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タッチ_のブログ一覧

2015年08月31日 イイね!

今、Dセグメントが面白い!(其の四)

今、Dセグメントが面白い!(其の四)ジャガーのXE、アルファロメオのジュリアが今、Dセグメントを面白くしてくれている(とボクが思ってる)と四本ばかりブログを書いたんですが、実はこの2台のデビューを見て半ば直感的に「こいつらイケてる!」とは思ったものの、何がボクにそう思わせたのかは当初、ハッキリしませんでした(^^;)。

でブログにつらつら書いたように、ちょっと掘り下げてライバルも含めて眺めて見たら、両社共にどうも自社ブランドの"らしさ"を追及している処に共通点が見出せました。しかし商品のグレード展開という点では両社は対照的なアプローチをとっています。両社共に伝統のあるスポーツイメージの強いメーカーですが、なぜアプローチが真逆なのか?という疑問と共に両社を眺めてみると、現行のラインナップ構成が新製品のDセグメントを挟んで真逆ということが判ります。

ジャガーはXJ、そしてXFというEセグメント以上のラインナップにスポーツカーのF-TYPEという布陣です。現行モデルの商業的な成否にここでは深入りしませんが(^^;)、近く登場する新型のXF、そしてSUVのF-PACEも恐らくアルミポディを奢るでしょうから、新世代のジャガーの特徴をXEには全て盛り込んでいます。一方でM3やAMG対向を今のところ用意していないのですが、昨年10月にジャガージャパンの社長がインタビューに答えている中で

http://response.jp/article/2014/10/17/235313.html

近年のジャガーは日本市場の多くの顧客にとって「関係のないブランド」「手の届かないブランド」というイメージが強くなってしまったという問題認識を披露しています。確かにジャガーは多くの日本人にとって「高級車ブランド」という点は定着していると思いますが、XE登場以前はボトムレンジがXF(Eセグメント)ですから、なるほど「ボクには買えない高級車」と多くの人が感じても然りです(^^;)。

であるならば、新たにDセグメントに投入するXEは「アナタにも買えるジャガー」を体現する必要があるワケで、M3やAMG対抗グレードよりも何よりも、標準グレードを広く展開することが最優先です。先ずこの(D)セグメントで「ジャガーだってあるよ」と認知された後でなければ逆に、M3やAMG対抗のXE Rの出番は回ってこないワケですね(^-^)b。

一方のアルファロメオは全く逆で、前回ブログの内容と重複しますが、現行B、Cセグメントのラインナップに対して1つ上を新たにデビューさせるワケです。アルファロメオはどうやら、ライバルとなるドイツ勢に如何に対抗していくか?という点に先ずファンの興味が向くだろうと思ったんでしょうね?(^^;)
ダウンサイジング過給エンジンが全盛の今日、標準グレードのパワーユニットが各社どんぐりの背比べになるのは必定ですが、多くのユーザーが実際に購入するであろうそれらがどうなるかよりも何よりも、アルファロメオが放つイタリアン・Dセグメント・セダンは果たして先行するドイツブランドにどのようにして挑むのか?そんな疑問を持つであろうファンに向けた答えが、フェラーリチューンのV6ターボを積みFR/AWD駆動の新生ジュリアというワケですが、これで納得しないアルファロメオ・ファンは恐らく居ないでしょう(^_^;)。

この二社のアプローチを見ていて改めて思ったのが「ブランド(イメージ)の重要性」です。

ブランドのイメージって当然のことながら各社の製品によって醸成されていくもので、鶏・卵の関係があるワケですが、ここ数年に登場した新興メーカーでもない限り、多くの自動車メーカーが既になんらかのブランドイメージを持っています。それはときに国によって微妙に異なったり、必ずしもメーカーが意図しないものだったりするかもしれませんが、兎に角、なんらかのブランドイメージというものはあるものです。

例えば

メルセデス・ベンツ = お金持ちが買うクルマ
BMW = 運転が好きな人が買うクルマ

みたいな(^^;)。

これは両社に対して多くの日本人が持っているイメージかな?とボクが思っているモノですが、それ故に例えば「(A,Bクラスのような)安いクルマなんてベンツらしくない」だとか「BMWがFFを作るなんてけしからん!」なんて意見が出たりします。なぜダメという人が居るか?といえば、それはその人が持っているブランドイメージにそぐわないクルマと感じるからに他なりません。
であれば逆に、人々の持つブランドイメージにピタリと合致する、或いは強化するような製品が出せれば、それは多くの人にとって受け入れ易いクルマということになります。「~らしいクルマ」ってヤツですね(^-^)。

