昔のキャブ車とは異なり,最近の車はエンジン制御にトルクベース制御を採用しています。
トルクベース制御: ドライバーや各種制御システムからの要求トルクを,トルク制御部(トルクマネージャ)で調停・分配する。続いてトルクマネージャで一元化された要求トルクをトルクI/F部でエンジン制御量(吸気量・点火時期)に変換し,その後,エンジン制御部でその目標エンジン制御量を実現する構成となっている。これによって,高いトルク制御精度の確保,システムの簡素化・標準化が可能となり,適合工数削減やロバスト性向上につなげることができる。(出典 三菱自技報)
トルクベース制御では,走行状態での必要(要求)トルクマップを作り,走行中の場面場面での必要トルクを決め,その必要(要求)トルクに見合った,電子スロットルの開度特性,点火時期,燃料噴射,過給圧を決めるというもの。(出典 PROVAコラム)
※写真は上がS,下がS#の回転数毎のアクセル踏量と要求トルクの3Dマップです。
S#はSに比べ,同じアクセル踏量でも要求トルクを大きくしていますね。
では,夢で見た儲け話を考えてみよう。
鷺婚とでも呼んでください・・・結婚詐欺みたい?
1.プラシーボ型(マジック型)・・・ノーマルのまま何も変えずに,変えたよと言ってプラシーボを誘う
・値段が高ければ高いほど,プラシーボ効果が高いが,安すぎるとプラシーボ効果が薄れるので価格設定が重要
・ECUにスペシャルステッカーは必須なので,デッドニング用鉛シートをベースにすると良いかも
・太いアース線をセットにすると効果倍増まちがいなし
・補機類などを変えていない場合,エンジンを壊すことがないので安心
2.スロコン型Aタイプ・・・電制スロットルの場合,スロットル開度を早開きする
・スロコンを付けたり,昔で言うハイスロットル状態にするのと同じ
・アクセル踏量が少なくても,思いっきり踏まれたとECUを騙すことで,体感的に早くなったような気にさせる
・これもエンジンを壊すことがないが,極端に変えると運転(アクセルワーク)しにくくなる
3.スロコン型Bタイプ・・・要求トルクマップを書き換える
・最大要求トルクを変えなければフィーリングが変わるだけ
・最大要求トルクを変えても,それに見合った補機類などが付いていなければパワーは出ない
・これもエンジンを壊すことがないが,極端に変えると運転(アクセルワーク)しにくくなる
4.ブーストアップ型・・・ターボ車の場合,目標ブーストマップなどを書き換えてハイブースト設定にする
・ブーコン設定を上げたような状態をECUで再現
・ターゲットマップだけ変えた場合,ハンチングやオーバーシュートなど制御が不安定になることがある
・極端なブーストアップはエンジンを壊すことがある
5.燃調型・・・燃料噴射量マップや目標A/Fマップを変更し,燃料噴射を多くしたり少なくしたりする
・鉛筆舐めてエイや~で決めるとエンジンを壊すことがある
・純正はいびついので,徹底的に滑らかな3Dマップにしてやると信用度が高まる
6.点火型・・・点火時期マップを変更し,全体遅角,全体進角,一部遅角,一部進角する
・鉛筆舐めてエイや~で決めるとエンジンを壊すことがある
・純正はいびついので,徹底的に滑らかな3Dマップにしてやると信用度が高まる
7.モドキ型・・・同一形式で高馬力高トルクエンジンがある場合,そのデーターをコピペする
・補機類が異なる場合は同一出力にならないが,それなりのパワーアップや体感できる場合がある
・低パワーエンジンや旧モデルのデーターを持ってきたりすると笑われる
・ちゃんと説明すれば,最新版プログラムを注入するのはあり
8.パクリ型・・・まともなショップのチューンドデーターをパクる
・プロテクトがかかっていることが多く,やったとすれば著作権に引っかかる?
9.舶来型・・・海外チューニングサイトからStage-1やStage-2などのチューンドデーターを見つけてきて参考にする
・ここら辺になるとまだマシ
10.ECU/ROMチューン型・・・膨大なテストを重ねて,現車にマッチした純正以上のデーターを作る
・手っ取り早くはないけどね
11.アナログ型・・・データーに一切手を付けず,アナログ入力信号に可変抵抗をかまして入力信号を誤魔化す
・フロコンタイプ: エアフロ入力に可変抵抗かまして,吸気量を誤魔化す
・AFタイプ: O2センサー入力に可変抵抗かまして,AF値を誤魔化す
・ROMに一切手を付けず,アナログ知識で製作可能
・基板上に後付可変抵抗をちりばめることで見た目が悪く,接触不良などトラブルが起きやすい
12.アナログ進化型・・・エアフロとエアフロコネクターの間に装着する簡易型フロコン
・燃費モードとかパワーモードとかの2~3段階切替が多い
・見た目それなりで,調整箇所を設けてオーナーに触ってる感を味合せる
一番簡単なのは1です。マジックと同じで,いかに上手く騙す(錯覚させる)かにかかっています。
2や3はフィーリングが変わるので,弄った感を体感させることができます。
4は壊れることがあるので,保証を考えるならリスキーですが,保証することはないでしょうから,手っ取り早いでしょう。
5や6はさらにリスキーになり,鉛筆舐め舐めでは効果も疑問です。
7はメーカーが様々な状況を想定した上でのデーターなので,コスパは良いですがバレると格好悪いです。
8は半ば犯罪であり,そんな良いデーターが見つかるかどうかも分かりません。
9は出所がまともなら,国内に転がっているデーターよりもマシなものが多いかもしれません。
10はちゃんとした商売するなら必須です。そんな人は鷺婚を売ったりしないはず。
11は大昔に流行ったもので,今時こんな面倒なことはしないはず。ECU内部を開けて作業する必要があり,見られたら困るので封印を付けることが多い。
12は11の進化型で簡易フロコンと呼んでも良いかも。
あくまでもこれはフィクションです。
やりようによっては犯罪になるので,くれぐれもこれを読んで真似しようなんてことは考えないようにね~(爆)
「信者」と書いて「儲」けると読む・・・「イ言者」
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