• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2016年11月25日

であごすてぃーに零戦一一型

浜松基地航空祭や岐阜基地航空祭、プラモ組み立てだけじゃなくて周囲でいろいろばたばたしていたこともあって購入から1ヶ月以上もたってしまいました・・・・


であごすてぃーに。



19号は零式艦上戦闘機一一型です。
あれ?零戦って以前五二型と二一型を出しましたよね?
もしかして各型出すつもりなのかな?
となると次は三二型と六三型を出すつもりなのか・・?
ぶっちゃけそれほど精密って訳じゃないモデルなので違いがわかりづらいしうれしさも薄そうなんですが・・・




零戦一一型とは平たく言えば「初めてのゼロ戦」です。
試作機を作ってその後量産機にうつるわけですが、3号機以降の初期タイプが零戦一一型ってわけです。
空母に搭載する前に数十機ほど陸上運用型を作ったわけです。
モデルのほうですが、先に発売された二一型とほとんどかわりません。
それもそのはず、一一型に着艦フックや主翼の折りたたみ機構をつけたのが零戦二一型であって、パッと見で見分けがつくような違いはないわけです。
ただこの一一型を運用していた海軍第12航空隊の塗装が非常に個性的だったこともあってモデルにもその塗装がされています。



零戦の初期は「飴色」と言われる色で塗られていたとされます。
この「飴色」がどんな色なのかは諸説あるようなので触れませんが、第12航空隊の機体は胴体前部を飴色に、後部を明灰色に塗られていたようです。
この第19号の表紙や3Dの絵を見ると茶色がかかった濃い灰色になっています。
・・・モデルはどうみても前部が明灰色、後部は暗青灰色やんけ!
なんじゃいこの説得力のなさは!
ちなみに当時の白黒写真では色の差があまりなく、私では見分けがつきません・・・
垂直尾翼になにやら小さな赤い模様が描かれているのは撃墜マークです。
これは一人のパイロットの撃墜戦果ではなく、複数のパイロットによるこの機体の戦果を意味します。
この3-112号機ですが、戦功記念機として後に内地に送られ、江田島の海軍学校に精神教材として展示されたそうです。



さてモデルの出来ですが、二一型のほうでも触れましたが、明灰色の機体に黒い線(いわゆる墨入れ)はめちゃくちゃ目立つというか違和感がすごいですね・・・
全体的なモデリングは二一型と同じです。
ちなみにキャノピー後部にアンテナがあるんですが、またもやつけわすれて撮影してしまいましたorz



では実機のほうの解説をちょこっと。
ゼロ戦の開発については二一型のところで簡単に書きましたので省略しますが、ゼロ戦は前任の九六式艦上戦闘機をはるかにしのぐ速度と航続距離をもちながら運動性は九六式艦戦並という海軍のムチャ振りの要求で生まれた傑作機なわけですが、この要求仕様がだされたれたのが昭和12年。
この頃の米海軍では複葉機のF3Fが主力機でしたし、英海軍では全金属製単葉機の開発さえされてなかったとのことですから、どれだけ先進的というか革新的というか、チートすぎるものなのかがわかります。
ゼロ戦の試作機は昭和12年発注ということで「一二試艦上戦闘機」と呼ばれ、昭和14年4月1日に初号機が初飛行に成功しました。
飛行試験では要求性能をなんとかクリアし、その後さまざまな問題をつぶしこんでいる最中の昭和15年の初めには部隊を編成して中国大陸に展開するよう命じられることになります。



この頃は日支事変(日中戦争ね)で国民党軍が内陸部に後退して交戦していました。
これに対して帝国海軍としては航空攻撃のために陸上攻撃機や爆撃機を出撃させていますが、国民党軍は内陸深い場所を拠点としてるので護衛の戦闘機の航続距離が足りません。
戦闘機の護衛がない陸上攻撃機や爆撃機は大きな損害を受けてしまっています。
そこで艦上戦闘機として採用されるにはまだまだ時間がかかるものの、長大な航続距離をもつ一二試艦戦にお声がかかったわけです。
6月に一二試艦戦を1個分隊編成して漢口の基地に進出せよという命令が下され、7月半ばに到着、第12航空隊に編入されました。
新型機(それどころか量産さえされてない試作戦闘機・・・)ということで故障などのトラブル続出だったそうですが、その間も乗員の猛訓練を続け昭和15年7月24日に「零式一号艦上戦闘機一型」の名称が与えられ、ここにゼロ戦が正式に生まれたわけです。
8月に初出撃を行い、9月におこなわれた重慶空中戦で中国軍機を完全勝利する華々しいデビューを飾ったわけです。