以上のような点を踏まえつつ、例えばレクサスなんかに目を向けると意外に苦戦の理由が見えてきたりします。
レクサスは言うまでも無くトヨタの高級車ブランドですが、米国では一定の成功を収めている一方で、欧州や日本ではトヨタの期待値にイマイチ届いていないというのは周知の事実です。主題のDセグメントに関して言えば、ISとRCというBMWで言えば3と4、メルセデスならCのセダンとクーペの向こうを張るモデルですが、M4やAMG対抗のRC Fなんてプレミアムモデルまでシッカリと用意しています。しかしお膝元の日本市場ですらBMWやメルセデスに次ぐブランド止まりで、並んだり、或いは追い抜いたとはなかなか評価して貰えません。個々のクルマの評価はけっして低くは無いのに、なんでなんでしょう?(・・;)

ここで質問。

レクサスってどんなブランドなんでしょう?
レクサスのオーナーって、どんな人たち?

このブログを読んだアナタは是非、心の中で自分なりの答を出してみて下さい。そしてその答えを周りのクルマ好きに話したとして、何人が同意してくれるか考えてみましょう?d(^.^)

ボクも自分なりのレクサスのブランドイメージはあります。しかしそれを何らか言葉にしたとして、他人に話して大半の方々から同意が得られる自信は全くありません(^^;)。つまり"ブランドイメージが希薄"なんですね。
したがい、ISもRCもどうやら優れたクルマであるらしいという事は認めても、それが果たしてレクサスらしいクルマなのか?なんかピンと来ないんですょね(苦笑)。 たまたまDセグメントのライバルに倣っただけ?とか(^_^;)

そんな風にブランドイメージが希薄だから、オーナー像のイメージもイマイチハッキリしません。高級車ブランドだから勿論お金持ちなんでしょうけど、どんなお金持ちなのか?まで全くイメージが膨らみません。BMWやメルセデスなら、合ってるかどうかは別にして、なんらかイメージ出来るのとは対照的です。そうなると「レクサスに乗っている自分」というのにもイメージが膨らまず、結局のところは積極的にこのブランドを選びたいという気持ちになりません。つまりISやRCの苦戦とは、もしかしたら個々のクルマの出来云々ではないかもしれん、なーんて話も…あるのかな?(笑)

とはいえブランドのイメージを育むのは先ずは個々の商品ですし、レクサスも近年はスピンドルグリルに代表されるアクの強いイメージに転換しつつありますから今後は変わってくる可能性もありますけどね。

ということで、ブランドイメージって意外に重要、特にライバルがハッキリとしたブランドイメージを確立している場合には、それに対抗出来る(この場合は勝つ/負けると言うよりは違いの明確化かもしれませんが)ブランドイメージも大事に思えてくるんですが、日本メーカーは総じてこの「ブランド戦略」ってのが不得手です。
そんな中で昨今のマツダはかなりハッキリとしたブランディング活動を推進しているように見えるんですが、それが今後どのような形に帰着していくのかは興味深いところです。

マツダってどんなブランド?
マツダ車のオーナーってどんな人?

マツダは何て言われるようになりたいんでしょうね?(^.^)
Posted at 2015/09/01 12:54:34 | コメント(2) | トラックバック(0) | 自動車市場 | クルマ
2015年08月27日 イイね!

今、Dセグメントが面白い!(其の参)

今、Dセグメントが面白い!(其の参)さてさてジャガーXEに続いてこのセグメントを面白くしている(とボクが思っている)クルマがコレ。

アルファロメオ・ジュリア

アルファロメオもジャガーに負けず劣らず歴史と伝統、そして輝かしいモータースポーツシーンでの成績を誇ったブランドですが、そのイメージも現在のラインナップもジャガーとは相当に異なります。当り前ですが(^^;)

ジュリアはまだ発表されただけで実車が市場に出ておらず、当然のことながらクルマの出来を評価する段階には無いのですが、先行して市場に出たジャガーXEと対比してみると意外や様々なアプローチに違いがあって面白い(^m^)。

