昨日から、一級建築士が構造計算書を偽造して建築確認を取り、必要な強度の30~70%しか強度のない建築物がすでにいくつも完成し、実際に購入した人が住んでいることが大問題になってますね。大きなRC(鉄筋コンクリート)クラスの建築物が
震度5強で倒壊の恐れアリではとてもじゃないですが恐くて住めません(汗)
手抜き建築ならまだしも、設計そのものに大きな瑕疵があれば、明らかな証拠としてずっと残ってしまうものです。同じ建築士として、そんな恐いことをずっと行ってきたなんて信じられません(汗)
ただ、ここで難しいのが、一般に建築と言っても「意匠(デザイン)」を担当する事務所と「構造計算」を担当する事務所が協力して「設計」を行うのですが、意匠側はまずプランを構造側に渡し、構造の事務所がそれに見合う柱や梁などのメンバー(サイズ)を計算し、意匠側に引き渡します。なので、構造側から出されたメンバーがデタラメだと意匠側はそのまま本格的に図面を制作していくことになることろが恐いところなんです。また、一般的に表に出る建築物の設計者っていうのは意匠設計事務所になることがほとんどのため、実際に構造屋さんがおかしな設計をしても、書類上「設計者」は意匠側になってしまいますので、今回事件を起こしたこの構造担当の設計事務所は責任感が希薄になってしまったんではないでしょうか(汗)
以前は建築確認と言えば役所審査でしたが、今では民間の検査機関が審査をする割合がだいぶ高くなりました。
審査側にも責任があるのでは?なんて報道もされていますが、コンピュータ計算で行う構造計算書は膨大な量で、プリントアウトすると相当な厚くなり、これを短期間で全部チェックしていくことは到底難しいことです。
また、建築確認というのは、役所なり審査機関なりが出された書類を単に「確認」したという証であって、「許可制」のものではないため、実質的には設計者の責任が大きいものだと思います。
チェックできない部分を悪用した今回の事件で、今後の建築確認におけるチェックや設計者の責任の部分がより重くなるかも知れませんね

これまでスムーズに進んでいた業務が、こういうことでチェックが多くなったりして、より人件費がかかって申請料が上がったりしてやりにくくならないことを祈りたいです
また、今回該当した建物を買って住んでいる人は大変気の毒です。
あくまで民間での出来事ですから、国が再建築費用を負担するものではないですし、実際に一建築士が責任を取ると言っても到底ムリでしょう。かといって倒壊する可能性のある建築物に住み続けるワケにもいかないでしょうが、大きなローンを組んで買ってしまった人にとって引越すのは容易ではありません(大汗)
多くの人の生活を壊してしまう今回の事件は設計者として絶対に許せないことだと思います
珍しくマジメブログスマソ(汗)
Posted at 2005/11/18 18:16:21 | |
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