GT300参加台数：25台
公式予選順位：5位
決勝レース順位：2位
入場者数：予選9,500人決勝27,500人
全8戦で行われる「AUTOBACS SUPER GT シリーズ」も、今回のスポーツランドSUGOで第4戦を迎える。レースウィーク直前に東北地方も梅雨明け宣言が出され、前戦マレーシア大会に続き暑さとの戦いになることも予想された。
GREEN TEC & LEON SLSは、高低差の激しいサーキットであるSUGOを考慮し、約20kgの重量を持つエアコンを取り外すなど軽量化対策を施してきた。
なお、竹内浩典は本大会がSUPER GT参戦100戦目を迎えるに至り、土曜日のピットウォーク時に親しいドライバー、関係者、そしてピットウォーク参加のお客様と記念セレモニーを行った。
祝！100戦目！
■7月28日（土）8時15分〜10時5分、公式練習
真夏日となったこの日、午前8時15分から1時間40分の混走と10分間の専有による練習走行が行われた。まずは竹内のドライブでコースイン。マシン、タイヤの状況を確認しつつ黒澤にドライバー交代。順調にプログラムをこなし、GT300クラス5番手のタイムで公式練習を終える。
5月にここSUGOで実施した事前テストの成果がマシンセッティング、そしてタイヤ選定に充分活かされ、手応えを感じた走行時間となった。
■7月28日（土）12時40分〜12時55分、公式予選「Q1」
今回の予選はスーパーラップ方式が採用され、Q1での上位10台のマシンがスーパーラップに進出できる。
12時40分から15分間のQ1が開始。今回のQ1担当は黒澤治樹。GREEN TEC & LEON SLS は、コース上の渋滞を避けることを目的にピットガレージで待機する。
5分経過時点でいよいよコースイン、タイムアタックに、というタイミングでコース上に停止車両が
発生し、赤旗中断となる。
約5分後Q1が再開、改めてタイムアタックを行い、1分23秒014のタイムでGT300クラス6番手につける。その後2度目の赤旗中断となるがタイムアップを果たすマシンはなく、結果Q1を6位で終了。スーパーラップ進出が確定した。
なお、上位は#2エヴァンゲリオン紫電、2位に#33HANKOOK PORSCHE、3位に#31apr HASEPRO PRIUS、4位に#911エンドレスTAISAN911、5位に#88マネパランボルギーニGT3という結果であった。
■7月28日（土）14時30分〜、公式予選「スーパーラップ」
1台ずつの単独走行で上位10台のグリッド位置を決めるスーパーラップ。担当ドライバーは竹内
浩典。走行順5番目でアタックした結果、1分22秒753で今年ベストとなる予選5位獲得となった。
なお、ポールポジションは#33HANKOOK PORSCHE、2位は#88マネパランボルギーニ、3位#31apr HASEPRO PRIUS、4位#911エンドレス911の順。ポールポジションの#33HNAKOOK PORSCHEのタイムが1分22秒138、GREEN TEC & LEON SLSとの差はわずか0.615秒。
1分22秒台に合計7台がひしめく大混戦のスーパーラップとなり、決勝レースもこれまで以上の
混戦が予想される結果となった。
■7月29日（日）決勝レース
2012 AUTOBACS SUPER GT Round4 SUGO GT 300km RACE決勝。天気予報では前日より2度前後
低い気温とのことであったが、前日同様厳しい暑さが続いていた。
午前9時5分からのフリー走行で各部チェック、そしてドライバー交代のシミュレーションも行う。
これまでの走行データに基づき、決勝レース戦略としてスタートドライバーは竹内、30周を目処に
ドライバー交代。その際は給油と、そしてピットストップ時間を削減する目的で、タイヤ交換はリヤ
タイヤのみという作戦を採用することにした。
そして迎えた午後2時、決勝レースがスタート。しかしながらその直後1コーナーにおいて、GT500
クラスの車両同士が接触、そしてコースアウト車両が発生したことからイエローフラッグが提示され、GT300クラスは追い越し禁止状態となり1コーナーを混乱なく通過することとなった。
