• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2012年02月10日

86とBRZの違い

 インテリア、エクステリアが違うのは言わずもがな。



 一番の違いは、スタビを含んだフロントのバネレートによる、操舵性の違いだろうね。


 というのも、自分が今乗ってる車ってのが、バランスの悪い86みたいな車(R34のNA)なのだが、この車でバネレートを変えてみると、面白いぐらい違うのであるw


 現状のサーキットタイムアタックで使ってるバネレートは、

 フロント:11kg

 リア:8kg

 なのだが、これは86-BRZに置き換えると、BRZのバランスに近い。

 ステアリングが重く、初期応答性が悪く、高速安定性が高く、弱アンダーでブレーキ残しながらコーナーへ切り込んでもブレーキオーバーが弱めでスピンモードに入りにくい。

 理由としては至極単純で、フロントのレートが高いことで、荷重移動が起きた際にリアのロール角よりフロントのロール角が小さくなるからだ。

 つまり、車体がロールする=傾こうとする時に、前後同じレートであれば同じ量だけロールするが、前後で差があると、レートの高いほうがロール量が少なくなるので、必然的にロールの少ない車軸へ荷重が乗っかることになる。

 フロント:11kg リア:8kgのようなバランスの場合、ホイールレートを考慮しても、完全にフロントへロール時の荷重が集まることになる。そのため、リアの摩擦限界はフロントに比べて高くなるので、サーキットのように限界ギリギリでコーナリングする時は、自ずとフロントから向心力を崩していく。なので、弱アンダーになる。

 タイムを狙うなら、このセッティングは非常にいいし、街乗りでの安定性を求めるなら、圧倒的にこのバランスのほうがいいだろう。


 そして、このバランスを選んでいるのがBRZである。



 逆に、フロントのレートをリアのレートより落としたらどうなるのか。

 実はR34の初期レートというのは、バネレートでは前後同じだが、ホイールレートではレバー比込みでフロントのほうが低くなるよう設計されている。

 これは、R34(というよりスカイライン)という車自体のコンセプトが、重量のあるFRであっても
 ・操舵性にすぐれる
 ・コントロールする楽しさがある
 ・加速する心地よさがある
 という点を念頭に開発されたからではないかと思っている。

 上記に書いたとおり、ホイールレートが同じ場合のコーナリング時のロールというのは、荷重移動した分だけ同じロール角を持つため、前後の車軸で「重心高が高いほう」「ホイールレートの低いほう」がロールを多く取り、その逆がロールが少なくタイヤへの荷重を増大させる。


 以前、前後とも8kgというバランスを試していた(去年のブログ参照)が、このときのタイムは散々たる結果だった。タイムというものを求めた時に、このセッティングはマジでありえないと思っていた。


 ところが、だ。

 車を利用する約95%での街乗りでは、このセッティングは至極楽しいのだ。
 テールはとても流れやすいが、これは電子制御かドライバーの感覚が養ってあれば解決できることである。逆を返せば、FR独自の「パワードリフト」という挙動に持ち込むのが楽になる。

 フロントのレートが低いため、軸重バランスの57:43(実際は62:38)というフロントヘビーさを感じさせないハンドリングが可能だ。少しでもハンドルを操作すると、俊敏なレスポンスで鼻先が方向を変える。

 さらにレートが低いので、轍などにハンドルを持っていかれない。ステアが軽くなるので、不安定さが残るのだが、実質的な直線安定性はこのセッティングのほうが高い。

 そして何より一番の気持ちよさは、「加速感」である。11kg:8kgのバランスでは「この車、パワー落ちたんじゃないのか?」と思うような加速でのダルさがあったのだが、前後8kgというバランスでは、逆に「ウチの車、20psぐらい上がってんじゃね?」というぐらいトラクションが掛かる。

 理由としては単純で、フロントのレートが高いとリアの沈み込みで路面追従性を確保するのだが、リアのレートが高くなると、逆に重量物が乗っているフロントがリアに追従して動くようになるのである。

 この挙動に一番近い乗り物が、実は「馬」だ。

 馬は体の重量配分で行くと、上半身のほうが重たい。長く太い首と重量物である臓器のある胸回りは、ほぼ上半身に集まっている。下半身の重量は、たくましい後足周りの筋肉がほとんどだ。ところが、馬という生き物は、後足の筋肉で力強い加速をする。前足は自分が進む方向を変えるのに左右へ蹴りだすのと、後ろ足が生み出した推進力を受け流して体を安定させるために使っている。

 このバランス、まさにフロントのレートを落としたFR車といっても間違いではない。つまり、このセッティングにすると、運転感覚そのモノが馬に乗っているかのようになるのだ。

