ハブナックル部クランプボルトあれこれ
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
先日のロアアームブッシュ交換の際、ハブナックル部のクランプボルト(正式名称は不明)を外したところ、ねじ山が傷んでいました。
ここのボルトを完全に抜き取らないと、ロアアームが抜けない構造になっているのですが、暑さのためか朦朧とした思考のチャックはボルトを緩めただけで無理にロアアームを抜こうとしてしまいました。
それでねじ山を傷めたのか、経年で固着気味だったのか、それとも新車からナメてたのか今となっては不明。
一応めねじ(ナックル側)は傷んでいないようでした。
2
さすがに再使用するのは気が引けるし、M10X1.25のダイスなんて持ってないので、使えそうなボルトを探しにホムセンへ。
このボルトはM10X1.25(細目)なのでやや特殊。近くのホムセンでは材質等を選べるほどの選択肢はなかったのでやむを得ず、首下だけ合わせて購入。
ところが規定トルクの60Nmで締めようとするとどんどん伸びる~!
どうやら強度区分が低いボルトのようです(ホムセンボルトは強度区分が明示されていなかった)。まずは伸びたボルトは捨てて、とりあえず締まるトルクの45Nmで締めておきました。
画像は左から、
①もともと付いていたボルト
②ホムセン7Tボルト(詳細は3項参照)
③スタビのクランプブラケット部ボルト
④ロアアーム付け根のボルト
3
ここのボルトは機能的に非常に重要な箇所なだけに、このままでは危険。次の日は高強度のボルト探しへ出掛けました。
このサイズでトルク60Nmというと、最低でも7T以上の強度区分のボルトが必要と判断しました。ちなみにGWだったのでスズキの部品センターは休み(^^;
そこらのホムセンではなかなかM10細目の高強度ボルトは置いてません。何軒かホムセンを巡ってやっと7Tと明示されたボルトをGET。
この画像は左が純正のボルト。右がホムセン7Tボルトです。
ホムセン7Tボルトは60Nmで締められました。一番初めに買ったホムセンの強度区分不明のボルトは、強度区分4.8程度と思われます。
4
その後、スズキ株式会社殿の協力を得て調べたら、純正のボルトは強度区分9Tであることが判明。
7Tと9Tでは強度の違いは明らかなので、やはり純正に交換しておこうと、純正ボルトを発注。
左が新車装着のボルト。右が今回発注したボルト。どちらも部品番号は同じですが、純正装着品は「頭部浮き出し線」で強度区分「9T」を、今回購入品は「頭部の数字」で強度区分「9T」を表しています。
表示の違いはロットによるものでしょう。
5
本日純正ボルトに交換。ようやくスッキリしました。
結果的にボルトを3種類も試してしまいました(^^;
ホムセン7Tボルト外す際、規定トルクで増し締めしましたが、伸びていませんでした。
今回ボルトを念のためマーキングしておきました。
6
最後にボルトの強度区分と頭部の刻印、標準締付トルクの資料を載せておきます。ちなみに9T以上は載っていませんのでご了承下さい。
これはスズキの整備資料からの抜粋です。メーカにより強度区分の表現と規定トルクは異なりますので、実際の作業はそれぞれのメーカの整備書に従ってください。
足回りを含め、重要箇所のボルトは安易に市販品を使ってはいけません。チャックは悪い見本ですのでくれぐれも皆様真似されぬ様。
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