殆ど不可抗力だが、
たまたま1年落ちのVWポロを運転する機会を得たのでこの時に芽生えたインプレを書こうと思う。
数年前このくるまに乗ったときには正直とてもいい車だなと思った。
まあ、ここ数年で車の世界や自分の価値観が大きく変わったこと、つまりは自分のデフォルト値が変わったので結論も変わった。でも、今まで「CGの絶賛節」に洗脳されていた可能性も否めない(笑)
しかも、
輸入車は今や不安定な為替によってもコスパが変動する商品となってしまった。
さて枝葉をやめて、2012年現在この車のインプレ。乗ったのは1年落ちの1.4TFI コンフォートラインのDSG。
外観はそれなりの洗練を感じさせるし、同グループのシュコーダ・ファビアとくらべと、シャープで隙がなく、ソリッドな質感。一言でまとめるとそつがない(笑)
乗り込んだ瞬間、確かによくできていると感じると同時に地味!だとも思う。
建て付けのかっちり感は未だこのセグメントでトップクラスかもしれないけど、所詮、全方位硬質プラスチック。寂しいまでに暖かみがなく、質実剛健。まさに日常でつかう道具。クロームなどで華美さを際だたせる最新の装飾から考えるとちょっと寂しい。まあ、
日本にはインテリアの装飾アップパーツが山とあるのでいざとなればそれらを利用できる。日本ユーザーってハッピー!
いずれにせよ、普遍的な信頼性みたいなものはやたら漂っている。でも、心は躍らない。
この後直ぐににUPと競合するだろう
新型Twingoをみたのだが、安っぽさの中に心が踊る小粋な配色があり、僕はこっちの方に心が振れているのにきづかされた。このツインゴ君、外観はJukeのフロント部分をコピーしてたりするんだけど、後部座席まで前後スライドで荷台側後部座席側の自由度も高い。(下はツインゴの小粋なトーンの車内)
VWももう少し安っぽかったり、カジュアルでもいいから心が踊る造りになった方がいいと思う。
どうせ、御三家的高級車を目指しているわけでもないのだし。「市民の車」の名に恥じぬように…
オーディオの音も凡庸。
悪いが音響は一つ下のチンケチェントに軍配があがる。オプションでグレードアップしないとよくならないドイツ車のビジネスモデルは21世紀になっても続いている。日本では下位グレードが売り出されないのでピンとこないかもしれないが、
モータージャーナリストの人々がよく使う「本場欧州」の実状にはこういう真実があり、ベースグレード装備はむしろ日本車の方が充実している。特に、モータージャーナリストのインプレでは常に上位グレードの車が与えられており、日本で売られることのない質素なベースグレードに関する部分は、当然のことながら知らないか、甘い推定によってなされているのではないか。
走りの方も、DSGは低速の動きが随分と重々しく、こういう走りの車に乗るのはストレスの蓄積を招く。MTだと違うかもしれない。是非、MTに乗りたいところだ。
もっとはっきり書くと、こっちでも20万円安いは安い欧州版デミオ(Mazda2)のCVTの方が軽快でハンドリング&足周りの挙動が自然。
QCや細部の造り込みこそ「ミリメートルレベル」と言われるVWポロが圧倒しているが、その他の点では???は連続する。冷静に考えると、デミオがすごいのかも。
ここまで考えて、
僕にはある推論が浮かんだ。欧州におけるポロというのは、絶賛・熱狂的なファンが支持して積極的に買う類の車ではなく、車をよく知る人が消去法的に選んでいく車か、車のことをよく知らない人がとりあえず安心感を得たいという理由で買う、日本で言うカローラやシビック的車なのではないだろうか。
というか、他のVWもそうだったりしないか?
続く
Posted at 2012/09/21 04:34:11 | |
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ドイツ車 | 日記