 しかし、現実的にはコーナリング時の加重バランスはリアに集中することになるので、コーナー脱出時のトラクションは限界を突破するといとも簡単にブレイクしてしまう。ドリフトはしやすいが、コーナー脱出時の加速では至極弱い。

 だが運転感覚という意味でのバランスでは、このセッティングのほうが「楽しい」。楽しさを追求していくと、自ずとこのバランスになるのではないか。


 そしてこのバランスを持っているのが、86なのではないか、と。



 こうしてみると、コンセプトの違いというのが、メーカーの考える方向になっているのが良く解る。スバルはFRを挑戦的に採用してきても、なお「操縦安定性」というものにコダワリを持っているが、トヨタはガチンコで「運転する楽しさ」を前面に押してきている。カタログでの売り方も、スバルは先進性を兼ね揃えた新しい車を表現しているが、86はまるで80年代にタイムスリップしたかのような古臭いプロモーションをしている。


 この違いは同じ車にあっても、実に差が広い。

 思うに、スバルは価格設定からしても若者向けなのに対して、86は当初のコンセプトから大きく外れて「懐古主義」を上手く取り入れようとしているのではないだろうか。


 俺が86という車を選んだ理由は、小学生の時に「車っていいなー」と思った心がフラッシュバックしたからだったりする。

 このところサーキットで「タイム」だの「ドライビング」だのをひたすら追い求めていた風潮があるが、そのどれもが「しっくりこない」のだ。成果は出るが、楽しさに結びつかない。なにより、通勤時の運転が全く楽しくない。


 そのため、一時的ではあるが本日からR34のバネレートを前後7kgに変更することに決めた。


 これは86を迎えるためのプロローグでもあり、長年親しんだフロントヘビーで非力なFRへのエピローグでもある。原点に戻れと。


 86-BRZに関して、バネレートの違いだけだったら、ジャッキアップしてフロントのバネを交換するだけで簡単に素性は変えられるだろう。たかだか30分程度の作業だ。


 しかし、それは違う。
 車って言うのはマインドなのだ。
 どういう方向にしてどういうドライビングをしたいのか。自分の求めている走りってのが何なのか。


 そうして得られた結論が、俺を契約させた。
 そう、86を選んだ理由は、ここに「も」ある。
ブログ一覧 | 戯言 | 日記
Posted at 2012/02/10 08:36:23

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

クルマ界のイチローはSUBARUレ ...
yoyolegalegaさん

神龍(シェンロン)
エス太さん

2017 たつの商工産業祭り
dora1958さん

一歩でも近づくために
1・2・3・○○!!さん

撮影会という名の下に(*^▽^*)
てらさん@さん

早く土日にならないかな。。。
ジョニー・シェンカーさん

この記事へのコメント

コメントはありません。
現在価格を調べてみる

おすすめアイテム

 
 

プロフィール

「ちょっと前にLINEで話振られたから、書いときましたw」
何シテル?   07/18 13:51
鳥煮亭です。 略して「鳥」という愛称になってますが、元ネタはKORG社のシンセサイザー、Trinityです。 鍵盤をはじめ、さまざまな楽器演奏が大好きです。...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2017/11 >>

   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

お友達

かなりの技術的変態。職も機械系技術者、電気系設計者、解析研究者なので、ワケの解らない原理でワケの解らない事を言う技術者モドキが大きらいです。そういう人たちとは一切関わりません。物事を知っていて紳士的で社交的で、自分の過ちには徹底して反省する人なら、ヨロシクです。

リアルはアホキャラですけどネ。
20 人のお友達がいます
かりーふかりーふ * karutettokarutetto *
否* まるやそまるやそ
ひひゆあ(もりっち)ひひゆあ(もりっち) ムーミン5ムーミン5

ファン

210 人のファンがいます

愛車一覧

トヨタ シエンタ シエスタ (トヨタ シエンタ)
ただいま所有中。 驚異の燃費を誇る、2NR-FKEエンジン搭載車。ガソリン仕様です。
トヨタ 86 ハチドリ (トヨタ 86)
通勤車両でした。 わずか1ヵ月半の短い命でした。 とても悲しいお話なのです。
トヨタ 86 ハチドリ (トヨタ 86)
2台目の86です。マジです。 この短期間で2台目の人も珍しいでしょうなぁ。
日産 スカイライン 日産 スカイライン
GF-ER34の初期型を所有中。基本はノーマル。少しライトチューンで整備はほとんどDIY ...

過去のブログ

2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
©2017 Carview Corporation All Rights Reserved.