アルファロメオに対するボクの個人的なイメージは、F1用に12気筒エンジンを供給していたエンジンサプライヤから自らチームで参戦した1980年前後の活動と、市販車ベースと言う点では155がBTCC、DTMでAWDを武器にドイツ勢を圧倒した辺りの記憶がベースとなります。他方で最新から過去10年くらいを遡った市販車のイメージは、過去のモータースポーツ戦歴の栄光を背景にファンにはとことん愛される、キラリと光る個性(特にエンジンの味)を持つものの、そのスタイリングは好き嫌いが別れるとか、どちらかというとマイナーな存在と認識しています。
現ラインナップはBセグメントのミト(Mito)とCセグメントのジュリエッタですが、2013年にスポーツカーの4Cを加えたことがトピック。その後フルラインナップ化を計画しているという話をメディアが報じたことがありますが、ジュリアは正にその計画に沿ってリリースされることになります。

今は無いDセグメントのクルマと言う点では全くの新規車種にはなるものの、「ジュリア」という車名は実は過去にラインナップされていたもののリバイバルで、Wikiなどで調べると実に輝かしい過去の栄光を紐解く事が出来ます。

つまりジャガーと比較すると、全く新しい「XE」という車名を与えたジャガーに対し、過去の栄光の車名を復活させたアルファロメオという対比ですね。

また、ジャガーがラインナップの中でもっとも下位のラインナップを拡充するのに対し、アルファロメオはもっとも上位ラインナップというのも対照的です。

更に、まだ発売前のジュリアですが、アルファロメオはトップグレードとなる「クアドリフォリオ」をイキナリ発表(2015/6/24)する一方で、いわゆる標準グレードがどのような展開になるのかは未だに闇の中です。このクアドリフォリオはその心臓にナント、フェラーリチューンのV6ターボを奢り510psを誇るという話で、云ってみれば御三家のBMW M3、メルセデスAMG、Audi RS4に対抗するグレードを先ず明らかにしたことになります。

対するジャガーは2L,4気筒から3L,V6までの標準グレードのみの展開で、まだこのプレミアムスポーツグレードは存在しません。XJ R、XF Rに搭載する5L,V8 550psがそもそもXEのボンネットに収まるのか否かは判りませんが、とにもかくにも"R"グレードは現時点ではお預けです。

なぜ新たにDセグメントに進出する両社のアプローチがこうも対照的なのか?という点に目を向けるとなかなか興味深いのですが、アルファロメオのアプローチは明らかに過去の栄光を最大限に活用して自社のブランドイメージを強く打ち出そうとしています。もともとエンジンに対する評価が高いところにフェラーリチューンのV6ターボを搭載し、510psを叩き出すという話ですからメルセデスのAMG C63 S(ハイチューン版)とイキナリ同等であり、クラストップに並ぶ高出力です。
恐らくファンであればもうフェラーリエンジンが載るという話だけで、既に500ps前後という途方もないレベルであることも踏まえて「どっちが上かなんてどーでも良い」と考えると思うのですが、当のアルファロメオとエンジンを供給するフェラーリはきっと"そうはいかない"と思っているんでしょうね(^^;)。

つまりアルファロメオは、御三家が居並ぶDセグメントに(再)進出するにあたり、自分たちがどう在るべきか?について、そう考えたという事でしょう。

自分たちがどう在るべき = ファンがアルファロメオに何を期待するか?

それが例えかつての栄光(失礼!)とはいえ、モータースポーツシーンで当然の如くドイツ勢を向こうに回して優勝を競い、勝利を重ねた歴史も伝統もあるブランドです。今はB、Cセグメントのみのラインナップでドイツ御三家と真っ向対決する立ち位置では無いものの、そこをいざDセグメントに進出ともなれば、先行するドイツブランドに対して後塵を拝することを良しとするか?ファンは元より、当のアルファロメオ自身もそれは望むところでは無いハズです。

出ていくからには、M3だろうがAMGだろうがやっつける!

