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イイね!
2013年02月16日

オイル選び

 最初から横道にそれますが、10万のブツが届きました。
 何を買ったかって?
 一眼レフカメラです。この前の撮影で火が付いたのと、会社で一眼レフ仲間が増えたので、撮影会とかそういうのやりましょう、って事で。
 あと、女の子も可愛く撮りたいからなー。

 しばらく車のパーツはどうでもいいので、ちょっと値の張るレンズとかそっち方向で行こうと思ってますw

 あと、新しいボディになると今まで撮りにくかった撮影が出来るようになります。ちょっとソレが凄く興味あったので買い換えました。そのうち披露できると思います。乞うご期待。



 閑話休題
 うえしまさんが書いてたから、オレもやるヨ(笑)


 うえしまさんに「トヨタ一点買い」と指差されてしまったのですが(笑)、それはまぁ、色々理由があるわけで。


 理由を列挙しながら、内容を埋めていきましょう。

 1.コストパフォーマンス
 ぶっちゃけ、これが一番デカイです。20Lで7980円。そしてその価格に対する安心性能。コレを超えるオイルが中々見つからない、ってのが大きな理由です。


 ここからは性能についての話。
 このpdfを元に読んでいってください。
 http://www.tytlabs.co.jp/japanese/review/rev324pdf/324_035tohyama.pdf

 2.温度
 実際のところ、自分が目安にしているオイル温度ってのは、何度なの?って言われたら、真顔でこういいます。

 150℃

 これぐらい、本当言うと130℃なんて余裕なんですよ。特に金属におけるオイル温度なんてのは、もっと上でも余裕です。ただし、エンジンオイルは滑り軸受けという特殊な軸受けで使っているほかにも、ピストンリング、カムロッカー、バルブタイミングチェーン、冷却、洗浄、その他諸々で、色んな役割を担っているわけで、その中で一番問題視されるのは、オイルシールの耐熱温度です。金属よりはるかに耐熱温度が低いんですから、先にくたばってオイル漏れとかする要因になりますからね。

 上のPDFを読めば解るんですが、実は高温下で高回転って状況は、金属に対して対してダメージが行かないのが殆どなんですよw

 理由は、エンジンで一番摺動摩擦が大きいと思われているメタル部分の潤滑は、実際に「金属同士が触れてません」 勘違いしちゃいかんのですが、滑り軸受けってのは油の圧力で金属同士が浮いている状態で潤滑される、「流体軸受け」なのですよ。そう、昨今のパソコンのハードディスクに採用されているアレです。

 そのためメタルが一番磨耗しやすい状況は、5速1500回転とかの低回転でアクセルを全開にするような「農家のおじいちゃんがノッキングさせながら加速するような無理な運転」なんですわ。これが実は一番ダメージでかいんです。

 にもかかわらず、ハイパワーチューンのエンジンがブローするのかっていうと、単に燃調と点火時期が「理論検証されていないのにフィーリングだけで決めている」ために、デトネーションが起きてしまって一番ダメージの行きやすいピストンリングが熱で焼きついて死ぬからです。これが一番の理由。そこで、粘度がアホみたいに高いポリマー入りのオイルで、強引に潤滑(っていうより、熱で溶着した樹脂成分で焼きつかないようにする)しているのが現状なんですわ。

 そういう意味で行くと、明らかにキツいのは、ピストンリングです。PDFにも書いてありますが、ピストンリングは常に熱気に晒される状況にあるので、そちらの方が問題になります。しかし、ピストンリングの磨耗については、そもそも油の温度とは相関が非常に少ないです。なにせトップリングでの温度は軽く250℃を越えてしまうからです。異常燃焼したら、余裕で400℃近くにまで膨れ上がります。

 あとは、何も考えずに強化したオイルポンプが内部でキャビテーションを起してしまって、気泡が入り込んでメタルの流体潤滑が出来ずに焼き付くとかね。キャビテーション発生なんて、単にオイルが吸えてないだけですからね。

