さよならコロちゃん・・・

左の雑種の写真私が撮りました。

というのもある意味お別れの写真でして・・・


私、仕事で医療法人（病院、施設）にて人事部長もしていますが、現場での仕事にも携わっています。

どうしても聞いていただきたくて。






写真の犬ですが、とある、認知症のおばあちゃんが飼っていた愛犬コロです。

そのおばあちゃんは、子供さんが居らず、一人住まい。

古いお家で寒さに震えながら毎晩犬を抱いて休んでおられました。


そのおばあちゃん。

本日とある施設に入居されることになりました。




そこで当然気になるのが愛犬のコロの生活。

認知症があるとはいえ、子供のように可愛がっていたので心配でなりません。



入居されるからには、コロの新しい飼い主を見つけなければなりません。

遠いご親戚があるのですが、折り合いが悪く、大事な愛犬を預けるだなんてもってのほかとのこと。



苦肉の策で、『それなら私（SPA）が預かりましょうか？』と

そのおばあちゃんは笑顔で『名前はわからんが、あんたなら安心して預けられる』と。


嬉しい言葉です。。。




本人には、『私がちゃんと面倒をみるから大丈夫ですよ』と・・・




しかし現実としては当然の事、預かることは出来ず、そのご親戚に依頼することとなります。

恐らく、このまま在宅での生活に戻ることは難しいので、もう会うことは出来ないかと・・・



少しでも安心して落ち着く方法は無いかと考え出した精一杯の方法でした。




わかっていて、嘘をつくこの辛さ、

名前もわからない私のことをこんなに信用してくれていたのかと思うと涙が出そうです。







せめて、少しでも気分が落ち着くようにと準備したのが、この写真です。




この写真は後から持って行ったのですが、辛くて本人の顔を見ることが出来ず、施設の職員さんに手渡しして帰りました。


この写真をみて喜んでくれたか、それとも寂しくて泣いてしまったかはわかりません。

ただ、職員さんが言っていたのは、『家に帰りたい、コロに会いたい』と涙を浮かべていたとのこと。



本当に複雑な心境です・・・




辛いながらも私は、10年前から、そういった仕事に携わってきました。

一般企業に勤めていた私にとっては最高の転職だったと思っています。



これからの高齢化社会・・・

こんな微力な私ですが、少しでも世の中の皆様のお力になれればと思っています。