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2006年02月27日

一本 ワイパーのスバル360初期型を知ってますか?

一本 ワイパーのスバル360初期型を知ってますか? たまには徳小寺 無恒らしい!?ブログもどうだ!という声に押され、それじゃあ。。。という事で、久々に国産車の歴史を紐解く事にした。

スバル360

このクルマは、もう押しも押されぬ「名車」と言って良いだろう。僕らの世代も実際に乗っていたクルマで、実はウチの親父も、子供ができて家族が増えた・・・という事で、フェアレデーSP310(この頃はフェアレディとは言わなかった。。)を売って、スバル360をマイカーにした事もあった。



三座 フェアレデーSP310の初期型の謎に迫る!?:
.http://carlife.carview.co.jp/User.asp?UserDiaryID=233502

皆さんが知っている「スバル360」って実は後期型しか知らないのではないだろうか?

スバル360は、細かいマイナーチェンジを行いながら約12年にも長きに渡って作り続けられたのあった。
そんなスバル360の初期型を知らない・・というのも無理からぬ事だろう。

1958年、大学卒の初任給が「¥15,000-」の頃、ハナシによれば東京でのラーメン一杯が平均「¥30-」だった時代にスバル360は生を受けた。

軽量無比の航空機技術を駆使した「富士重工」らしい「モノコック・ボディ」をまとい、トーションバーだけ・・という恐ろしくシンプルなサスペンションで、僕も良く覚えているが、つねに「フワンフワン」と上下動を繰返しながらも、不思議とロードホールディングが良く、どんな悪路も乗り心地良く走っていた事を昨日の様に思い出す。


常にユラユラと上下動して白煙を吐いていた。(画像はマイナー後モデル)

エンジンは
強制空冷2サイクル2気筒、最高馬力16PS、最大トルク3Kg/mという今からみればささやかなスペックでしか無いが、驚く無かれこれで83Km/hは出ていたのだから、いかに軽量なボディは有効かという事が良く分かるだろう。

しかも初期は価格を安く上げる為に、色々なモノが省かれていた。

だいたい「空冷」だったので、ヒーターなんて無かった!!オプションで、「暖」を取る為の「石油焚の釜」が用意されていたくらいだ。。。

室内も鉄板むき出しで、シートも骨組みが見える薄っぺらいモノだったが、前記の「フワフワ」サスのお陰で、これが結構快適だったモンだ。

さらにTOPの画像をみて欲しい・・・・

これが、本当に本当のスバル360の初期型の顔なのだ。

さらに価格を下げる為に「ワイパーも一本」だ。機能的にこれで十分・・と「富士重工」の技術者達の声が聞えてきそうないでたちである。

ちなみに当時の販売価格は「42万5000円」

安い・・安い・・と言いながら、大卒初任給「¥15,000-」の時代に「42万円」は如何にクルマが高価だったかがうかがい知れるだろう。

それでも、スバル360は瞬く間に全国の家庭に行き渡り、マイカーブームの先鞭を付けたのだあった。


まさにクルマは、夢の乗り物であり家族の一員であった。

まったく、中古だろうが、免許を取ったばかりの若葉ドライヴァーでも、クラウンだ、フェアレディだと・・・湯水の様に新車でさえ簡単にクルマが買える現代を、この頃の人は想像できただろうか?

この頃の日本人は、本当にクルマを大事にしたし、憧れをもって接していた。まさにクルマを買う事は、一家にとって一大事で子供にとっても大きな夢だった。

今の日本人は、クルマを本当の意味で大事にしているだろうか?「憧れ」を持って接しているだろうか?
単純な「消費財」として捉えていないだろうか?

クルマが文化として育まれない、日本という国の現状を見直すには、もっとこういった先人たちのクルマや努力を知らないといけないのではないだろうか?

「カワイイ顔をして、中身は・・・」

スバル360を見るに付け、僕はこのクルマの意味合いや、偉大さに尊敬の念を抱かずには居られないのだ。
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Posted at 2006/02/27 02:23:07

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この記事へのコメント

2006年2月27日 8:56
去年、みんカラのスバル仲間たちと群馬の工場見学に行きました。スバル360の型(?)なんかもあって面白かったです。

昔は「一家に1台」のクルマさえ高嶺の花だったんですよねぇ…工場見学に行って、ますます自分のクルマを大切にしようと思うようになりましたヨ。
コメントへの返答
2006年2月27日 9:51
クルマって愛情を掛けてあげると、あげただけちゃんと頑張ってくれますよね。
過保護はイカンですが、たくさんひとをのせたり、重い荷物をいっぱい積んだ時などに、思わず自分のクルマを応援したりする気持ちは大事だと思いますよ。

昔のクルマって、ぜんぶ人の手でスケッチを描いて、鉛筆を削りながら図面を書いて、さらに人の手で粘土を削って模型を作って・・と全て人力だったので、デザインがとても柔らかで暖かい感じがします。。。