 要は、理論解析をせずに「チューンだ!」と言って意味不明なパーツてんこ盛りにして、逆に調子悪くしてたりすると、オイルにこだわったり、「オイルクーラーが必須!」とかいう話になっちゃうわけなんですわ。

 PDFには書いてありますが、磨耗の測定でどうやってるかっていうと、各摺動箇所に対してヘリウムイオンをぶつけて、金属を微弱放射性にすることで削れた粉から放射線を測定して削れた量を算出してるんです。コレだけのことをやって、初めて測定できるぐらいのレベルを、そこらのチューンメーカーが簡単に出来るわけないでしょ?って話でして。

 もちろん、こういうのを解析依頼としてやってくれる会社も存在します。でも、そこまで気合入れてやってるパーツメーカなんて、そうそう無いでしょ? それは、コンセプトとか設計段階での検討が理論的に行われていないから、失敗だったときのリスクが負えないんですよね。そこが信頼度の違いってコトなんですわ。

 そういうのもあって、150℃までチェックしちゃってる純正のオイルを使ってます、と。


 3.低灰分
 SNグレードになって、オイルは極端にカーボンが発生しなくなりました。
 とはいうものの、SNグレードのくせに、フライパンで焼き続けるとゴッテリスラッジが出てくるオイルもあります。

 うえしまさんも書かれてましたが、トヨタの純正オイルは凄まじく灰分が少ないです。特に0w-20のSNグレードは、「これ、有機溶剤じゃネーの?」っていうぐらい何も残らなかったりします。

 なので、ブローバイがガンガン発生しても、環境に優しく、さらにスロットルにワニス、ガムが付着しません。むしろ微小なブローバイが各部分の保護とか潤滑に役立ったりするぐらいで、少しブローバイが出てオイルが減っていくぐらいの方が丁度良かったりします。

 STPオイルトリートメントをエンジンオイルには混ぜないけど、ギアオイルに混ぜている理由はココにあります。エンジンに使うと、スラッジが多く出来てしまうので、これはアカンでしょ、ってことになるんですよね。

 もう死に掛けでオイルがガンガン減っていくエンジンの延命ぐらいだったら良いかも知れませんが、灰分が多いオイルってのは、正直新車のときから使わないほうが良かったりします。

 特に高粘度のオイルは、ポリマーが多量に入っていて、このポリマーが結構悪さするので、注意した方がいいです。むしろ、高粘度のオイルでも「熱ダレ」で粘度が下がってくるほうが、かなり安心できます。ポリマー使ってないから熱ダレしやすいわけですしね。


 4.有機モリブデン配合
 PDFにも掛かれてますが、有機モリブデンを配合すると、特に高熱での潤滑性能が飛躍的にアップします。これは温度が上昇することによって油膜切れが発生しやすい状況にあっても、有機モリブデンが界面潤滑を保持するために固体潤滑を行ってくれることに他なりません。

 粘度が高ければもちろん保護されますが、そもそも130℃を越えるようになってくると、粘度指定なんてのは殆どドングリの背比べ状態で、ヘタに粘度で頑張るよりも有機モリブデンに保ったほうがはるかにスマートです。そういうのもあって、最初から添加されちゃってるトヨタの純正オイルは、別に何も考えなくても150℃ぐらいまで使えたりするわけです。


 5.粘度指数
 これはFA20が0w-20を想定して作られている、現代のエンジンなので0w-20を使っているだけです。
 古いエンジンでは、残念ながら0w-20は使えません。

 というのも、各箇所でのクリアランスってのが、0w-20の粘度に耐えられないからです。PDFを見て解るように、摩擦の負荷が一番でかいってのは、実は2000回転付近の高負荷なので、その際に古いエンジンの大き目のクリアランスでは、磨耗をいっそう加速させてしまうので利用できないのです。要はクリアランスが広いために、低粘度だと油圧が掛かりづらく圧力/流量のバランスが良くないからです。
 今のエンジンはエンジン始動の冷間時から燃費を良くするために、極限までオイルの粘性による抵抗を下げることに徹しています。その上で成り立っているクリアランス管理だったりするわけです。

