S2000に乗ってきた

S2000、一言で言えば、とてもイイ車でした。

速い。運転しやすい。クラッチつなぎやすすぎて悶絶。シフトもスコスコ入る。直線もコーナーもすごく安定して走れるし、乗り心地も良い。

でもコーナーのハンドル＆アクセル操作は結構シビア。上手い人なら楽しめるけど、素人には気難しいという感じ。S660はもっと全然イージーで、誰でも曲がりを楽しめる。996も普通の速度域や路面状態では、こんなに神経質ではない。

エンジンもパワー十分。細いと言われているトルクも、こんだけ素晴らしい吹け上がりがあれば全然不足はない。でも9000回転まで回るとはいっても一般道では使いきる機会はそうそうない。S660とかビートとかだと6000、7000まで使わないと進まないので、使わざるを得ないだけとは言え、普段使いで十分楽しい。

全体としては、乗り出してしばらくの第一印象では、こりゃ凄い車だと思った、と同時に、S660より断然いいかもとも思ったけど、しばらく動かしてみると、こりゃS660とは楽しむべき部分が大分違うなと気づき、S660に戻ったら自分が好きなのはこっちだと再確認できた。非力な車をブンブンぶん回して乗る方が自分は楽しいかも。と。

じゃあ本気で速い系同士として996と比べると、接地感の高さなんかは似てるんだけど、996の方が重厚感・硬質感は高くて、S2000の方がエンジンも乗り味も滑らか（？）で洗練されてるように感じた（洗練されてる感という意味では、ビートやS660のヒラヒラ感・いつでもメいっぱい感と比較しても、逆側から同様のことが言える）。全般的に996の方が荒削りでオールドファッションに感じる。

特に乗り心地の部分ではS2000とS660には地続きな部分が感じられるし、以前試乗したNC、NDロードスターやコペンローブ、997など、最近のスポーツカーたちとも共通の、ロールしない＆硬いけどゴツゴツしてない「現代のスポーツカーの乗り心地」をS2000にも感じるけど、996は930ターボやF355と同系統の、昔のスポーツカーのゴツゴツ感を色濃く感じる（ビートやNAロードスターはロールするorポヨンポヨンするので別枠感。さらに、458の異様な軽さ感はまた全然別次元の別枠感）。

いずれにしろ、中古でS660より安くこのクルマが買えるというなら、これはこれで全然ありかとは思いました。