零式一号艦上戦闘機一型は中国大陸に進出する時点ではまだ艦上戦闘機としてのテストすらされていませんでした(だって初飛行まもない試作機だもん・・・)。
そこで「局地戦闘機(迎撃戦闘機のことね)」として展開したわけですが・・・
この一二試艦戦(後の零式一号艦上戦闘機)は一部の機体を除いて空母運用に必要な着艦フックがありません。
そう、正式採用されたとはいえ、初期の零式一号一型艦上戦闘は陸上機だったわけです。
一二試艦上戦闘機を含めて3号機から66号機までを零式一号艦上戦闘機一型と呼んでいます。
さて、ゼロ戦は艦上戦闘機ですから空母に積んでナンボの戦闘機です。
要求仕様どおりに設計したものの、実際に空母に載せてみるとエレベータの寸法ギリギリだったわけです。
そこで67号機以降は翼端を50センチほど上に折りたためるようにしました。
これが零式一号艦上戦闘機二型というわけです。
昭和17年4月の海軍機の呼称方法改定で零式一号艦上戦闘機一型を「零式艦上戦闘機一一型」、零式一号艦上戦闘機二型を「零式艦上戦闘機二一型」と変更されています。



さて、ゼロ戦と同時期に陸軍の戦闘機も誕生しました。
キ43「隼」という軽戦闘機ですが、機体の寸法が近く同じエンジンを搭載して、両方とも長大な航続距離をもち、非常に優れた格闘戦能力ですが、ひとつ非常に大きな違いがあります。
それは火力です。
ゼロ戦は20ミリ機関銃と7.7ミリ機関銃をそれぞれ2門装備するようになっていましたが、キ43は7.7ミリ機銃が2門のみ(後期は12.7ミリ機銃2門に変更)でした。
ゼロ戦が新装備の20ミリ機関銃を搭載することになったと知って、海軍内でも相当の反対があったそうです。
特に一二試艦戦が配備された第12航空隊では20ミリ機関銃不要との意見具申すらされたそうです。
陸軍は九七式戦闘機を、海軍は九六式艦上戦闘機を運用していましたが、武装はともに7.7ミリ機銃のみです。
この機銃で成果をあげているのに、新装備の大口径機銃なんて使い物になるかと非常に疑問視されていたようですね。
確かに実際に使っている側とすれば、十分実績のあるものに比べて、得体の知れない実績もない新装備には抵抗感はあるんだと思います。
結局ゼロ戦には20ミリ機銃を最初から装備するように設計され、キ43は7.7ミリ機銃のみの搭載で設計されたわけですが、優れた空中戦能力をもっていたとはいえ後にキ43が火力不足で泣かされたこと、大口径の機銃に換装したくても小口径機銃が前提でつくられた主翼には構造上搭載することができなかったようです。
要求仕様がどれだけ重要なのか、将来の見通しがあるか考えさせられますね。


以上、零式艦上戦闘機一一型でした。
ブログ一覧 | ミリタリー雑誌 | 日記
Posted at 2016/11/25 00:31:00

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

【コラム】下田紗弥加の可能性 超番 ...
みんなの自動車部♪さん

黄砂が被っていた⁉️
mimori431さん

JAFに加入しました!
FLAT4さん

🥢グルメモ-611- 景徳鎮(神 ...
桃乃木權士さん

昨日、1羽に見えた鳩🐦のヒナ🐣 ...
PHEV好きさん

4/21(日)モーターファンフェス ...
TAKUMIモーターオイルさん

この記事へのコメント

コメントはありません。

プロフィール

「佐久間挺長ほか潜水艇の慰霊塔がある鯛の宮神社は呉のタクシー運転手さんも知らない場合もあってちょっと行きづらいのですが、あのあたりは安芸地震で結構被害受けたみたいで爪痕がまだ残ってたりします。」
何シテル?   06/23 21:17
ミリタリー関係その他のブログはこちらへどうぞ http://minkara.carview.co.jp/userid/1224622/mylist/all...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2024/4 >>

 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    

リンク・クリップ

桜開花 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2018/03/31 21:59:29
浜松広報館車両等展示イベント 
カテゴリ:ミリタリーイベント
2016/09/27 00:40:45
 
であごすてぃーにWW2傑作機コレクション14「九九式艦上爆撃機」 
カテゴリ:でぃあごすてぃーに
2016/09/27 00:40:01
 

愛車一覧

スバル R2 スバル R2
スバル R2に乗っています。 後席がちょっと狭いですが良い車ですよ(^^)
スバル レヴォーグ レガシィ後継車 (スバル レヴォーグ)
先代が事故で早期引退となってしまったため、導入されたレガシィ後継車です。
スズキ アルト スズキ アルト
10年ほど乗っていた以前の車です。 660CC規格になって初めて乗った車でした。
輸入車その他 その他 輸入車その他 その他
ブログ用の画像です
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation