池田雄二のブログ一覧

　先一昨日みた夢はこうです。夜、兄妹が金網で立入禁止されている廃屋前にいます。やんちゃな青年の兄がペンチで金網の一部を切断し、侵入し、少女の妹は待ちました。しかし兄は戻りません。妹は自宅寝室で不安です。両親も戻りません。そして家族を探しに車に乗りました。今日みた第1の夢はこうです。実家辺りが遠景にある丘の麓の下り坂にいます。そこは知らない街です。第２の夢はこうです。ここにコメントが２件入りました。
　まず先一昨日の夢です。全く原因を分析できません。
　次に今日第1の夢です。夢見と似た場所はあります。二宮駅から帰宅する際に通る旧道です。ただ丘の麓ではありません。丘の麓には行く予定はあります。帰省のことを考えたことが原因でしょう。
　最後に第２の夢です。実は私はこのサイトの仕組みをよく把握していません。夢見のような機能・画面はちょっと間違ってますが、夢見の原因は最近、同サイトにヤフブロ更新記事をみんカラ版として掲載した記事でしょう。この札幌モーターショーを扱ったこの記事掲載後の足跡数が最多だったのです。ただ投稿直後、同サイトのID削除問題があって、これについての記事に訪問したためお返し訪問があったことも最多足跡に寄与しています。起床後、ここに１件のメッセージ、ヤフブロに１件のコメントがあったので、計２件。正夢に近いといえます。
　ところで札幌モーターショーは日本で５番目、今年が初開催でした。札幌モーターショー2012実行委員会によって主催され、日程は今月17日(金)から19日(日)、10時から18時まで(最終日は16時まで)で開催されました。会場は札幌ドームです。開催規模としては国内外の４輪・２輪の30ブランドの出展がありました。世界的に寒冷地での開催は珍しいそうです。テーマは「クルマの未来」なのだそうです。パンフレットには注目の車が５台掲載されていますが、その内３台はEV車です。中でもスズキ・Q-CONCEPTはドラえもん等に出てくる未来カーみたいです。もう１台はスバル・ADVANCED TOURER CONCEPTというガソリン車とEV車とのハイブリッド車で最も来場者が集中していました。最後はダイハツ・D-Xでした。関連してクリーンエネルギーカー体験試乗会もありました[1]。どうもテーマに占めるエコのウェートが大きいようです[2]。まあ特に札幌だから、ということはないでしょう。
　人生色々ですが、モーターショー初来場だったことは自動車購入他の夢見でのべました。しかしパンフレットをこう分析したのは今日です。それで私が本当に知りたいのは、本当に消費者の感覚も同じか、ということです。こういうものは国策や企業側の意図が先行して実はそれほど普及していない場合もあります。例えば、私の専門分野ですと、Assets Based Lending(ABL)というものがあります[3]。これは融資側が積極的に推進しており、昨年金融法学会のテーマでした。しかし実際には顕著な普及には至らないそうです[4]。一方で国内モーターショーが不振なのだそうですが、似た現象が起こってるかもしれません。例えば、世界中でエコがテーマなのは当然だとしても、まじめすぎであって、これに対応した上での魅力的な次世代の車が必要、という趣旨の声もあり[5]、またエコ等機械性能の上で嗜好品としての要素も必要だが、現状はこれを欠いていて、モータショーは機械博覧会のようだ、という声もあります[6]。こうやって供給側の意図に反して普及が進まない場合、需要者側の求める何かが欠けているのかしれません。モーターショーについては素人ながらきっと声の通りなのでしょう。ABLについては中小企業主側の認知度の問題が一つあるのではないか、と思うことがあります[7]。それと以下は需給双方に関係するのでしょうが、仕組みはわかるけど従来担保とABLの区別が「回収・清算型」か「生かす担保」か、ですと、主観の問題に帰着してしまうので、実際は区別できないこともあるかもしれません[8]。因みに大量の車の集合物を含むABLは現実的には無理です。譲渡担保ですと所有権を移すので、全車両に移転登録が必要となるためです。