そしてその気概こそが、多くのアルファロメオファンを納得させ、例え自らはクアドリフォリオに手が届かずとも、ジュリアを買う理由に繋がる、とそう考えているのではないかと思うのです(^.^)b。

結局、アルファロメオもジャガーも「自分たちは一体、何者か?」という点に極めて忠実に、ジュリアにせよXEにせよクルマ造りをしたようにボクには映りました。

勿論製品が市場に出れば絶対的、相対的な比較は当然のように行われるのでしょうが、各社の個々の製品の性能比較では無く、先ず自分と言うブランドが何者であるか?故にどんなクルマが求められるのか?つまり

アルファロメオ/ジャガー vs BMW/メルセデス/Audi

という構図が先ずあって、その先に

ジュリア/XE vs BMW 3/メルセデス C/Audi A4

こいう図式がある、という事ですね。

各車の性能の優劣は勿論、一定の意味を持つものですが、それ以前にブランド価値の勝負があるということですね。
Posted at 2015/08/28 00:03:51 | コメント(1) | トラックバック(0) | 自動車市場 | クルマ
2015年08月25日 イイね!

今、Dセグメントが面白い!(其の弐)

今、Dセグメントが面白い!(其の弐)さて、Dセグメントを面白くしている(とボクが感じている)クルマの1台がコレ。

ジャガーXE

これはあまり評判が良く無かったと言われているXタイプの後継であり、ジャガーにとってはDセグメントへの再参入(再チャレンジ)なクルマ、と言われています。

特段ジャガーウォッチャーでもないボクは近年のジャガーの動向はおろか、その長い歴史を紐解く知識も無いのですが(^^;)、少なくともジャガーと言うブランドがDセグメントで御三家として君臨しているBMW、メルセデス、Audiに対してどんなメーカーなのか?については、漠としたイメージがあります。

それは、スポーティであり、上質(というか気品のある)であり、歴史と伝統がある高級車ブランド、というもの。

ハイ、わかったよーなわからないよーな、結構曖昧なイメージですょね?(苦笑)

しかしここは敢えてジャガーのブランドイメージについて明言を避けます。それはXEがDセグメントに再参入するという事実と、ボクのように「ジャガーというブランドは知ってはいるものの、そんなに詳しくは分らない」程度の人間に対して、登場したXEがどのように映った(見えた)か?という点が、実は今日のメインテーマであったりするからです(^^;)。

ちなみにジャガー自身は自社のブランドアイデンティティを「優れた技術力と魅力あるデザイン」と言い「刺激的な走りと印象に残るデザイン」「数値に現れない感性に訴える性能」を大切にしていると言います。

で、肝心のXE、そのデザインですが、ボクはパッと見た瞬間に「ジャガーらしい端正なデザイン」だと思いました。同じFRレイアウトのBMW3やメルセデスCとは明らかに異なり、かすかに漂う気品というか、どことなく独車ではなく英国のクルマと感じさせる何か。それに加えて最新のXJやXFに通じる共通性ですね。

実はXJやXFといった最新のモデルは「かつてのジャガーのイメージを壊す(覆す)デザイン」と世間では云われているようで、それに倣ったXEは本来、ジャガー伝統のデザインとは乖離して見えても然りなのですが、なまじ近年のジャガーの動向に疎かったボクなどには、最新のジャガーデザインの変化(Sタイプ→XF)という視点よりも、更に一歩(いや三歩くらいかw)下がった辺りから"英国流高級車か否か"的な目線で眺めたのかもしれません。不思議に違和感無くジャガーらしいと素直に感じてしまいました(^^;)。

そしてその中身についてはアルミモノコックの採用がトピックです。これはXJで採用、F-TYPEに継承ると共に新型のXFにも展開されるものですが、ジャガーのエントリーモデルとなるXEもこれに倣うということで、真に最新のジャガーらしさを構成する要素を抜かりなく盛り込んだことになります。

ボディのアルミ化は決して事例が少なくは無いものの、コストがネックになるが故に価格帯の低い車種には採用が限定的で、実際DセグメントでもメルセデスのCが部分的に採用しているに止まります。AudiもA8にはASFを採用するものの一つ下のA6ではアルミ+スチール、最新のA4は恐らくMQBなのでスチールのままでしょうから、ジャガーXEはボディ構造に関しては最先端を行くことになります。

パワーユニットは直4 2Lのターボが二種類のチューンとV6 3Lターボと計三種類を用意しますが、御三家のグレード構成にバッチリ対抗馬を揃えたように見えます。

ただ、、、(^^;)

実はXEに搭載しているパワーユニットは一クラス上のXFに搭載しているモノそのもので、まぁ手持ちのユニットを展開しただけというジャガー側の都合という見方も出来ます。ちなみに四気筒はFordのエコブーストで、近い将来ジャガー独自のインジニウムに置き換わるとのこと。ディーゼルに関しては当初からコレのようですが。

さて、そんなジャガーXEが何をもって御三家が君臨するこのクラスに挑もうとしているのか?

