ニッカウヰスキー余市蒸溜所

余市工場は1936年、故竹鶴氏がスコットランド（ロングモーン蒸留所）に渡り身に付けた醸造技術、ストレートネック型ポットスチルの石炭直火蒸溜だった。スチルマンは汗まみれ・埃まみれになりながら、溶鉱炉の如き釜へ石炭を入れ続ける。その火加減を習得するのに10年！以来70猶予年余市工場では頑なにコノ方法を守り続け、現在でコノ技術は世界でニッカ余市のみとなってしまった。
反して、ニッカ宮城工場では主流のバルジ式ポットスチルを用い、温度管理のし易いスチームを用いた蒸気間接蒸溜を採用した。
低温でジックリと蒸留したモルトは華やかでフルーティは香りを放ち、直火高温で蒸留したモルトは薫り高く力強いモノに仕上がります。
コノ二つのモルトがニッカのニッカたる所以でしょうか、実直なまでに頑なな姿勢がアノ味を送り出すのでしょう。