いやあ、今度はトヨタ。乗ったのはプリウスだけど、プリウスはそれだけで完結している1車種なので僕がどうのこうの言うことではない(笑)
で、
ヤリス(ヴィッツ)ハイブリッドと
GT86も見てきた。
まず86。正直、よかった。ちょっぴりドキドキするレベル。
でも、惜しむらくは高すぎるプライス。今の欧州では購買層が思い浮かばない。まあ、運転してみないとアウディTT下位モデル(ほぼ同じ価格帯)などと比べられないし。日本じゃ、中年以上に売れてるらしいけど、
乗り降り疲れませんかね?と思ってしまった。
かなり着座位置が低いコックピット。内装デザインに斬新さがないのはあえて「そこ」をねらったからだろう。
敢えて言うと、相変わらず「QC(品質管理)」の意味がわかってないと思う。
日本車は素材の使い方や質感の見せ方を変えればいいと思う。
でも、この手の車は走らせてみてなんぼ。
現時点では48%しか見てない。運転したら84点はあげれそうなきがする。
逆に驚いたのがヤリスHV。日本では「アクア」が別仕立てで発売されているが、自分的には大変安っぽい印象となる。ところが、ヤリス=ヴィッツのノーマルとハイブリッド版を比較すると、
もはや全然違うクオリティ。HVの方は全方位ソフトパッドで安っぽさ消滅!
メーター周りもかなり力が入っている。ブルーで縁取られているのみならず、
全般的にお金かかってます状態。ここまでハイレベルになると、
次期オーリスのハイブリッド版との差別化をどうするのかと心配になってくる。ボディサイズと後輪側がダブルウィッシュボーンのサスになった以外どう変わっていくのか。やりすぎるとレクサスCT200hの存在を殺してしまうだろうし・・・
一連のHVが欧州でどう生き残っていくのか?これについてはかなり興味がある。
それにしてもこの手の最新車に「低速自動ブレーキ」が搭載されていないのは残念。欧州車だとVWのup!、Fiatならパンダにも搭載される。でも、実のところ市内中心部でも時速70kmの走行が珍しくない欧州では「シティーセーフティーブレーキ」は気休め的価値しかない。例外として、ロンドン、パリ、ローマ、ミラノやドイツの大都市が当てはまるが
、「低速自動ブレーキ」がその真価を発揮するのは、人口密度が高い上に、高齢者が多く、市内の低速走行が多い日本だと僕は思う。時速30km以上のプリクラッシュ系技術は日本の方が先を行っている部分もあるのに少し残念。誤作動とその収束にかかるコストを算盤はじいて考えたのだろうか。
高齢化が加速する日本こそ、すべての最新安全技術を結集して大衆車レベルに普及させて欲しい。その機能を使うか否かはユーザーに委ねればいいのだし、人の命に関わる事は燃費合戦以上に大事なことだと思う。
やりすぎヤリスでもいいんですよ!
とここからは、枝葉と『プレミアムコンパクト論』。
それにしても、2代目でフランスを400kmほど走らせたときに感じたのは、
時速130kmに至る高速上においてはこの手の日本車とプレミアムコンパクト系との挙動・乗り心地の違いは歴然としているな、という点。
これは乗り味チューン以前の
設計思想や素材選択にかかっている部分だ。
3代目になってどう変わったのだろう?
乗っていないのでどうとも言えないけど、サスペンションのアームが
サプライヤー任せだろう廉価スチールのままか、ミニやBMWの1、或いは我が500bGで使っているようなダクタイル鋳鉄を奢っているのか。
さて、更に話は脱線するが、
500の乗り心地については「
特に後部サスの突き上げがキツイ」というような意見を割と目にする気がする。
それは多分その通りでだろうと思うのだけれど、それにはショックの取付け角度も多分に影響を及ぼしているのではないか。そこを書いてる専門家がいないのは残念。フィアットはフロントサス、
ストラットにそれなりの思いれがあるメーカーで、アームの形状・素材にも拘るところがある。
大衆車の流れをくむ500でもダクタイル鋳鉄を使うのはそういう意味だろう。
また、リアも多くの日本車はほぼ垂直付で突上げモーメントに対する減衰力は特に強くて、それで一定の乗り心地を得ている。だが、これだと微妙に左右に振れやすい。500はショック取付け位置がそもそも斜めってるし、強い突き上げにはやや遅い反応を示すものの、このおかげで下を掘り下げてトランク容量も若干増えたうえ、実は左右に振れにくいシャッキリした挙動も得ている。時速120km以上から車の操舵が的確且つシャープである事に改めて気づかされるはずなのだ。
また、スプリングの内側にラバコンみたいなもの(名前忘れちった)も入っている。これもハイスペック版らしいが、細かい突き上げの制止に貢献しているのだろう。500はヴィッツより下のセグメントであるにも関わらず、高速上の車線変更などでかっちりした挙動をしめす。むしろ斜めにあることで推進性を補助する部分もあり、継ぎ目を超えた直後のダイレクトコントロール感がある。
ボディーはナノメタルに代表される「ハイテン進化型」でいいと思うけど、基幹部分の素材や設計思想はコストカットに流されてばかりでは駄目じゃないかな。
Posted at 2012/09/29 07:18:54 | |
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