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[1]「クリーンエネルギーカー」とは低公害車の一種。既存のガソリンカ―やディーゼルカーよりNOxやCO２等の排出量を少なくした自動車。メタノール自動車、水素自動車、ガソリンカーとEV車とのハイブリッド車、燃料電池車等がある(日立ソリューションズ『百科事典マイペディア　電子辞書版』(日立ソリューションズ、2010年)「クリーンエネルギーじどうしゃ」)。
[2]以上は『SAPPORO MOTOR SHOW 2012』。会場配布パンフレットより。
[3]これは一種の在庫等の集合物、またはこれとこれを売却した売掛債権によって構成される集合債権(こうした財産は内容が変化しやすく、流動資産という)、またはこれらに加えて売掛債権回収代金が振り込まれる口座に譲渡担保権(場合によって口座に質権設定)を設定するもの。最後者だと在庫→売掛債権→預金口座→購入在庫という商売の流れを一括して担保にとるので、「商流」を担保にとる、という表現がされることがある。従来の集合動産譲渡担保等との違いは、従来が回収・清算型だったのに対して、「生かす担保」といわれる。つまり設定企業をなるべく倒産させず、融資側が担保資産をモニタリングすることで経営状況を把握し、危機前の迅速な対応を可能とするもので担保権実行は可及的に回避し、最終手段とする(中島弘雅「ABL担保取引と倒産処理の交錯 – ABLの定着と発展のために」金法1927号71-72頁、中村廉平「ABL法制の検討課題に関する中間的な論点整理」同106-107頁他参照)。
[4]粟田口太郎「倒産手続におけるABL担保権実行の現状と課題 – 再生手続における集合動産譲渡担保権の取扱いを中心に - 」金法1927号84頁。
[5]ピストン西沢、佐藤久実、サッシャ、杉澤友香「みんなのモーターショー!　vol.1(part1)」(2011年５月20日)佐藤久実(3:30以降)2012年2月28日最終アクセス。
[6]ピストン西沢他・前掲・ピストン西沢(5:10以降)。
[7]道内大手地銀行員に対する2010年10月30日に行ったヒアリング。
[8]2011年金融法学会の弁護士による初めの質問の趣旨が両者の区別の問題だった。

札幌モーターショー2012

札幌モーターショー2012

札幌モーターショー2012

　先一昨日みた夢はこうです。男性歯医者が私の左上智歯を抜歯しようとしています。しかし歯がボロボロで抜歯困難、さらに中に菌がいます。医者は「抜歯すると脳髄炎になるかもしれない。どうしますか。」、と尋ねました。一昨日みた夢はこうです。どこかのビル１Fに昔の親友といます。彼は螺旋階段を昇った病院で薬を受け取りました。昨日みた夢はこうです。車を購入しようとしたようです。今日にみた夢はこうです。みんカラマイページにメッセージが２件受信とあります。一通は「メッセージありがとうございます。色々ありますが、私は問題ありません。」、という内容でした。
　まず先一昨日の夢です。学研『まんがからだ事典 (3) (学研まんが事典シリーズ)』(学研、1990年)の影響です。歯に関する言及がありました。
　次に一昨日の夢です。医院の件はそろそろアラミストという鼻炎薬を耳鼻科に取りに行こうかと考えているからです。友人は花粉症でした。
　次に昨日の夢です。最近ある憧れが契機なのですが、車を連想させる出来事が無数に生じています。例えば、ここで書きやすい事柄では19日に札幌モーターショー2012に行きました。それでいつか脱ペーパー、マイカー購入しないとなあ、と思った次第です。
　最後に今日の夢です。先月下旬、ある件に起因して少年時代から知るある方に生じている状況から私なりの判断でお力になれれば、と思いまして、よかれと思ってみんカラ経由で応援メッセージ送信いたしました。そのメッセージは返信を求めていませんし、それはないです。ただ今考えると、気分を害されたかもと懸念してます。それと数日後、運営サイトから一度だけメッセージ受信がありました。その辺の連想でしょう。
　ところでモーターショーmotor showとは「新型自動車などを一堂に集めて発表・展示する会。自動車見本市」です。我が国では東京、大阪、名古屋、福岡、札幌で開催されます。開催順も同じです。特に札幌モーターショーは今年が初開催です[1]。東京モーターショーは1958年から毎年開催され、1973年第1次石油危機以降、隔年開催となりました。「東京」を冠しますが、1989年から会場は千葉県の幕張メッセです。東京モーターショーは自動車工業振興会が主催しましたが、同会は2002年(平成14年)に自動車工業会と統合しましたので、以後の主催は同会です。なお札幌モーターショーは札幌モーターショー2012実行委員会が主催しました。東京モーターショーは各製造メーカーの最先端技術の発表の機会とされ、出展内容は国内外車、商業車、特殊車の他部品、用品に及びます。同モーターショーはフランクフルト・ショー、パリ・オートサロンショーと並んで、世界の自動車メーカーが注目する国際的ページェントpageant[2]となっています[3]。
　人生色々ですが、モーターショー初来場でした。最終日19日の当日券は難なく買えましたが、確かに行列で、来場者３日間計125,195人でした。しかし人は流れていました。私は行列ではやることもなく、行列観察をしました。そこで気付いたことは性別、年齢は様々、カップル、親子、友人同士等来場者形態様々でした。しかし高齢者は極僅か、外国人ほぼ皆無でした。なぜでしょう。前述の東京モーターショーの出展内容は国内外自動車関連メーカー多岐にわたる一方、札幌モーターショーは４輪車国内製造メーカー８社(スズキ、スバル、ダイハツ、トヨタ、マツダ、三菱、NISSAN、Honda)、外国メーカー12社でした。その内アメリカが２社(フォード、クライスラー)、イギリスが２社(ジャガー、ランドローバー)、イタリアが１社(アルファロメオ)、ドイツが７社(メルセデス、BMW、フォルクスワーゲン、ポルシェ、アウディ、MINI)。それとハーレー・ダビッドソンとか２輪製造メーカーの出展、２輪用品、塗料会社の出展等もありました[4]。この規模がどうなのかまだ私にはわかりません。しかし外国人ほぼ皆無となると、東京と比べると、規模、国際的注目度共にまだまだなのでしょうね。