それはズバリ、ジャガーらしさ、のようですね(^-^)。

デザイン然り、アルミボディ然り。エンジン等のパワートレインでは積極的な差別化はどうも想定していないようで、XJR、XFRに搭載する5L V8+スーパーチャージャーは当面はナシ。しかしその一方で、2Lは200psと240ps、3Lは340psと微妙に御三家のライバルたちと比べるとハイパワー気味の設定で、これはブランドが掲げるスポーティーさを表現するには解り易い。

一方でその出来についてですが、各メディアの試乗記を斜め読み(笑)するとネガティブな評価は非常に少なく、絶賛している記事も多いです。ということは、同セグメントに挑む(リバイバルする)ニューカマーとして、御三家を含むライバルに比して決定的に劣る部分は少ない事を意味しています。一方で優れている点は?と言っても、単純に速さであったり居住性や積載性などの使い勝手などで多少の優位性があったところで、御三家のブランドを前にすれば「それがどうした?」という話です(苦笑)。

そこにジャガーと言うブランドを前面に出して「ウチの方が××が上」ではなく、「BMW、メルセデス、Audiではなく、次はジャガーを選んでみませんか?」というアプローチですね(^-^)。

で、我々ユーザーが「なに?どれどれジャガーはどんななの?」と仔細を覗いて見ると、スペックに劣るところは無く、独車とは一味違うデザイン(外見)と、如何にも上質かつ個性的な(高級車らしい)内装を備え、スポーティな乗り味で勝負するという具合です。つまり、個々の比較可能な項目で上か下か、ではなくクルマ全体から醸し出される世界観で勝負!ということでしょう。

これはジャガーと言う歴史と伝統を持つブランドであるが故に取れる戦術と云えなくも無いですが、近年のジャガーがブランドイメージの再構築を図ったという評論が事実であれば、新興メーカーでもこれに倣うことは可能かもしれません。

つまり個々の車種を「こんなクルマ」とヤル前に「我々のブランドはこうだ!」を先ず打ち出して、その世界観を該当の車種に実現するという事。これさえ出来ればライバルに対してスペックなどは極論すれば横並びでよく(大きく劣らなければ飛び抜ける必要は無い)、後はそのクルマを通じて如何にブランドをアピールするか?で、購入して貰えるかどうかが決まります。

実際にジャガーのXEがどのくらいこのセグメントで健闘するかは判りません(笑)が、ボクの今のところの印象は、御三家に割って入ることが仮に叶わなくても、同セグメントに「ジャガーだってあるよ」というポジションは確立するんではないか?という印象を持ちました。

逆に反面教師ではないですが、クルマ自体の出来は高く評価されているものの、イマイチ御三家に並び切れず、、、というブランド(例えばレクサスやキャデラック)もあります。これらと比べれば、ジャガーのアプローチはボクには極めて真っ当で、しかも非常に効果的と映ります。

そもそもブランドの価値とは個々の製品の高評価が積み重なり、寄り集まって構築されていくもの。そういう意味では鶏・卵の話ではあるのですが、もしジャガーXEが一定の成功を収めるようなら、新たなセグメントにチャレンジしようとするメーカーにとっては、とても参考になる事例となるかもしれません。
Posted at 2015/08/26 23:18:27 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車市場 | クルマ
2015年08月23日 イイね!

