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2017年04月23日 イイね!

ジャグアXEで行く南イタリア

ジャグアXEで行く南イタリア元々は500xを想定していたのだが、5人分の荷物が収まらないであろうとの相棒の指摘により浮上したのが今やプジョーグループ傘下のオペル・アストラツーリングワゴンだった。この車、自分的にはトヨタ・プロボックス(上位グレード)くらいに感じる。厳密にはアストラのほうが出来もよく、先進的で高級だが、欧州車の中でそれくらい地味で堅実的な車。逆説的に言うと、堅実だが趣味性がなく面白味がないということだ。
ところが、空港のカウンターについてみると案の定手続きにもたついている。
(おいおい、イタリアつってもこっちは早くから予定してあったのだからさあ)と心の中で岸辺露伴化した口調で話し始めたところ、
「誠に勝手ながらアップグレードさせていただき」とのお言葉。

なんと!ジャグアXEに替えてくれるとのこと。
それも20dの革張り!日本では500万強で売られているレベルのもの!
最近セレブに間違われたこともある自分だが、なぜこのような厚遇をうけるのか狐につままれたような気分だ(笑)
なにやら気分がジョージ・クルーニーになってきた(爆)
とはいえ、今回は大家族旅行である。こんな車をローマやナポリに路駐して無事なのか?
自問自答するまでもなかろう。
(速攻断ろう!)
と考えた。
が、しかし準備されている車から更に再変更手続きなどをすると、これまた小一時間かかるのがイタリアの常だ。長旅をしてこられた義父をこれ以上待たす訳にはいかない。
それに、イタリア人は常に英国への憧れがある。セヴィル・ロウの服然り、ジャグア然り。逆に英国人はアルマーニやマセラッティの「チョイ悪ぶり」にしびれるというのが欧州人同士の面白い文化だ。
さて、こうなるともうジャグアのスポーツサルーンでミッションをこなしていたイアン・フレミングの初期作品よろしく、こいつでアマルフィを駆け抜けるかね。
となんか文学作品ぽくなってきたので手早くインプレ。
まずイニジウム・ディーゼルなどと銘打っている心臓部だが、我がアベンシスに積まれているBMW製ディーゼルと同程度の振動をもたらす事実がある。更にはアイドリング状態での遮音レベルも同程度であり、窓面積の少なさという優位性があるにも関わらずこの結果だ。つまり、まずは上質さにおいてアウディA4より劣ると感じた。

但し、走り出した瞬間の軽やかさはまったくの想定外で「スポーツサルーン」の表現は嘘ではないとも感じた。車重1.5トン程度だと思うがアルミのボディが利いているのか思ったより軽い。まずは空港からローマの市内を走る。

(ヴァチカン前。パトカーがランチア・デルタだったりする)
イタリア人の運転の特徴として車線を守らない。ウインカーはださない。青信号点灯と共に猛烈ダッシュ!がある。この環境下、操作系になれていない事と前方部分の見切りのせいで少し戸惑う部分が出てくるが、車線変更などに関わる取り回しは決して悪くないと感じた。この車重量配分もいいのだ。ハンドリングは適度にシャープで文句のつけようがない。BMWほどシャープすぎないのがいい。17インチタイヤはドレッシーではないが、今回ではむしろありがたい。

「家族旅行で許容できる乗り心地を実現する」に貢献している。まさに乗り心地に関しての部分が我がアベンシスと相違点として最も目立つ点だろう。サスの挙動が全く別物だった。気がつくと、比較的短時間でボディサイズにも慣れてしまい、それなりの一体感を感じていた。とは言え、車内に入り込むディーゼル音が消せていない、デザインは内装の素材を活かしきれないなどの不満点も浮かび上がる。更にはフットレスト、ランバーサポートの不在などにも気づかされ、ラグジュアリーカートしての至らなさにも気付かされる。また、今回使用した中級グレードでは安全装備もアベンシスと同等程度となっており、500万円払って乗りたい車かと問われれば自分は即座に否定する。更には一応5人乗りとなっているものの後部座席は相当狭く、シャフトの侵食も相まってオープンカー同様の緊急シート具合だ。「スポーツサルーン」の名目上致し方ないとも思うが、後部座席のデザイン、シート形状の造形は見直すべきだと思う。一定のホールド感を得つつ、心地よい広さを提供する創意工夫が実現されてこそ高級スポーツサルーンであろう。
ともあれ、運転は相当に楽しい。BMW3シリーズより自分はこっち側を好むなと感じたぐらいだ。基本ウインカーを出さずに車線変更し、2車線の中央を走行するイタリア人達の運転に混じり、それに即座に対応できるスペック。自分が前述した弱点等がなければかなり買う人もいるだろうなとも思う。
レンタカーでこの車というのは本当に気持ちいい。特にかの地イタリアにおいてはよく提供されるフォードフォーカスやオペルアストラの類では本当に役不足。

(街に車が溶け込んでいる。ここがイタリアの車景が偉大なところだ)

この車でカゼルタ宮殿やとんがり屋根のアルベルベッロに乗込み、更にはアマルフィ海岸を駆け抜けた。

気分は上々。持論としては、アマルフィ海岸での移動はこういうアプローチが正しく、公共交通機関やバスでの移動ならあそこへは行かない方がましだ。バスの通行頻度は途上国並、贅沢な風景に相反した過酷な事実がはっきりあるうえ、ジモティーの車はミラーが欠落しているか、サイドが擦られているし。つまり、路駐するな!だ。

(アマルフィのホテルの前でカギを預ける)

(Evogueのオープンを見かけた。こいつは絵になる)

もっと言うと、狭い車線においてすれ違い走行が行える技量がなければアマルフィの海岸には行かないほうがいい。アマルフィとはそういう殿様商売的なブランド商法が適用されている場所なのだ。

「至高の風景」という女神の報酬はそんなに簡単に受け取れない。
そのように感じた。
ジャグアで行く南イタリア。

度量が試される旅路だった。

Posted at 2017/04/23 21:29:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | 英国車 | クルマ

プロフィール

「欧州では「ディーゼルの終焉」が報道され、国によっては軽油がガソリンと変わらない値段になっているというのに日本ではいまごろ「クリーンディーゼルもいいね」的な論調。今更開始の日本販売はいらないもの処分じゃないのか。モータージャーナリスト連中にはもう少しお勉強してほしい。」
何シテル?   01/14 07:15
アルピニスタス・グッチシマです。ターボバージョンの500 by Gucciに乗ってます!よろしくお願いします。 車でのヨーロッパ旅行に興味ある方はこちらをどう...
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