1日経って少しは頭が落ち着いたところで(笑)、昨日大団円を迎えました「特捜戦隊デカレンジャー」を振り返って総括してみたいと思います。
ただの自己満足だとは思いますが(苦笑)、興味のある方はしばしの間お付き合いを(^ ^:
「デカレン」が始まる前、正直言いまして見るかどうかも怪しいぐらいノーチェックでした。「刑事モノだからデカ?はぁ?」ぐらいに思ってましたし(笑)、上司が着ぐるみ・赤の頭がスーパーサイヤ人(爆)などネガティブな部分が目につきまして、どちらかと言えば同時期放送の「仮面ライダーブレイド」のほうが興味はありました。
ついでに言うと、「未来戦隊タイムレンジャー」以降、個人的に毎週見たいと言える戦隊が続かなかったこともあって、ライダーへの興味の比率が高かったこともあります。
それが始まってみれば「ブレイド」の役者の……なところや(自主規制)、「ええ?」とか言いたくなるようなストーリー展開とは対象的に、「デカレン」は回を増すごとに面白くなり、遂には「伝説のデカマスター100人斬り」(笑)でそのクオリティは最高潮に達します。
「ブレイド」も回を増すごとにまともになっていき、結局最終回まで見通すことが出来ましたが(何度途中で見るの止めようと思ったことか…)、その話のクオリティにはバラつきがあり視聴者置いてけぼりの感が強かったですが、「デカレン」は終始一貫して安定したクオリティ、しかも合間合間にとんでもなく盛り上がり、面白い回が続いたりなど、全体を通して見ればその差は歴然。
テレビを通して作り手が楽しんで作っているのが伝わってきましたし、また視聴者を楽しませよう(←ここ重要)というのがひしひしと感じられました。
思うに「ブレイド」の問題点は
・脚本家・監督の間での世界設定の理解度が違う為(自由裁量に任されていた部分があり?)、話の度にころころ変わる設定に首を捻ることが多く、純粋に話を楽しめなかった。具体的には「バトルファイト」「バトルロワイヤル」など同じキャラが違う名称で戦いを語る・何故ヒューマンアンデットはジョーカーに自ら封印されたのか・戦闘力の低そうなヒューマンアンデットは1万年前の戦いをどうやって勝ち残ったのか?ヒューマンアンデット=カリスかと思ったらH・Uが封印される時はジョーカーはカリスの格好だったし…等々。視聴者置いてけぼり。
・話の展開上、敵となるアンデットに魅力的なサブキャラ・幹部が長く置けない。必ず封印されなけらばならないので。
・序盤を過ぎるまで設定が役者の間にも定着せず、役者がそのキャラを理解し視聴者に納得させられる演技が出来るようになるまで時間がかかりすぎた。
・せっかくのカードバトルなのに使われないカードが多すぎる。使われるのはだいたい同じカードなので、もっと戦術に応じてカードを使い分けるとかして欲しかった。特に橘さん。あなた接近戦しすぎ(笑)
等が挙げられるかと思います。
対して、「デカレン」では脚本家・監督・役者の間でデカレン世界の熟知が徹底されていたようで、小道具や設定を上手く使った話の展開・伏線の消化が行われ、思わず「そうか!」「その手があったか!」と言わされることが多かったです。
最終回を例に取ると
・以前デカベースにアリエナイザーの進入を許しているので、メインコントロールを奪われても奪回できるように極秘にサブコントロールシステムを作った
・デカベースロボは絶大な火力があるが、動きが速く小回りのきく相手に弱い。なのでデカウイングロボ1体でも足止めが出来た。
・それぞれがこれまで見せてきた個性を生かして(ホージーの射撃・センちゃんの閃き・ジャスミンのエスパー能力・ウメコの突飛な発想・地球署の仲間を信じて足止めに徹し1人奮戦したテツ←これは地球に来る前のテツでは考えられなかったこと)絶望的な状況を打開。
等々。
正直、これだけの話作りをされては「参った!」と言うしかありません(笑)まさに適材適所!
それぞれの個性の話が出てきたので、ここでちょっと私のそれぞれのキャラ&役者に対しての思い入れを(笑)
・バン=載寧龍二さん
過去、これほどレッドに相応しいキャラがいただろうか!?時には暴走しながらも燃えるハートで皆を引っ張り、力を沸き立たせる存在。猪突猛進!勧善懲悪!まさに戦隊ヒーローの正しいリーダー!あなたという役者がいてバンを演じてくれたからこそ、「デカレン」という作品があったのだと思います。
・ホージー=林剛史さん
スーパークールにパーフェクツ!(笑)キャラもバンを抑える努力の苦労人ながら、本人も素の自分と違う役柄を演じる為の努力をしなければならなかったデカレン1の苦労人!(素の林さんは結構お笑い系らしいです…)野外イベントでも「相棒ー!」「相棒って言うな!」の掛け合いを大事にしたり、子供へのファンサービスは一番マメ?と言われるその人柄、私は大好きです。
・センちゃん=伊藤陽佑さん
キャラ&役者合わせて私、あなたが一番好きかも知れません(笑)随所に見せる変人?な言動や動きはほとんどがあなたのアドリブだと聞きます。おかげで画面の隅にいても目が離せませんでした(笑)「グリーンは地味な子」じゃないですから!(ぉ 是非生のイベントあなたのお笑いトーク聞いてみたかったです…。
・ジャスミン=木下あゆ美
ふとももが色っ…あ、いや(笑)「ドキがムネムネする」「平凡じゃないパンチ」など言動のヘンさではセンちゃんより上だったかも?過去には辛い目にあったエスパーという難しい役どころでしたが、最初から違和感なく演じきってらしゃいました。お見事!
