アイミーブ生産終了のニュースにi(アイ)を想う

以前、少しだけ三菱i (アイ)に乗ってました。今日、アイミーブの生産終了のニュースが流れていますが、「まだ、作っていたんだ」と想う反面、「見た目だけならまだイケる」とも感じました。

おそらく、i (アイ)はマーケット戦略的には失敗で、ミーブがたまたま出たのでまだ良かったものの、ガソリン車だけなら悲惨なものだったと思います。また、開発記録か何かにも、「開発着手当時はまだダイムラーとの関係がある時期で社内でも隠れるように開発を継続していた」　のようなことが武勇伝のように書かれていましたが、企業としてはまったく統率力がないことを証明しているようなもので褒められたもので無いと思っています。いろいろと叩かれている三菱自工としての企業としての問題含め、思うところはあるものの。。。。。。

i (アイ)は純粋に良い車でした。軽でこれが実現できるんだ　と感動的すらあり、クセのあるMR（ほんの若干エンジンが後軸を超えているのでRRではなくMRらしい）にも関わらず、特に4WDは安定感抜群で素直な街での走行感と、高速での安定性を実現してました。
さらに抜群のプロポーションと可愛さで、今見ても十分な新鮮さがあり、日本車でまれに見る独創性です。
ただ、走行性とプロポーション、、、、、
おそらく、軽にこれを求める人がかなり少なかったんでしょうね。販売、リセールも惨憺たるもので、電気自動車が有名になったせいでガソリン車があることすら忘れられた存在でした。。。

なお、うちのムルティプラは、i (アイ)の最初のイメージカラー「ライトイエローソリッド」を全塗装しています。この色もとんでもない不人気だったようで１年ちょっとで終了、ほんとことごとく軽自動車ニーズを捉えていないクルマでした。

これを作ってしまったあたり、三菱自工のマーケティングのダメさと、技術力の確かさと、社内統率力のなさを表していると思いますが、反面、i (アイ)を作れたその素晴らしさを誇ってもいいと思います。

２年乗っただけでしたが、クルマ人生でかなり印象に残ったクルマです。
小型車のひとつの理想を提示した　と思っています。おそらくその理想は、多くの軽自動車ユーザーが受け止められるものではなかった、ということでしょう。
軽自動車マーケットは、その程度の位置づけだったんか？
もちろん、ハイト系の便利さはわかりますが、メッキのギラツキやワルさなどの威圧感を一切排除したi (アイ)のクリーンな美しさと優しさがマーケットにマッチしなかったことに大きな失望と寂しさを感じます。
願わくば、近い将来電気自動車が普及し始めた際、クリーンなプロポーションで勝負する軽が街で普及することを切に期待するところです。