芳醇なトルク

マツダの新世代エンジン「SKYACTIV-X」搭載車にドイツで試乗したResponseの記事で気になる表現があった。

『SKYACTIV-Gと大きな違いを感じたのは、緩やかな登り坂での加速だ。（中略）つまり、中回転域から高回転域で芳醇なトルクを感じるのだ。』

「芳醇なトルク」。　なかなか興味深い表現である。　もしかしたら徳大寺さんあたりがずっと以前に用いている表現なのかもしれないが、とにかく今日の私の目を引きつけてしまった。

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───精緻なインジェクターからタンポポの綿毛のように放たれたガソリンの粒子たちは、あたかも風の精に導かれたかのような、きめ細やかな混合気の奔流となって燃焼室の中を華麗に舞い踊る。

そのガソリンは力強く生育した新鮮なシダ類をベースにじっくりと熟成された原油を丹念に蒸留し、厳選された清浄剤を絶妙な比率でブレンド。

ガソリンと空気の奇蹟のコラボレーションにより生み出された混合気は、ある時は点火プラグにより、またある時には自然の意志で、たぐいまれなる上質の火炎を生み出し、芳醇なトルクを湧きださせるのだ。

百年に一度の出来ばえを予感させる、誰も見たことがない新しいエンジン。　それがSKYACTIV-X。　来年の収穫が待ち遠しい。



・・・などと訳のわからない妄想をしていたら仕事の疲れが少し軽くなってきた（笑）。　もしかしたら「豊潤」の誤変換かもしれないが、まあいいや。