 FA20は、オイル量が多いのもそうですが、0w-20で粘度を下げるにあたって、オイルパンバッフルプレートの最適化や、タイミングチェーンの攪拌抵抗を考えての構成を行っていたりします。メーカーもソレぐらい力を入れて設計しているので、当たり前ではあるんですけどね。

 あと、粘度の低いほうがエンジン自体の温度を均一に保てる、という大きな利点があります。というのも、粘度が低いほうが熱伝導が良くなるので、熱の集中を抑えることができるんです。たとえばメタル部分の熱ってのは、高速回転になればなるほど発生する熱が多くなります。

 しかし、粘度の低いオイルってのは、同じ油圧を掛けたときに流れる「量」が粘度の高いオイルに比べて多くなります。つまり、メタル部分に発生する熱を、効率的に奪い取ることが可能なんです。これがヘタに粘度の高いオイルだと、流量が少なくなってしまうので放熱が弱くなります。オイルの温度が上がりにくいからと楽観していると、逆に一部分へ熱が集中してしまうので、保護が効かなくなったりします。

 上にも書いたように、クリアランスが狭くなっているエンジンなので、ヘタに流量が下がってしまうのはエンジンの耐久性を逆に下げてしまう結果になります。そういう意味で油温が高いってのは、効率的に油が吸熱してくれている、という理由でもあったりします。


 6.耐劣化傾向
 残念ながらコイツを防ぐ手立てはありません。高寿命オイルなんて謳ってるのはありますが、使用した燃料の分だけオイルは熱量に晒されてます。それに、どんなに頑張ってもブローバイによって水分とガソリンで希釈されていきます。その上、触媒前の窒素酸化物がブローバイには含まれているので、必然的にオイルは劣化していきます。

 これらを考えると、定期的に交換するしかなく、ロングドレイン化なんて謳ってるのはどう考えてもナンセンスなわけで、高級なオイルだからとかそういう理由で交換しない、なんてのは無意味でしかなかったりします。

 結果として考えると、安くて安心できるオイルを定期的に交換するのがいい=純正オイルが手っ取り早い、という結論に至るわけです。




 ポイントとしては少ないですが、これらが純正オイルを普通に使っている理由です。

 よく、オイル温度の「適正」みたいなのをネットで見たりしますが、メーカーの燃費と耐久性の基準から行けば、一番美味しい温度は、

 120~130℃

 じゃないかと思ってます。110℃でも低いぐらいです。120℃越えてたほうが、燃費と磨耗のレベルは丁度良い気がしてます。上記の温度だと、水温は95~100℃ぐらいかな。
 現に、86の場合は夏の方が圧倒的に燃費が良い結果もありますしね。

 真夏にあれだけ連続走行してもフェイルセーフにも入らなかったコトを考えると、実は温度に対するマージンってのは、試験上ではかなり上なんじゃないかと勘ぐっています。実際どうなんでしょうね。




 まぁ、この記事を見て実践して「エンジンが壊れた!」なんて言われても責任は持てませんが、個人的にはこの状況で問題ないと思っているので、今後はずーっと純正オイルを定期的に交換していこうかと思ってます。ついでに言うと、オイルクーラーすら必要ありません。つけても意味ないし、そんなにハードな運転しません。ハードな運転しなくても、ミニサーキットはタイムが出ますから。

 なにより、オイルクーラーで無駄にクーリングして粘性摩擦が増える方が、自分は無駄だと思ってます。サーモの入ったオイルクーラーだから、無駄な冷却はしない、なんて言われても、そのサーモ、一体何度設定ですか?って感じですから。



