既に薬剤は3~4本目。交換に来た看護師が「ふつうは一本で効くんですが…」と呟いたのを、私は聴き逃さなかった(苦笑)。



 ベッドサイドに、私が身に着けていた衣服や持ち物が置かれている。
 夜中に振動音がしたので、携帯もあるはずだ。しかもまだ電源は活きた状態で。

 重い頭を持ち上げて探すと、確かにあった。電池残量もまだ半分以上ある。
 さっそく「神仏決戦」の結果を検索すると、幸いなるかなリードされながらも終盤に追い付き、タイブレーク制の延長戦を制して「神」が準決勝進出。

 我が事のように喜びつつ、こりゃ私の運も捨てたもんぢゃないぞと励まされる。



 一応、入院状態になっているので朝食が運ばれてきたが、正直食欲は無い。嘔吐の恐れも残っている。
 それでも、何か口にすれば状況が好転するかと、サラダを半分と、ヨーグルトドリンクだけだが胃袋に入れた。


 脳血管障害の可能性が消えたため、めまいの原因は耳鼻科の領域に絞られた。
 午前中に、外来診療で忙しい先生の合間を縫って、診察してもらうことになった。

 救急病棟と外来病棟は隣接しているのだが、その移動に際して利用した車いすの乗り心地が、昨日の救急車やストレッチャー並みに悪い。私の体重が過大なせいもあろうが、左右の車輪が別々の動きを尻に伝えるのが不快だ。
 加えて、再び昨日のめまいがぶりかえしてきて、車いすがカーヴを切る度に吐き気を覚える。

 耳鼻科医師の診察では眼球に異常な水平振動が見られ、明らかに三半規管が不調に陥っているとのことだった。
 救急病棟では、朝の様子から今日中にも退院するものと思っていたようだが、私の申し出と、耳鼻科医師の判断で入院継続(ただし一般病棟へ転床)が決まった。

 帰りの車いすでも殆ど目を開けられないまま、嘔吐物に備えたビニル袋を口元に、ボロボロの状態で病室に戻って来た。
 ちょうど同じタイミングで、妻と職場の総務職員が面会に来ており、彼らの見立てでも「昨日の状態も酷かったが、今日も変わってないよ」とのことだった。


 それでも、暫く病室で安静にしていると元気が少しづつ回復し、吐き気は完全に解消。
 昼食(鮭の塩焼きと麦とろご飯)も、半分ほど食べることができた。病院食乍ら、しっかりと塩味の利いた鮭の滋味が身に染みる。

 午後は、再び耳鼻科医師団(午前中に診ていただいた先生を含め4人)の回診を受ける。
 午前中の様子から、大きく改善しているのに驚かれたが、まだ間もなく、再びぶり返す恐れもあることから安静にして様子を見ましょうということに落ち着いた。



 救急病棟は、救急車から水平移動できる1Fフロアに置かれていて、やや薄暗くクルマの走行音や外を歩く人の話し声も聞こえたりする。
 一方、一般病棟は高層ビルになっていて、たまたま私がアサインされたのは上層階の窓側。東京の都心が一望でき、夜景も美しい。

 これでアルコールと、盃を片手に語り合う相手が居れば完璧なのだが、病身の立場で望むべくもない。
 代わりに夕飯のチキンソテーを、夜景を楽しみながら難なく完食した。


 夜は更け、金曜の夜も静かに過行くのと入れ替わりに、意外にも外が騒々しくなる。
 断続的に続くヘリコプターのホヴァリング音が、六本木方面から響く。民間機は基本的に夜間は飛ばないので、恐らくは、「赤坂プレスセンター」を離発着する米軍のヘリだ。

 都立青山公園に隣接する米軍基地「赤坂プレスセンター」は、軍関係者向けの新聞社が置かれているために、そのような名称となっているが、実態としては米軍が自由に東京都心へ舞い降りることが可能なヘリポートとして機能している。

 敷地西側の一部は、赤坂トンネルの工事期間中だけ仮に借用する約束で東京都から提供を受け乍ら、工事終了後も返還を拒み、結局約束を反故にしてしまった。


 事故が起きれば、普天間基地どころの騒ぎではない首都の繁華街に、住民の迷惑を顧みず爆音を響かせ我が物顔で離発着する占領軍機。さらに敷地返還の約束が事実上破棄されながら、現状の回復と補償を求めることのできない敗戦国政府。
 土地の価値で換算すれば、竹島や尖閣諸島よりも大きな土地を、同盟国を自称する大国が収奪、実効支配されている事実関係だけは、全ての日本人が知っておくべきだろう。

 戦後政治の総決算、などちゃんちゃらおかしい。
 まずは赤坂の土地を返して貰ってから、主張を展開したまえ。


 青臭いリベラルな私も、めまいから立ち直りつつあることを確認して、夜景に見守られながら眠りについた。





Posted at 2017/06/11 21:49:53 | コメント(4) | トラックバック(0) | | 日記

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