こんばんは、dada_Rです。
ついに灼熱の夏が到来しましたね。
僕の車は3週間以上放置状態ですが、弟はシーズン関係なく走り込んでいます。
先日の鈴鹿ツイン(フルコース)
ゼスティノ07Rはミニサーキット4回で終了、溝はあってもグリップしないそうです。
さて、タイトルの通り、今回はゲトラグ搭載GT-Rについて、鈴鹿でタイムを出すにはどのファイナルを選べば良いのか考察してみました。
選択できるファイナルは、
・34標準の3.545
・東名の3.692
・ニスモの3.916
・32/33標準の4.111
・GTS-4の4.375
があるかと思いますが、今回は比較的使っている方が多いであろう3.5と4.1で比較してみたいと思います。
まずBNR34ゲトラグのギア比、ファイナル(3.545、4.111)、トータルの減速比の一覧を示します。
<変速比・最終減速比・総合減速比一覧>
3.545 4.111
1速 3.827 13.566715 15.732797
2速 2.360 8.3662 9.70196
3速 1.685 5.973325 6.927035
4速 1.312 4.65104 5.393632
5速 1.000 3.545 4.111
6速 0.793 2.811185 3.260023
まず前提として、ローギアード化すると加速が良くなります。
なぜなら同じエンジントルクでも、タイヤにトルクが伝達された時点でローギアードの方がハイギアードよりトルクが増幅される割合が大きいからです。
たとえば、ファイナル4.1で4速であればクランクシャフトが5.39回転してタイヤが1回転するので、エンジントルクが40kgf・mの場合は5.39倍の215.6kgf・mに増幅されてタイヤに伝わります。
一方、ファイナル3.5で4速であればクランクシャフトは4.65回転してタイヤが1回転するので、エンジントルクが40kgf・mの場合、タイヤに伝わるトルクは4.65倍の186kgf・mになります。
(伝達ロスは考慮していません)
つまりファイナル4.1の方が3.5より16%(4.111÷3.545)大きなトルクをタイヤに伝えることができるので、加速が良いというわけです。
では鈴鹿でもファイナル4.1が速いのでしょうか。
結論から言うと、ファイナル3.5の方が速そうです。
なぜなら、ファイナル4.1の場合は使うギアが3.5より1速高いからです。
鈴鹿の場合、ファイナル3.5では2-3-4-5速を使いますが、4.1の場合は3-4-5-6速を使います。
<ファイナル3.5の場合>
1コーナー進入~2コーナー:5→4→3
S字~逆バンク:3固定
逆バンク~デグ1:3→4
デグ1進入:4→3
デグ2~ヘアピン:3→4
ヘアピン進入:4→3→2
ヘアピン~スプーン:2→3→4→5
スプーン進入:5→4→3
スプーン:3固定
バックストレッチ:3→4→5
130R進入:5→4
シケイン進入:4→3→2
最終コーナー~ホームストレート:2→3→4→5
<ファイナル4.1の場合>
1コーナー進入~2コーナー:6→5→4
S字~逆バンク:4固定
逆バンク~デグ1:4→5
デグ1進入:5→4
デグ2進入:4→3
デグ2~ヘアピン:3→4→5
ヘアピン進入:5→4→3
ヘアピン~スプーン:3→4→5→6
スプーン進入:6→5→4
スプーン:4固定
バックストレッチ:4→5→6
130R:6→5
シケイン進入:5→4→3
最終コーナー~ホームストレート:3→4→5→6
下記の通り、全域でファイナル3.5の方が1速高い4.1よりローギアードなので加速が良いということになります。
3.5の2速 8.3662 > 4.1の3速 6.927035
3.5の3速 5.973325 > 4.1の4速 5.393632
3.5の4速 4.65104 > 4.1の5速 4.111
3.5の5速 3.545 > 4.1の6速 3.260023
それどころかファイナル3.5の方が1速高い4.3よりも加速は良いです。
3.5の2速 8.3662 > 4.3の3速 7.3743125
3.5の3速 5.973325 > 4.3の4速 5.74
3.5の4速 4.65104 > 4.3の5速 4.375
3.5の5速 3.545 > 4.3の6速 3.469375
もちろん使っているギア比が違うのでシフトアップした時の回転数の落ち込みは変わりますが、それを考慮しても3.5の方が加速はいいと思います。
ファイナル3.5の場合
2速→3速で5712rpm
3速→4速で6229rpm
4速→5速で6098rpm
ファイナル4.1の場合
3速→4速で6229rpm
4速→5速で6098rpm
5速→6速で6344rpm
ちなみにファイナルを変更してローギアード化しても、ミッション自体のギア比は変わらないのでシフトアップ時の回転数の落ち込みは変わりません。
1速から6速に入れるまで8000rpmでシフトアップした時の速度と変速後の回転数の推移を下にまとめてみました。
タイヤはDL ZⅢ 295/30R18(タイヤ外径 637mm、外周2001mm←円周率3.14159で計算)
(使った計算式)
・タイヤ回転数/分=エンジン回転数/分÷(ギヤ比×ファイナルギヤ)
・速度(km/h)=タイヤ回転数/分×タイヤ外径(mm)×60÷10^6
ファイナル3.545の場合
1速8000rpmで70.8km/h
2速70.8km/hの時4933rpm、8000rpmで114.8km/h
3速114.8km/hの時5712rpm、8000rpmで160.8km/h
4速160.8km/hで6229rpm、8000rpmで206.5km/h
5速206.5km/hで6098rpm、8000rpmで270.9km/h
6速270.9km/hで6344rpm、8000rpmで341.7km/h
ファイナル4.111の場合
1速8000rpmで61.0km/h
2速61.0km/hで4933rpm、8000rpmで99.0km/h
3速99.0km/hで5712rpm、8000rpmで138.7km/h
4速138.7km/hで6229rpm、8000rpmで178.1km/h
5速178.1km/hで6098rpm、8000rpmで233.6km/h
6速233.6km/hで6344rpm、8000rpmで294.6km/h
それにチューンドGT-Rは鈴鹿のトップスピードが250km/h以上出るかと思います。
その場合、ファイナル3.5だと5速で使い切れますが、4.1だと6速で高回転まで使えません。
<250km/hの時>
・ファイナル3.5だと5速 7382rpm
・ファイナル4.1だと6速 6788rpm
シフトアップの回数もファイナル3.5が10回、4.1が11回なので、3.5の方がシフトチェンジのタイムロスは少ないです。
以上のことから、鈴鹿に限ればファイナル3.5が1番速いはずというのが僕の結論です。