今、Dセグメントが面白い!(其の壱)

今、Dセグメントが面白い!(其の壱) 前回のブログに引き続いて、ジャガーのXE、アルファのジュリアといった新型車の参入で面白さを増している(とボクが思っている)Dセグメントのセダンマーケットについて。

新規参入組の魅力に迫る前に、先ずはこのセグメントのトップに君臨するプレミアム御三家を軽くレビュー^^;

なにしろチャレンジャーの側からすれば、今居るコイツらと如何にして戦っていくか?というのがポイントとなるワケだから、"敵を知る"ことは極めて重要です。

ただボクはこの3車の優劣を語れるほどには良く知らないので(爆)、傍からの見た目でホントに軽~くお浚いするだけね(^^;)。

先ずはスペックを並べて見ます。日本人の好きなスペック比較ですね^^;

BMW 320i 2L直4 184ps 270Nm
BMW 320d 2L直4 184ps 390Nm
Mercedes C180 1.6L直4 156ps 250Nm
Mercedes C200 2L直4 184ps 300Nm
Audi A4 2L直4 180ps 320Nm

これらは日本市場に入っている3車の所謂「標準グレード」というか、ボトムレンジのスペックです。BMWは先日発表になって9月以降に発売となるマイナーチェンジモデルのもの。一方Audiはまだ新型に切り替わっていないため現行(旧)型のものになります。

BMW 330i 2L直4 252ps 350Nm
Mercedes C250 2L直4 211ps 350Nm
Audi A4 quattro 2L直4 211ps 350Nm

これらはミドルレンジというか、標準グレードに対してちょっとお高い仕様で、まぁトップレンジとボトムレンジの間を埋めるグレードですね。

BMW 340i 3L直6 326ps 450Nm
Mercedes C450 4Matic 3L直6 365ps 520Nm
Audi S4 3L V6 333ps 440Nm

で、事実上のトップレンジ(最上級グレード)がこれらですが、実は三社はこの「更に上」を用意していて、、、

BMW M3 3L直6 431ps 550Nm
Mercedes AMG C63 4L V8 476ps 650Nm
Mercedes AMG C63S 4L V8 510ps 700Nm
Audi RS4 Avant 4L V8 450ps 430Nm

という布陣となっています。

個人的な見解ですが、この3車種をこうやって並べてスペックを比較することに果たして意味があるのか?とは思ってます(苦笑)。もしボクがこれら3車のどれかを買おうか、と考えたとして、こういった性能(数値)を比較して「BMWにしよう」とか「Mercedesが良さそうだ」なんて思うのか?といえば、ちょっと違う気がするのでね(^^;)。

とはいえ、改めて眺めて見ると意外に色々な事が解ります。何気なく並べましたが3社共に大まかに3グレード構成をとっている事。ボトムからミドルレンジモデルは見事に直4のダウンサイジング過給エンジン一色になっていますが、トップレンジには6発を用意していること。その上で、更に上というプレミアムモデル(M3、AMG、RS4)を用意している点。

更に細かく見ていくと、例えばボトムレンジの性能は各車ほぼ横並びですが、これがミドルレンジになるとBMWが「抜け駆け」しているのがわかります(笑)。掲載したのは最新の330iですが、現行型の328iも245psあります。一方でこれがトップレンジになると今度はMercedesが一歩抜きん出ているのがわかります。BMW、Mercedesそれぞれの思惑って何なんでしょう?なんて考えると実に興味深い^^;
Audiは新型のスペックがまだハッキリしないために旧型のモノを載せましたが、こんな風に眺めて見ると新型がどんな数値を引っ下げてデビューするのか?そしてその狙いがどこにあるのか?なんて考えるのも面白いものです。なにしろダウンサイジングターボの四気筒、もしくは六気筒なワケなので、最高出力をどうするか?なんて話はサジ加減でチョイチョイの世界です。ところが単純に「競合よりも大きく」とはいかない要素が「環境性能」という要件であって、まぁ馬力がデカけりゃ燃費が悪い、そのバランスをどう取るか?という点が、技術的というよりむしろマーケティング的な観点から決めれれているようにも見受けられます。

一方でM3、AMG、S/RSといったプレミアム(スポーツ)モデルになると、また少し違った観点でスペックが決められているようにも見えます。

私見を少し述べると、ベンチマークと言われるBMWは意外にスペックを追っていないように見えます。それはM3ですら同様で、旧型比で性能を当然の如く向上させつつも「クラストップ」の最高出力&最大トルクなんてものを追っていないという印象。一方でMercedesですが、AMGに関しては明らかに「クラス最強」に拘っているように見えます。しかもライバル+20~30psなんてケチくさいレベルではなく「圧倒的に高出力」と誰が見ても判るレベル。これはひとつ下のCセグメントのAMG A45でも全く同様。しかしAMGではない標準モデルについては"平凡な性能で良い"と考えているようにも見えます。

