さて、今回のお話はエブさんを買い替える直前までいってしまった程、深刻だったエピソード。
事の始まりは、今月7日まで遡ります・・・。
この日の昼食時、オカンがオトンに
『
そういえばお父さん、例のアレをハマタクに言わなくてもいいのかね?』
と言うので、ピンっ!と来たハマタクは
『
もしかして、エブさんに何かあったのかね?』
と聞くと、
『
あのな、昨日からなんだが、エブさんがエンジンをかけるとその後もずーっとエンジン回転数が下がらんのだ。昔でいうところの、チョークレバーを引っ張ったまんまの状態ということだな・・・』
というではありませんか。
(--;) 何で朝一に言わんのだね(怒)
話から推測すると、アイドリング時の空気の量を調整できていないのですから、要するにISCバルブ(ISCV)が悪さをしておるのだなと判断。
とはいえ、まずは実車に乗ってみないと正確に判断できないので、乗って症状をチェック。
すると、確かにエンジンをかけた時点で通常よりエンジンが回ってる・・・という印象があり、ギヤをDレンジに入れてもエンジン回転数が下がりません。
なので、ギヤをDレンジに入れてブレーキペダルから足を離した瞬間、結構いい勢いで発進してしまい、アクセルペダルを踏んでいない状態でも、約1分で時速30キロに達してしまうという恐ろしさ・・・。
また、走行中にNレンジへギヤを入れると、ものすごいハンチングでこのままでは恐ろしくて乗れない!!
そこで、すぐさまスズキディーラーへ行き、一連の症状を説明。
そして出てきた診断結果が、
先日ブログに載せたものであります。
ダイアグでチェックした結果、
①エンジン回転は常時1850回転回っている。
②車両ECU(コンピュータ)は、故障していない。
③ISCバルブ(ISCV)が、異常な動きをしている。通常は、開度が10~15%の辺りでないといけないものが、なんと0%。
との事でした。
ここでメカニックさんは、やはりISCバルブが怪しいと思いますと仰ったので、『
まぁ、コイツを交換するか・・・』と考えたのですが、最後にある意味エブさんに死亡宣告をするような厳しいことを言われたのです。
それは、
『
過去に同じような症状のお車が入庫した時、ISCバルブを交換したのですが完治せず、その後車両ECUも交換したことで完治したことがありました。結果として、そのお客様からは当初ISCバルブ交換で直ると言ったのに話が違うじゃないか!とクレームを頂いたものですから、それ以降は当店ではこのようなケースの場合は、最初から車両ECUも同時交換でないと修理受付はしておりません。』
と・・・。
仮に、そのように修理依頼をした場合、修理には
ISCバルブ 33600円
ガスケット 160円
車両ECU 95200円
の、合計
128960円が部品代としてかかり、更にここに消費税と工賃が加わるので、おおよそ15万~16万円はかかる。
愛着はあるけれど、さすがに約15年、15万キロ走行の車にここまで修理にお金を掛けれない・・・。
この時点でエブさんとはお別れかな・・・と腹をくくりました。
自宅に戻って両親に説明をすると、『
なんか寂しいけど仕方ないね・・・』ということで、ほぼお別れを決意。
すぐさま数軒の中古車店を回って次期車の軽ワゴンを探しました。
ですが、軽ワゴンはとにかく価格が高く、旧型である64型エブさんの9年落ち10万キロ走行のものでも、諸費用込みで70万は当たり前。
仮にそれらを購入しても、あとどれだけ乗れるもかな・・・と考えてしまい、ならば新車を・・・と考えてもさすがに新車は高いので、次期車選びは難航してしまいました。
それから1週間後・・・。
そういえば、スズキ車ならあの人に聞いてみたら何かエブさん復活のヒントが得られるかも・・・ということで、九州の大御所様
modeR師匠にメールをしてみることに。
すると、返ってきたメールの中に『
PCVバルブ換えてみたらどうYO!』との一言がありました。
(・。・) PCVバルブってなーに?
いろいろ調べていくと、PCVバルブとは
こちらのサイトによると、
『
クランクケース内のブローバイガスを、吸気とともにシリンダーに送り込んで再燃焼させるときに(クランク室積極換気方式)、還流させる量を制御するバルブ』
とありまして、PCVバルブはエンジンのヘッドカバー付近についているとのこと。
で、エブさんを見てみると、
これのようですね。
よーく見てみると、
ブローバイのオイルでベタベタなので、まず間違いないと思いました。
その後、先日スズキディーラーで言われた故障に関する症状と、『
エブリイ』・『
PCVバルブ』という言葉をネット検索にかけると、なんと同じ故障症状が出てPCVバルブを交換したことによって症状が直ったというブログ記事が
2 つ ヒットしまして、もしかしたら我が家のエブさんもPCVバルブを交換すれば直るのでは!!と確信。
そして、以前エブさんを車検に出していたスズキの副代理店に修理を依頼しました。
今回の交換では、PCVバルブだけではなく、ホースも交換してもらうことにし、更にエアクリボックスへとつながっているブローバイのホースも交換してもらうことにしました。
そして、本日朝一で修理入庫。
すると、昼過ぎに電話がかかってきまして、やはりPCVバルブが破損していたとのこと。
で、ここからが大変なことなのですが、PCVバルブの破損した欠片や、PCVバルブ内の部品がヘッド内に抜け落ちてしまっているので、これらをすべて綺麗に取り除くとなると、ヘッドのオーバーホールということになるので、10万円ほどの費用がプラスでかかりますとのこと(
汗)
さて、どうしますか?と言われたのですが、仕方がないのでオーバーホールは無しでいいですと言いました。
その後、夕方に整備が完了。
周辺ホースがキレイ・・・。
PCVバルブも、ちゃんと新品に変わっていました。
ちなみに、今回交換したPCVバルブは・・・
これでして、本体の真下を見てみるとやはり・・・
ただの筒になっておりました。
今回の不具合は、このPCVバルブで空気量が調整されず、たっぷりエアーを吸っていたことによってエンジン回転異常を起こさせていたという事でした。
PCVバルブ交換後は、エンジン回転数もちゃんと下がるようになり、ハンチングも起こらなくなりました。
ホント、直って良かった良かった・・・。
今回の作業内容と費用は、以下の通り。
工賃が高いかなーとも思いましたが、エブさんのエンジンルームはかなり狭く、ホースのとり回しも狭い場所に無理矢理通している箇所があったので、手間を考えたらやはり交換作業を依頼して良かったなと思っています。
今回、PCVバルブのことを教えてくれたmodeR師匠。
おかげさまで、エブさんとサヨナラせずに済みました。
本当にありがとうございました!
ただ、今回は抜け落ちていった部品に関して、ヘッド内に落ちたまんまとなっているわけですから、今後エンジンが逝ってしまう可能性も無きにしもあらずで、今後は経過観察をしながら乗って行くことになります。
それにしても、今回は我が家のエブさんの他にも同型のエブさんで同じ症状が出ていることが分かりましたから、特に52型エブさんに乗っておられる方には、ぜひとも早急にPCVバルブ交換をして頂きたいですね。