少年がそのオートバイを知ったのは、車やバイクが好きな叔父が見せてくれた雑誌だった。
「これもハーレーなんだぞ。」
「これがハーレー!?」
少年は少なくともハーレーというオートバイは知っていた。
ただ、その当時のハーレーといえば、阿蘇でよく見かけるやっこカウルやバッグが装備された車みたいに大きなオートバイというイメージだった。
しかし、その雑誌に載っていたハーレーはカウルなどの装備が一切なくシンプルなのだが、とにかくとても低くて横に長く、流れるような美しいシルエットとメカメカしいエンジンの組み合わせに、小学生ながらもなんて美しくてカッコいいオートバイなんだろうと思った。
叔父がハーレーでもローライダーという名前なんだと教えてくれた。
それ以来、少年は自分の自転車にローライダーと名付けて、サドルやハンドルを下げて乗るくらい大好きなオートバイになっていた。
あれから34年
2年前にバイクで九死に一生の大事故を起こしてしまい半年間も入院。
まわりに迷惑をかけ、一度はバイクを完全に降りることも考えたが無理だった。
このバイクを最後にしようと選んだのが78’ FXS 1200
あの雑誌で初めてみたローライダーだった。
今では少年はオヤジになってしまったが、憧れ続けたローライダーに跨っているときだけは、きっとサドルやハンドルを下げた乗りにくい自転車を全力でこいでいた少年の瞳のままなのだろうw
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2012/03/17 17:35:00