東京・京橋の
「INAXギャラリー」を訪問しました。
JR九州のアートディレクションの展覧会が開かれていました。
水戸岡鋭治氏がデザインワークを手がける、魅力たっぷりの鉄道車両と、サービスの一端を体験。
約10年前、
「AXISギャラリー」で同氏の展覧会を見学。
その後、何度か商用・私用で、九州を縦横に鉄道で移動し、質の高さを堪能しました。
更に、「白いかもめ」や「九州新幹線」など、「和」や九州由来の素材や意匠を取り入れ、その概念を進化させた車両が導入され、旅の魅力を演出している由。
「鉄道ルネッサンス」と称されるJR九州の取り組みは、内外から高い評価を得ているとのこと。
エリア全域にわたり「水戸岡ワールド」が展開されており、一種のコーポレートブランドですね。
また旅してみたいものです。
同氏の「志」を表す言葉に、「公共のものにこそ、最高のデザインを」とあります。
また、その主張をひとつ引用すれば「質の高い公共空間から、マナーが生まれる」と。
アテンダントの制服に100%ウール素材を採用する、あるいは一部の通勤電車の内装にまで木材や牛革を使う、といったことにも、象徴されています。
多様で心豊かな経験が、高いモラルにつながる。
そのシナリオとイメージは、鮮やかかつ明快です。
氏の仕事ぶりや主張が、以下リンクのネット記事にまとめられていますので、よろしければどうぞ!
(MSN産経ニュース
<上> <中> <下> )
おしまい。
P.S.
同じJRでも、東日本で、こういう魅力ある車両たちは、望めないものかな。
どの車両も、依然として大量輸送を使命とし、コスト&効率優先。
特急から通勤電車まで、同じような無機質のデザインが目立つ(デザイン集団が同じだから、当然か)。
この地では、N'EX以来、感心するものに出会っていません。
同じデザイン集団なのになぁ。。
普通電車は、30分座っていれば、お尻の病気になりそうです(^^;
これをアイデンティティというなら、少し平均点が低いのではないかなぁ。
エキナカやSuicaばかり華やかですが、輸送サービスの質は、どうデザインされているのかなぁ。
一方、顧客側の意識や、ニーズはどうなんだろう。
実のところ、地方でも「通勤電車」に慣れきっているのだそうです。
東日本では、向かい合わせの座席に好んで乗る人が逆に少なく、長手の席を好む様子。
視界の半径1m以内にはいるべからず?!
携帯パチパチ下向いているし、みたいな。
「期待値のコントロール」といいますか、無機質なものに飼い慣らされる状況は、悲しいと思いません?!
鉄道は、今から取り組んでも、世代が一巡するのに20-30年かかる世界です。
そろそろ「価格半分」の呪縛からShiftして、積極的に発信側から仕掛けてもいいのでは?と思います。
『デザイン満開 九州列車の旅』INAX出版 (2008/9/18) ISBN-10:4872758455
INAXギャラリー 巡回企画展(2009年2月21日まで)
Posted at 2009/02/09 22:54:58 | |
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