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[1]「札幌モーターショー2012」2012年２月25日最終アクセス。
[2]「ページェント」とは祝祭日に行われる大規模ショーや仮装行列。
[3]Britannica Japan Co., Ltd.『ブリタニカ国際大百科事典 電子辞書対応小項目版』(Encyclopædia Britannica, Inc., 2010年)「東京モーターショー」。
[4]『SAPPORO MOTOR SHOW 2012』。会場配布パンフレットより。

札幌モーターショー2012札幌モーターショー2012札幌モーターショー2012

　フランス民法典第1130条第1項は「契約の目的および内容」について定めている。自動車に関する言及があるので、ここでもみんカラ版として紹介してみる。

「将来の物はchoses futuresは、債務の目的とすることができる。」[1]。

　本項は将来の物も債務関係の目的とできることを規定している[2]。
　「将来の物」とは合意当時、まだ現実には存在しないが、将来発生し、または生産される物である。物理的な物に限られない。まだ生じていない条件付もしくは単純に不確定な権利を目的とすることも可能である。以上の例として、収穫前の収穫の売買、また商取引の注文売買vente sur commandes、これから生産する自動車等が該当する。注文売買で注文時に製品、また原料すら存在しなくとも、以上の理は変わらない[3]。また条件付ないし不確定の権利の例として、ある仕事を落札予定の企業者がその仕事の価値を前以て売却すること、作家が出版社から執筆依頼された著作を売却すること、不動産共有者が競売前に換価処分価額で自己に回復予定の持分権を他人に譲渡すること等が挙げられる。このような未発生の権利は担保権の客体にもなることができる。例えば、信用供与開始前で貸金債権発生前にこの未発生債権を被担保債権にした抵当権設定、未発行証券についてその払込金債権を担保するために抵当権を設定するような場合が考えられる[4]。
　この収穫前収穫物売買では、全く収穫がなくとも約定代金を支払う契約、つまり賭博性の高い偶生契約か、収穫が生じることで代金支払義務が生じるのかは契約の性質、契約内容、契約時の情勢、当事者の意思等によって決定されるべきものである。ここで仮に後者と決定され、かつ収穫が皆無ないしそれに近ければ、目的物がないので代金支払義務はない[5]。
　以上の将来の物を目的とした債務の有効性は有償行為だけではなく、贈与等の無償譲与libéralitéにも妥当するが、生前贈与に関する第943条の例外がある[6]。さらに第２項は相続財産に関して重大な例外を定めている。
　なお生産予定の自動車売買は我が国でも当然行われる。最近の例として上図の３代目スズキ・スイフトスポーツを挙げよう[7]。同車は公式には昨年1１月28日に公式発表され、翌月13日にMT車が販売されたが、公表の翌日にはディーラーが売買申込誘因を行なっている[8]。