 ちなみに交換サイクルは「燃料を350L使用したら」で行こうかと思ってます。熱量的に考えれば、それぐらいでオイルがヘタってくるような気はしているので。

 こんな感じで考えているのが、俺的メンテポリシーです。
ブログ一覧 | 理論話 | 日記
Posted at 2013/02/16 07:32:54

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この記事へのコメント

2013/02/16 09:20:52
鳥煮亭さんのブログ、本当に参考になります(^-^)

使用環境に合わせてのチョイスが大事ですね。

そうそう、以前ブログアップされていたアッパーマウントの潤滑
効果があって驚いていますよ(^-^)/
コメントへの返答
2013/02/16 09:54:01
今は色々ネットで調べられますし、情報公開がちゃんとしてますからねー。
ちなみに、オイルの耐熱温度については、
http://www.juntsu.co.jp/qa/qa1601.html
ここにも書かれている通り、VHVI(高度精製鉱物油)の場合は、170℃ぐらいです。キャッスルオイルもVHVIなので、まぁ自ずと(略

アッパーマウントのところは前軸重の片輪ずつで350kg近く支えてますから、定期的にグリスアップしてあげたほうが良いとは思ってます。
といっても、1年に一回ぐらいでいいでしょうけどネ。
2013/02/16 14:33:35
勉強になりますね~(*^▽^*)ありがとうございます。
コメントへの返答
2013/02/17 07:10:47
あんまり凄いこと書いてないどころか、実は極普通のあたりまえな話が書かれているだけですけどねーw 最近はこういう話も変な理論でかき消されちゃったりするので。
2013/02/16 22:41:16
いやー、このくらいこだわって愉しんで貰えると、あぶらやも愉しいんですけどねー。

「色々あるんで好きなのどーぞ」ってくらいです。(笑)



流体潤滑って、つまりは離陸なんだヨなんて知ってるヒト居ないんですもの。


我々の仲間はコッソリと全員オイルクーラー無しなんですが、コレで秘密が暴かれてしまいましたネ(笑)






コメントへの返答
2013/02/17 07:18:18
ほんとそーです。何使ってもいいんだけど、調子悪くなるヤツは使うな!って話ですよネ(笑)

実際、悪いオイルかどうかなんて、オイルキャップ見れば何となく解るし、中のぞいてカムの色見れば解ってきますしねー。
サーキット走ってる人ですら、その辺が無頓着だったりする人もいますし。

オイルクーラーも「サーキット走行で要るんです!」って言うけど、筑波とか岡山国際とか、距離だけでミニサーキットの3倍以上はあるんで、5周フルアタックって言われたら、ミニサーキットで15周フルアタックですしねw

3周走ったらクーリングしろよ、と。
2013/02/17 21:58:28
はじめまして、プロフィール写真のエアゲージ最高ですよね?私も使っています。

オイル、初車検まではメーカー指定でその後は、タクティーSN1本です!
コメントへの返答
2013/02/18 21:23:13
はじめまして。
プロフの写真はエーモンの一番安いエアゲージです。長年使ってます。
しかし、自分で校正やってみたら、リニアリティ誤差が2%も無くて驚きました。
残念ながら文字盤が回転するので、オフセット誤差が5%ぐらいありますけど(笑)

とりあえず、オイルは定期的に交換しましょう、って感じです。距離じゃなくて、ガソリン使用量管理がお勧めです。
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「最近の剛性の高いタイヤって、アジアンだろうが空気圧結構低めの方が特性良いんだね…LI84で240kpa指定だけど、220kpaの方がATR SPORT2は燃費が良い(遠い目) しかも路面追従性が良くて静かで楽…」
何シテル?   06/01 21:11
鳥煮亭です。 略して「鳥」という愛称になってますが、元ネタはKORG社のシンセサイザー、Trinityです。 鍵盤をはじめ、さまざまな楽器演奏が大好きです。...

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