その後、1コーナーの車両処理が終了した後も、GT300クラスはトップを走行する#33HANKOOK PORSCHEのペースが上がらないこともあり、予選順位のまま上位5台から7台がその位置をほとんど変えることなく、またギャップも拡がらない状態が30周近く続くことになった。竹内は、前を走る#911 エンドレスTAISAN 911を懸命に追うが、並ぶまでには至らず、またGT500勢が間に割って入ることもあり、抜くことは叶わなかった。
この膠着した状況を脱却すべく、GREEN TEC & LEON SLSは、当初の作戦通りトップグループの中において最初のピットインを敢行。ドライバー交代、給油、そしてリヤタイヤのみの交換をスムーズに
こなし、黒澤治樹がコースイン。
コース復帰直後は、ライバルチームがピットインを行っていないこともあり、GT300クラス13位まで順位を下げるが、全車ピット作業終了した44周時点で2位に浮上する。
この時点のトップは、#31 apr HASEPRO PRIUS、2位がGREEN TEC & LEON SLS、3位に#3 S‐Road NDDP GT‐Rと続く。
黒澤は、トップ#31を上回るタイムで周回を重ねるが、それ以上のラップタイムで#3 S Road GT‐Rの関口選手が追い上げを開始。#3関口選手は50周目にGREEN TEC & LEON SLSを、そして57周目に#31 apr HASEPRO PRIUSを抜きトップに浮上。
その後GREEN TEC & LEON SLS 黒澤は、62周目に#31を抜き、再度2位に復帰。このまま黒澤はタイヤ交換を行っていないフロントタイヤを上手くいたわりながら残り周回数をこなし、GREEN TEC & LEON RACING TEAMにとって初の表彰台となる2位でチェッカーを受け、竹内浩典SUPER GT 参戦100 戦に華を添える結果となった。
■竹内浩典
まず、5月のSUGOテストを踏まえ、SLSに合うタイヤを横浜ゴム様に用意していただいたことが上位入賞の最大の要因でしたね。これ以外にも、エアコンの取り外し、迅速なピットワークなど細かい点の積み重ねもあったと思います。
決勝レースでは、ピットストップ時間を短縮する為リヤタイヤのみの交換という戦略を遂行するためスタートドライバーとして走る自分がフロントタイヤをいたわりながらも途中から離されずについて行くことがトッププライオリティーと判断しました。加えて他車よりも早いタイミングでのピットインも功を奏し、治樹のコース復帰時、渋滞に巻き込まれずペースを上げることができた、ということにつながったと思っています。
ただ、フロントタイヤは交換していませんし、リヤタイヤも40周前後の走行となればその消耗は相当なものがあるはずなのに、治樹は上手くタイヤをマネージメントしながら走り、接触もなく頑張ったことは素晴らしかったですね。
第4戦にして、ようやくある程度の結果、まずは表彰台という目標を、このタイミングで出すことができほっとしてます。スポンサーの皆様、そしてこのプロジェクトに関係していただいている皆様に感謝申し上げます。ただ、勿論これで満足するはずもなく、優勝と、そしてシリーズランキング上位を目指しこれまで以上に頑張ります
■黒澤治樹
今回は何より5月に実施した事前テストが本当に大きかったと思います。そのテストでのデータが、セッティングやタイヤ選定に充分活かされたと感じました。
特にリヤタイヤのみの交換という戦略は、バージョンアップしたタイヤ特性をチーム側が把握していたからこそ選択できる作戦であり、そういう意味でも事前テストが大きかったと思っています。
そのリヤタイヤのみ交換という作戦ですが、レース終盤はやはりフロントタイヤの摩耗も激しく、結構ギリギリのところでしたが、全般的には上手くタイヤマネージメントが出来たと思っています。
今回の2位表彰台獲得は本当に嬉しいのですが、勿論優勝を狙って走っている訳ですし、また今回優勝したGT‐Rのスピードには付いていくことが出来なかった事実もあります。自分も、そしてチームも、もう一段レベルアップする必要があると感じました。
まだまだやれることはあると思うので、これらを修正して次の鈴鹿1000キロにつなげていきたいと思っています」
皆さんの応援が大きな力です！最終戦まで応援よろしくお願いします！