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[1]田中周友、川上太郎、小野木常、谷口知平、木村健助『仏蘭西民法〔Ⅲ〕財産取得編(2)』(有斐閣、1956年)、法務大臣官房司法法制調査部編『フランス民法典―物権・債権関係―』 (法曹会、1982年)等の邦訳がある。
[2]以下は特記した場合を除いて、富井政章『契約法講義　全』再版(時習社、1879年)63頁以下、Colin & Capitant, Cours élémentaire de droit civil Français, T.2, 10 éd., Paris, Librairie Dalloz, 1948, no 84、田中他・前掲・第1130条注釈、Henri et Leon Mazeau, Jean Mazeaud, Leçons de Droit Civil, t.4 vol.2, 2 éd. Paris, Éditions Montchrestien, 1980, no 1383による。
[3]田中他・仏蘭西民法Ⅲ・前掲・第1130条注釈。
[4]収穫前の農産物は富井・前掲・66頁、實方正雄、木村健助『仏蘭西民法〔Ⅱ〕　物權法』(有斐閣、1956年)第520条注釈で、注文売買は田中他・仏蘭西民法Ⅲ・前掲・第1130条注釈で、自動車はMazeaud & Mazeaud, op. cit., no 1383で、条件付ないし不確定な権利の例はColin & Capitant, op. cit., no 84でそれぞれ言及される。各学者の挙例は各々前提する経済社会が背景にあるかもしない。特に落札予定の仕事について、将来の財産を目的とした債務-コラン＆カピタンの項を参照せよ。
[5]富井・前掲・66頁-67頁以下。
[6]Mazeaud & Mazeaud, op. cit., no 1383.
[7]図は札幌モーターショー2012で２月19日に撮影した。なお同車に関しては佐藤久実「『スズキ』新型スイフトスポーツ試乗記　ドライビング好きを魅了するホットハッチ誕生」(2012年1月30日)『Auto Prove Web』2012年２月２１日最終アクセスによる詳細な紹介がある。
[8]スズキアリーナ岩沼「スイフトスポーツご購入予約受付中！！」(2011年11月29日)『スズキアリーナ岩沼』2012年２月21日最終アクセス。

　フランス民法典2006年担保法改正以前の動産質gageと抵当権の区別に関するルジェLegeaisの概説は以下の通りである。少しだが車に言及するので、ここでもみんカラ版として幾分修正して紹介してみる。

「371.　動産質ないし抵当権の区別 – 理論において、動産質は原理的に抵当権とは対立する。
　これらの担保は第1に、これら担保を構成する法規範によって識別される。第１に、起源としては、抵当権が不動産を客体とし、質物が動産を客体とする。続いて、質物は占有移転をともなう担保であり、抵当権は占有移転をともなわない担保である。最後に、動産質はいかなる公示方法の対象ともならないが、抵当権は登記簿上に登記されなければならない。
　第２に、これらの担保は担保の受益者bénéficiaireに認められた特権で対立する。質権者は留置権をもつ。質権者は財物の裁判上の分配を請求できる。しかし財産剥奪dessaisissementの場合、債権者の追及権は民法典第2279条の効果によって最も頻繁に無力化される。抵当権者は優先権および追及権の作用に関しては自由に行使できる。だが財物の占有をしないので、抵当権者は留置権の利益は享受しない。
　時代を通じて、この２担保間の対立は、動産質や抵当権のあらゆる本質的特徴をもたない新しい担保の出現という理由で、緩和されている。
　ゆえに立法者は動産抵当を創設した(後述523を参照)。一方で、その統一性が主としては弱まる運命にあるのが動産質である。今日、一つの同一呼称が立法者によって相当異なる担保に与えられている。また一方では、それゆえに動産質gageまたは質nantissementの文言が物理的占有移転のない、または非占有型担保に付与されている。それゆえに財物の引渡は公示手続の遂行に代わっている。また一方で、質権者は典型担保に付随する特性を常にもつわけではない。
　特別な制度の増大のために、担保になった質物の性質決定が質物の法制度決定をすることをもはや可能ではない。法律が十分に明確ならば、以上のことはほとんど影響しない。しかし法律が不明確ないし不完全である場合には、各担保にその正確な性質を再度与えることが重要となる。それゆえに動産質と抵当権の判断基準の研究が必要となる。
　しかし確かに本質的であり、かつこれゆえに性質決定を正当化しうる動産質と抵当権のあらゆる特徴の内で決定することは容易ではない。
　多数説にとって、動産質の性質決定は占有移転担保に割り当てられなければならない、とする。したがって占有移転のない担保はすべて抵当権である。
　しかしながらこの分析は慎重でなければならない。まず一方で、この分析は擬制的占有取得mise en possession fictiveが認められるものについての説明に欠く。ここで問題とするのは車両を目的とした動産質や動産担保証書を目的とした動産質の場合である。また一方では、ある非占有担保、すなわち材料または設備品の質はその受益者に動産質の特権を付与し、かつそれゆえに動産質に関係づけられなければならない。」[1]。

　動産質gageや質nantissementの文言等の意義が混乱していたために、担保法改正では動産質に関しては新第2333条で動産質の定義を統一したことは前述した。
　なおここでルジェがいう車両の担保とは自動車質のことである。これは特別法による非占有質である。ちなみに我が国も自動車抵当法というものが存在する。

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[1]Dominique Legeais, Sûretés et Garanties du Crédit, Paris, L.G.D.J, 1996, no 370.