という感じに各社の思惑がなんとなく透けて見えるワケですが、実際にオーナーの立場から見るとどうなのか?先に述べた通りで、ボクはこの3車のどれかを買おうと考えているユーザーが、こんなスペック表を並べて比較して「こっちがイイ」なんてクルマ選びをしているのか?という点には懐疑的です。

ボクの極めて勝手な各車のオーナーイメージですが、、、

Mercedes:中小企業の社長や大企業の重役など、ちょっと自己顕示欲(権力欲)の強い人
BMW:クルマ好きで運転が好き、社会的地位もそれなりにあるがあまり偉そうに見られたくない人
Audi:お医者さんとか、一般企業の権力構造のちょっと外側にいる知的な人たち

ってな具合です。恐らく実態とは相当にかけ離れているとは思いますが、、、(苦笑)

何が言いたいかというと、要するにBMWを選ぶ人、Mercedesを選ぶ人、Audiを選ぶ人ってそれぞれ価値感というか生き方が違う人たちだから、案外クルマ(ブランド)選びでは競合していないんじゃないか?というイメージですね。世の中に皆無とは言いませんが、BMWかMercedesか?と悩む人は、意外に少ないのではないか?と感じています。少なくとも日本では。もっともドイツ本国では事情が違うかもしれませんが。。。

もしそうならそもそも競合しないワケだから、ライバルより性能が上とか下とかはあまり大きな意味を持たないことになるのですが、どっこい世の中はそう単純なハナシは無いワケで、それがこんな風にスペックを並べただけでも透けて見えるのですが、この3社以外の各社は、いずれにしてもこの3強が君臨するセグメントに於いて、なんらか自分たちの製品が価値を認められ、然るべきポジションを確立すべく、製品を開発していくことになるワケですね(^-^)。
Posted at 2015/08/23 08:21:25 | コメント(1) | トラックバック(0) | 自動車市場 | 日記
2015年08月21日 イイね!

今、Dセグメントが面白い!(其の零)

今、Dセグメントが面白い!(其の零) DセグメントってBMW3シリーズ、メルセデスCクラス、Audi A4がプレミアム御三家と言われるクラスですが、これらの"プレミアム"を除けるとウチのアテンザ、VWのパサート、日本には入って来ていないけどFordのモンディオといったFF勢も含まれる、世界的に見れば結構なボリュームゾーンのセグメントです。

ボリュームが大きいという事はその分だけ車種の幅も広いってことで、日本市場ならトヨタのマークX、カムリ、日産ならスカイラインとティアナ、ホンダはアコード、スバルのレガシィなど、一括りにしちゃうと「ちょっと違うんじゃないの?」なーんて車種まで含まれてきちゃいますが「BMW、メルセデス、Audiの三社(3車)を頂点とする」とするとまぁ、イメージはし易いと思います。ちなみにこのセグメントのベンチマーク(本命)は長らくBMWの3シリーズと言われ、対向がメルセデスのCというところでしょうか。そこに近年(といっても10年以上前になりますが)AudiがA4で割って入って御三家と(^^;)。

ここに今年、非常に意欲的な新型車が2台投入されます。

1台はコレ。

ジャガーXE。既に日本市場にも投入されていて試乗記なども多く見る事が出来ます。

もう1台がコレ。
アルファロメオ・ジュリア。発売は今少し先のようですが、トップモデルにフェラーリ製の心臓が載るということで記憶している人も居るのでは?

これら2台は共にFRプラットフォームを採用していて2012年に登場したキャデラックのATSもFRと、ベンチマークと言われるBMW3シリーズに倣う駆動方式を採用している点は興味深いところです。

ボクは過去に「FF専業メーカーが超えなければならない壁」と題したブログを書いているのですが、やはりこのDセグメント辺りにFF車では超えられない壁が存在するという主張は、新規にここに参入しようと考えるメーカーにも共通の認識があるようですね(^^;)。

全く逆の見方をすると、FFプラットフォームしか持たないメーカーが参入を画策しても、御三家を含めたこのセグメントでトップを取ることは非常に難しいという結論に、多くのメーカーのマーケッターが達するという事を示していて、となれば御三家との直接対決を避けて、このセグメント内でもニッチな顧客ニーズにフォーカスするしか生き残る道は無いという事でしょう。
ただそんなFFメーカーの光明が、Audiがクワトロ(AWD)を擁してBMW、メルセデスに伍するポジションを得ているという事実ですけどね(^^;)。

