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イイね!
2019年12月11日

祝 実用初SPCCIエンジン発売!



マツダの執念が結実させた内燃機関技術者の夢の技術ですね。
ロータリーが機械の機構的革新技術だったのに対して、このSKYACTIV-Xエンジンは、化学の燃焼を変えた画期的技術で、ガソリンエンジン誕生後、最大の革新でしょう。

しかしながら、懸念事項もありまして、、それは一番は時間軸であと10年早ければ、、という部分。それは競合技術のインフラが発展し、コストダウンの効果が発揮されつつあること。まそれは置いといて。


マツダ自身の誤算は、いろんなメーカとしての投資回収、今後の車両コストダウンを急ぐあまり、「最も数の出る車両に乗せたかった」という策を採ってしまったこと。うなるハイパワーとか、超コンパクトとかではなく、「工学的に美しい技術」という趣の技術に華のある、知的富裕層に訴えるべく、ラージFRの直6の3Lにこそ、乗せてプレミアムな価値で高いほどありがたみもある、、というポジションからスタートし、数ではなく利益率で回収を図ればよかったのに。その理由はいくつもあります。

まず、NAエンジンであり、フィール(アクセルとの会話)が楽しいエンジンであり、しかもそれを楽しんでも燃費が落ちない。つまり、罪悪感なしに直6の3Lを思う存分踏める、ということなのです。その層を唸らせて、評価と羨望を得てのち、普及車にも載せてゆくのが、セオリーでしょう。憧れの技術がだんだん下に、手が届くようになる、、ということでありがたみ(割高も許せる)となる。

私も、息子のNDに乗ってると、ノンターボの燃焼感あるフィールはとても気持ちよく楽しめます。それでも15km/Lぐらい走るし(;^_^A



なので、その辺がわかる欧州では、売れている4割ぐらいがXらしいのも納得(絶対価格自体も日本より上なので、気にならないのかも)

技術的懸念事項としては、圧縮着火だから当たり前だけど、ディーゼル的な振動、エンジン強度が必要で、加えてSPCCIの領域拡大のため、SCを積んでること、マイルドハイブリッド化も加えたことなどから、パワーラインが重い。比率的に4発2Lより6発3Lなら吸収できただろうに。

今後の一番の私の懸念事項は、各種車両の要求馬力のバリエーション展開が難しい(お金がかかる)エンジンだということ。
マツダではその点、すでに勝算持っているかもしれませんが、ターボでブースト制御で幅広いエンジンパワーバリエーションが容易に作れるけれど、Xはいうなれば排気量であてがうしかない。特に最近のトルクアシストの大きいHV車に対して、走りのダイナミック感、お得感は小さい。低速トルクの大きい素質ながら、車両質量の大きい車だと食われてしまうが、ダウンサイジングターボなら、かなりのトルクを押し込める。

また、私がe-POWERに入れ込んでいるように、発電機に徹したエンジンは、おそらく日産の次期ノートは大衆車だからまだ積まないだろうが、上位車両は可変圧縮エンジンで熱効率50%を超えるだろう。なんせドライバビリティが要らないエンジンなんだから。

その上で、パワートレインははるかに緻密なモーター制御で下からドッカン!。
最後まで残る強みは、高回転の昔懐かしエクスタシーという、なんだか昔のロータリーの同じ轍にはまらないかと心配です。

エンジンが当初目標燃費に若干届かなかったような感触ですが、複雑な制御に必要なパーツがたくさんついたコスト。フリクションの大きい全体動作メカニズム、排気量あたり車両質量が少々重くなりすぎたこと、、などだろうと推測してます。

夢のエンジンには間違いないし、6発エンジンのNAフィールで2020年以降も思いっきりアクセル踏める内燃機関は、おそらくこのエンジンしか生き残らない。そういう思いはあります。が、マツダの経営的に特に、収益減(たんまり儲かる)という商品構造になるかと言えば、そこが一番心配。
NAというフィールが売りになるなら、逆にNAゆえに割高感がある。3.0Rのフィールは絶品だったけど、市場では評価されなかった(もっとも燃費悪かったけどw)

マツダ技報を読むと、本当に技術的連鎖の苦闘も見えて、朝まで飲めそうですが、直6の4Lぐらいが上限のパワーですかね。不要な時は働かないスーパーチャージャではなく、パワー上乗せ領域も使える2段変速とか入れて、ストイキ領域では、マッドマックス的スーチャになるとか、かけたコストをしゃぶりつくすようなエンタメ性も載せてほしい。

そうでないと、学者が自己満で乗る優等生車で終わってしまうのは、マツダとしても本意ではないでしょう。極論言えば、虎の子のXエンジンや技術をトヨタに売って使ってもらうのが失われた時間を取り戻す一番の加速装置だと思うのです。開発者にしてみれば苦節の上にやっとモノにした技術を他社に売ったり、使われるのは嫌かもしれませんが、内燃機関のこの先の時間軸を見るとね。

過去にもそういうことがありました。マスキー法の時の排ガス対策。
モノに出来たのはホンダのCVCCととマツダのロータリー+サーマルリアクタ式。


この技術は出来なかった国内他社に技術提供(もちろん特許料払ってるでしょうが)時間稼ぎに流用エンジンが作られた。さすがにサーマルリアクターはロータリの低温燃焼ならではの特性で、まねしたのは知ってる範囲では空冷ポルシェぐらいw。

そのうち、3元触媒と燃料噴射の組み合わせで、各社命をつないだけれど。そういうわけで、日本連合にはこれを格安でばらまいたらどうだろかと思う。キーコンポーを格安にするには爆発的数がいるが、マツダの売る車では旬が終わってしまわないか。

最後はスーパーカーメーカにこそ使ってもらう技術になるかも。
何はともあれ、量産化したマツダには拍手拍手、で脱帽です。


余談ですが、sky-xオーナになる方はこの冬、猫バンバンをよろしくお願いします。熱が冷めないように工夫されているskx-xのエンジンルームはきっと翌朝まで温かいかもしれませんので。

我が家で保護したミトちゃんみたいに巻き込まれないようにしないと、にゃんこは一番温かい車を見つけて潜り込むかもです(;^_^A。



もっともぱっと見エンジンルームみっちりで隙間なさそうにも見えますが、子猫は潜れる?。


(商品インパクトは、高嶺の花に載せてこそ、だと思うのだ、ロータリーも初代コスモでインパクトがあったよね、庶民にはありがたいのだけれども。)

ブログ一覧 | 雑感 | クルマ
Posted at 2019/12/11 20:05:23

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この記事へのコメント

2019年12月12日 9:17
ネコは液体ですから。
コメントへの返答
2019年12月12日 17:57
(笑)たしかにw。

ミトも保護したときは手のひらサイズで下から、どこにでも入れたでしょうね。
2019年12月15日 9:26
はじめまして、コタんパスです。

猫が入り込む危険性が上がるのは盲点でした(汗)。気を付けます。
X仕様車はエンジンルーム内がフルカバーかつミチミチなので入りにくいと信じたいですが、なんせ相手は猫ですしね。
逆に気配を感じてボンネットを開けても、果たして猫を視認できるかどうか・・・
コメントへの返答
2019年12月15日 10:31
初めまして、コメントありがとうございます、FLAT6です。

この度X搭載車にお乗り換えなんですね、楽しみですね。 おそらく、今後NAエンジンのフィールを楽しめる唯一の存在となってゆくのでは、、と思っています。

アンダーカバーがぴっちりでこぶし一つの隙間もなければ大丈夫かもですが子猫だとわかりませんねw。半分ネタですが、現実身近な事故例も多いため、ご注意ください(;^_^A

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