・ウメコ=菊池美香さん
小さすぎ!(笑)デカスーツの中に入ってる時は丸分かりでしたね…w 女版バン?(ややこしい)となってしまうような危険性もありましたが、ジャスミンに憧れたりお風呂好き、突飛な発想(バンの場合は考えついても普通はやらない、やれない等の類だがウメコの場合はバンも考え付かないというレベル)などで上手く役割が分けられていたと思います。1人でカウントダウン独占とか足だけ分離させて突っ込んで1人で戦闘終わらせるとか頭から離れないエピソードも多かったです(笑)
・テツ=吉田友一さん
出た当初は「うわ、1人だけ浮いてるwやっちゃったかな…」と思ってましたが、回を重ねるにつれ演技力が向上していきましたね。途中参加で大変だったでしょうが、最後には見事地球署の一員として馴染んでましたよ。でも、特キョウじゃなくなってるって、普通は降格ですよね(笑)始めの強さはどこへやら…w
・ボス=ドギー・クルーガー(C.V 稲田徹さん)
もうあなたナシにはこの人気はなかった!(笑)抱かれたいボスNo.1!上司にしたい犬No.1!!(笑)普通なら途中から助っ人として加わったキャラは強さのインフレの為にどんどん弱くなっていってしまうのが常ですが、その役はテツが肩代わりしてくれた為(笑)最後まで地球署最大最高の戦力であり続けてくれました。強くないボスなんてボスじゃないですもんね!まさに大門警部!(笑)普通なら玩具を売ったりする為に出ずっぱりになることが多いのですが、活躍の場をあえて増やさず見守る立場を貫いた為に、より上司としての重みが増していました。この辺の話作りの上手さがデカレンクオリティ。
・スワンさん=石野真子さん
ボスが皆のパパならまさに皆の母、地球署の聖母でした。正直、石野さんみたいな名の通った役者が今更特撮に出て大丈夫かいな?と思っていましたが、杞憂に終わって良かったです。デカレン面々と会話する姿は役者としての貫禄も相まって、若い皆を指導しているようにも見えました。日頃にマシンメンテだけでなく変身お疲れ様です!(笑)
はぁ、長々と書いてしまった(苦笑)
キャラ&役者への思い入れも語ったとこで、そろそろまとめとしましょうか。
「デカレン」が傑作と呼ばれ成功した秘訣。
それはなんと言っても製作陣みんなが「大人も子供も楽しめる作品を作ろう!」一致団結していたことだと思います。
普通なら悪の組織があってその幹部や親玉を倒すのが一般的な戦隊ヒーロー作品。それをあえて外すというこれまでにない作品作りを強いられた(選んだ?)にも関わらず、逆に今までに見たことないストーリー作りに挑戦し、それを成功させた監督・脚本・演出家の皆さんには拍手を送りたいと思います(最後のラスト三話、これまでほとんど地球署面々と対戦のなかったアブレラをあそこまで威厳のあるキャラに仕立て上げた技量に感服!)。
もちろん製作陣というのは役者さん達も含みます。
バン・ホージー・センちゃん・ジャスミン・ウメコ・テツ・ボス・スワンさん。誰が欠けていてもこれ程魅力的な作品には仕上がらなかったでしょう。1人1人の力が合わさってより大きな力となったのです。皆が皆、デカレンジャーという作品を愛し、キャラを演じてくれたこと、1ファンとして嬉しく思います。
番組は終わってしまいましたが、「特捜戦隊デカレンジャー」は戦隊ヒーロー、いや、日本特撮番組史に名を残す傑作でした。
ありがとう、デカレンジャー。
これからも地球を守り続けて下さい。
そしてデカレッドことバン。
ファイヤースクワットでも燃えるハートでガンバってくれ!
宇宙一の刑事になる、その日まで。
あ、気になることが1つ。
撮影で使ったマシンドーベルマンなどの特殊車両はどうするのでしょう?
すぐに処分はないとは思いますが…。
パトライトとかを外してオークションに出すとかないかなぁ(ぉ
公道で走ったら思いっきり目立つなぁ~~~~~~(笑)