さて、そういう点から見ていくとジャガー、アルファロメオの両メーカーは御三家に対して"ガチ勝負"を挑んだという風に見えるワケですが、キャデラックのATSの例もある通りで、クルマの性能で並ぼうが、専門家から高評価を得ようが、後発であるが故に低めの価格設定をしていようが、御三家に割って入るのは容易ではありません。ブランドの強みとは正にそういう話であって、一発モノの製品をポンっと出して簡単に引っくり返せる話でもないって事ですね。
当然のことながら両メーカー共にそんなことは百も承知でしょうから、それ故に二社がどのようにしてこの御三家に挑もうとしているのか?と言う点が非常に興味深いです。

加えてd(^.^)。
御三家の一角、AudiのA4が既に新型を発表して間もなく代替わりとなります。BMWの3シリーズは日本でも来月にもマイナーチェンジモデルが出ると発表があったばかり。メルセデスCは昨年デビューしたばかりですが、トップモデルのAMG C63のリリースは今年だし、先日C450 AMG 4Maticなる新グレードを追加と、先行する三社とて全く手綱を緩めることなく爆走wし続けていますから、チャレンジャーにとってはなんとも高いハードルです(^^;)。

ちなみに、、、ですが、一応ウチの愛車のアテンザもこのセグメントの一角を占めるワケなので、オーナーとすれば魅力的な競合他車が次々と登場してくれば将来検討するであろう次の愛車選びは悩ましいながらも楽しそうってことで、興味を持っているとか思うでしょ?

実は次期愛車という観点では、全然興味は無かったりします(核爆)。

昨今のマツダのクルマ造りって「競合と比較して選ばれるのではなく」というスタンスを取っていて、そういう意味ではボクは思いっ切りマツダの術中に嵌っていることになります(^^;)。しかしながら競合に「魅力を感じない」と思ているワケではないですょ。実際、Dセグメントの各車と横並びで比較すれば、アテンザが及んでいない(競合に負けている)点は多いです。昨年末の大幅改良で随分と良くなった点は多いですけどね。ただ一方で負けてない点も確実にあって、少なくともボクにとっては次々と登場し改良されてくる競合他車を横目に、以前として愛車が色褪せず魅力的だったりもします。

アテンザが競合に勝っているポイントの第一はスタイリングであり、そのデザイン。同セグメントでアテンザ以降、ワールドデザイン・オフ・ジ・イヤーでTOP3に入ったセダンは表われていませんからね。この優位性は世界的にも認められているモノです。

その他、ボクにとっての魅力は自然吸気エンジンを積んでいる点。これのパワーと環境性能のバランスも競合に負けていません。

そして何と言っても人馬一体の乗り味。BMW3やメルセデスCよりアテンザの方が楽しいなんて断言はしませんが、しかし逆にそれらの運転の楽しさを知った後でも、アテンザの乗り味が一気に色褪せてしまうとはとても思えません。つまり「勝っている」とまでは言わないモノの、けっして大きく負けているとも思えないということ。

というワケで近い将来から遠い将来まで、アテンザを手放して他社のDセグ・セダンに乗り換えることは現時点では全く想定出来ないモノの、一方でアテンザが競合に大きく劣っている点もあります。パワーとスピード。つまりハイパフォーマンスモデルの存在ですね(^.^)b。アテンザは所謂"標準車"しか無いからなぁ。。。
現実的に明確な不満とは思っていないものの、ボクだってときとしてmore power、more speedを欲する場面は皆無ではありません。まぁ無いモノをねだっても仕方が無いので現状は諦めるかドラテクでカバーか(苦笑)、って感じで乗ってはいますが、マツダが今後、このセグメントでどう生き残っていくか?と考えたときに、マーケットの動向というのはひとつの判断材料になります。

つまり、マーケットを知り、愛車のポジションを知り、各社の動向を知ることによって、今気に入っている愛車の未来が見えてくる、ボクの興味はソコにあります。

ということで、既にまた長くなってしまったので続きは次回(笑)。
Posted at 2015/08/22 00:10:41 | コメント(1) | トラックバック(0) | 自動車市場 | 日記

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