このスバル360も、そういった手作業で作られたクルマなので、とても優しい顔と外観をしてますね。

またこういった「温かみ」のあるデザインのクルマがたくさん出てくると、みんなのクルマの運転も優しくなりそうな気がしますね。
2006年2月27日 15:41
なんつうかもう
シトロエン2CVのプロトタイプを髣髴とさせる省きっぷりですね
コメントへの返答
2006年2月27日 17:23
安くする・・・という観点もありましたが、その前に有名な「国民車構想」があって、できるだけ価格をそれに近づけよう・・という考えもあった様です。。。

もちろん1gでも軽くしたい・・・というヒコーキ野郎の本望もあったでしょうね!
2006年2月27日 18:09
昔はクルマもテレビも憧れの的で、レースのカバーをかけたり、正月にしめ縄やお供えをしていたのは知っているのですが、それを知ってか知らずか現代の方々はそれらをいとも簡単に放置しますよね。
 買った値段は幾等かは知りませんが、処分に金がかかるからってまだまだ使えそうなものですらポイポイ捨ててしまう日本文化。

 消費文化が根付いているから今の日本があるという人も居るんでしょうけど、スバル360が出た当時を知ってもらい、マイカーを手に入れるのにどれだけ苦労しなければならないのかを理解して欲しいもんです。
コメントへの返答
2006年2月28日 0:54
クルマは単なる「消費財」ではないと僕は思っています。

確かにかつてのクルマのメーカーの先人たちは、クルマを日常生活に溶け込ませて当たり前の存在にしよう・・と努力していましたが、粗末にしようとは思っていなかったハズです。

乗る人の笑顔の為に、一生懸命やってきたハズなのに。。。

本当の日本人の本質は、「モノを大事にする文化」。

その文化的なバックボーンが残っているのであれば、今のクルマ文化も変わっていたかもしれませんね。
2006年2月27日 19:51
>もちろん1gでも軽くしたい・・・
>というヒコーキ野郎の本望もあったでしょうね!

スバル360って多分に中島飛行機時代の香りがする車ですよね
実は最終型の360よりこっちのほうが好きだったり
コメントへの返答
2006年2月28日 0:56
現代のクルマもそうですが、一番最初のモデルほど、造り手の想いが深いモノだと思います。

シンプルなデザインと機能性の両立。

初代の360には、無駄のないシンプルな機能美が満ち溢れていますね!
2006年2月27日 22:46
こんばんわー。

名車スバル360ですね!
最初は1本ワイパーだったんですか。そういえばこの頃はバックミラーも無いんですね…。

先日MEGA@WEBに行ってスバル360を見たのですが、当たり前ですが物凄く小さかったです。あと車高が低かったですね。

スバル360の初期型が16psしかないのは知っていたのですが、これで80Km/h以上も出るとは驚愕です!
コメントへの返答
2006年2月28日 1:02
保安基準とか考えれば、ミラーもヒーターも必要なモノなんですが、当時の交通事情を考えれば、それらが不必要だった。。。なんてのんびりとした時代だったのでしょうかねぇ。

昔のクルマって、本当に小さいですよね。

例えばハコスカにしたって、今の基準から見れば、本当に小さなクルマです。

これも安全性とかの言い訳で、大きくなってきた国産車ですが、もっと理詰めで考えれば、外寸を大きくしなくても良いのではないの?っても思わされてしまいますよね。

それに車重もそうでしょうね。。。

装備が豪華になり、ますますクルマが重くなってゆく。でも、そこにも軽量化の余地はあるんではないのかと思います。

少ない馬力で、意外な性能を誇ったスバル360を見てると、今の国産車に何かを語り掛けている様な気がしてならないのですが。。。
2006年2月27日 23:55
こんばんは、改めて登録してまいりました!
いいものを長く、大切に使うのが日本の文化だったはず。
ロハスが叫ばれる昨今、クルマのエコライフとはハイブリッド車に買い替えることじゃなくてお気に入りを長く乗り続けることなんだと思います。
グッとくる記事には、コメントを書かずにはいられません(笑)。
コメントへの返答
2006年2月28日 1:07
ようこそお越し下さいました!

本当に、エコロジーと言いながら、古いクルマを駆逐する税制や規制がまかり通り、このままで良いのだろうか?って思わせる時勢ですよね。

新しいモノが良いという論理も間違いではないでしょう。

しかし、古いものを大事に、時代時代にマッチする様に周りがサポートをして「文化」として残して行く努力も必要では無いでしょうか?

いつまでも、日本車には「技術」はあれど「文化」は無し・・では由々しき問題だと思うのですが。。。。

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「後視 いやぁこんなに簡単なバックカメラがあったなんて!! http://cvw.jp/b/124785/23876370/
何シテル?   01/04 14:54
無類のクルマ好きで、日産車を愛してやみません。 徳小寺 無恒のHNを引っさげ、かつての愛車、ワインレッド・パール・ツゥートンのU14ブルーバードの話題を軸...

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