今やクルマのツゥールとして無くてはならなくなった「カーナヴィゲーション」。
ディスプレーに地図が表示され、そこに「自車位置」があって、音声なり表示なりで行き先を案内してくれると言うロジックは、何時くらいから考えられたのだろうか?
僕が思うに、1981年にホンダが二世代目の「アコード」にオプションとして設定した
「エレクトロ・ジャイロゲーター」 が、もっともそれに近いような気がする。
まだまだGPSなんていうシロモノが始まったばかりで・・・(この前の年にようやく運用開始)それを使おう・・にも軍用なんで使えないしとなると、何某かの方法で自分の位置を把握して、何某かの方法で、どこへ進んでいるのか?を判断しなくてはいけないという問いかけの、ひとつの答えとしてホンダは
「エレクトロ・ジャイロゲーター」 を提案してきた。。。
正確には「ホンダ」と「アルパイン」の共同開発なんだが、このシステムの構成は・・・
1.表示部
6インチ
白黒ブラウン管
2.距離センサー
車速から移動距離と速度を算出
3.方向センサー
ガスジャイロ(後述)
4.航法コンピューター
16ビットCPUにて、2と3の情報から位置を計算
となっている。
ちなみに
「エレクトロ・ジャイロゲーター」 とは、ジャイロスコープ+ロケーター、つまり「位置探知機」からの造語だそうだ。
さらにさらに・・・この造語を考えたのは・・・・
三本和彦 翁だ!!!(ノ゜ο゜)ノ オオオオォォォォォォ-
気を取り直して、実際に使ってみよう。。。。
1.6~7分の暖気を行う。。。ブラウン管を暖める!?
2.セルロイドに印刷した地図シートを6インチの白黒ブラウン管
の前に差し込む。
3.マップル等の、普通の地図を片手に自車位置と進行方向を入力。
4.自車位置が、ブラウン管上で光、それがセルロイドの地図に、
光の点で現在位置を表示される。
5.速度、ジャイロで自車位置を検出、行き先との差を計算し、光点
を移動させる。
6.画面から光の点が外れると、クルマを止める。
7.新しいセルロイドの地図を差し込む。
という実に手間のかかるシステムだった。
TOP画像の通り、本体からはみ出た「セルロイドの地図」が哀愁を誘う。。。
このシステムの「肝」である「ガスジャイロ」だが、
これが理論上、まったくソツなくコンパクトに出来ているスグレモンだ。
簡単に言えば、ガスを高圧でノズルから噴出させて、ノズルの反対側のセンサーにガスをぶつける。。。
クルマが動いていなければ、ガスは真っ直ぐセンサーに当たるのだが、少しでも動くとガスがセンサーの中心からズレル。。。
このズレ量を算出して、方向を算出・・・と言う算段だ。
価格は約30万円・・・今で言ったら50万円前後!?だろうか。。。さすがに高価格と、ガスジャイロの量産が困難で、知らない間にフェードアウトしてしまった。。。
さらに現代の「GPS」を使った方式が出てくるのが、1983年に、「三菱電機」が、第25回東京モーターショーのコンセプトカーでGPSを使ったナビゲーションシステムを提案のが最初であった。
それから、ソアラに高速道路案内図をカセットテープに収録しディスプレイに表示
したモンが出てきたりして、現代に至った訳だ。。
携帯やPCとリンクが始まり、よいよ、「カーブ」や「交差点」を判断してクルマを制御する仕組みもでき、完全にクルマの中枢まで入り込もうとしているナヴィ。
これから、どんな世界が広がるのか?ますます目が離せない・・・僕はそう思うのだ。
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Posted at 2007/12/29 23:55:18 | |
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