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2017年12月08日

物語A177:「突入と乱戦」

リッチ編集が使えないなぁ~。
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正面の軍曹と裏口のポッケーリ達がヘンロイの合図で、同時に丸太小屋に飛び込む。

飛び込んだ曹は手近に居た「松」を素早く張り扇で打ち倒す。
ダッチェがその倒れた「松」に馬乗りになり、止めの張り扇を振り上げた。
ほぼ同時に裏口から飛び込んで来たフランが「梅」に組み付いた。
張り扇を使わなかったという一つ目のミスをフランは犯してしまっていた。
ポッケーリはフランに組み付かれた「梅」に止めを刺すべく張り扇を大きく振り、「梅」と共にフランをも叩き伏せてしまった。
フランの二つ目の大きなミスは味方の張り扇の打線上、敵の「梅」との間に入った事である。
戦場において敵と味方の間に分け入る事は終わりを意味し、その責任は打撃者でなく、分け入った愚か者の側にあるのだ。
ポッケーリは戦場のルールに従って、敵である「梅」と共にフランをも打ち据えた。

「竹」が居た。
軍曹とポッケーリが「竹」の動きを目で追っていた。

「竹」は部屋の中央の洗い物を干している物干し竿に素早く手をかける。
軍曹とポッケーリには「何故物干し竿」に手を掛けるのだと疑問に思い、その行動は理解できない予期せぬ事であった。
その「赤い下着干し竿」は剣豪の佐っ佐小五郎から奪い取った「赤い下着干し竿」であった。
ヘンロイはそれが唯の物干し竿と思い、武器とは考えていなかった。それで、軍曹にもポッケーリにもその事を伝えていなかった。
軍曹達にとっては「赤い下着干し竿」は予想外の武器、それも強力な武器であった。

「竹」は「赤い下着干し竿」を一振りする。
振り上げた張り扇をフラン諸共「梅」に打ち下ろしたポッケーリが側頭部にその打撃を受けて餌食となる。
同時にこんがらがって一塊となっているフランと「梅」を裏口から外にはじき出した。「梅フラ」は裏口の外に玉のように転がり出されてしまう。

ポッケーリ達を倒して、大きな円を描いて振られてくる「赤い下着干し竿」は軍曹を狙ったが間一髪で軍曹はよけた。
「竹」が逆方向に回していたらポッケーリやフランと同じ目に軍曹達が合っていたかもしれない。
実力の内である運が軍曹は良かったのだ。

「赤い下着干し竿」はダッチェにも届かなかった。
だが、ダッチェは功を焦ってしまった。「赤い下着干し竿」を「竹」から奪い取ろうと「松」の跨ったまま、果敢に足を踏み出したところであった。
体制も芳しくないうえに、動き出した行動は急に止まれない。
体の体制を変えられない状況となっている。
そして、「運の神」はダッチェに微笑まずに別の「うんの神」がダッチェに微笑んだ。
「赤い下着干し竿」に乾されていた洗濯物が回転する「赤い下着干し竿」の遠心力に負けて竿からスッポリと抜け、ダッチェに向かって飛んだ。
まだ乾いていない洗濯物だ。
ダッチェはそれを目にしても避けられなかった。

「梅」の1週間穿いたブリーフパンツがダッチェの顔面に貼りつく。
乾ききっていないので水分が糊となって、べったりと顔に貼りついてとれなかった。
「竹」の1週間も身に着けていた褌がそのブリーフパンツをさらに落とさないようにダッチェの頭部に絡みついて縛りつける。
そして、最後に「松」の何日穿いたか分からない、少し色の付いた紙おむつがダッチェの頭にすっぽりと被さってしまった。

襲撃のサポート役で窓から様子を窺っていたヘンロイは「赤い下着干し竿」が、I村歴6年物の幻の銘酒「泡立ち盛り」の焼酎瓶をテーブルから舞い上がらせるのを見た。
その刹那、ヘンロイは窓を枠ごと蹴り崩す勢いで小屋の中に突入する。

「竹」は剣豪の佐っ佐小五郎から奪い取った「赤い下着干し竿」を狭い小屋の中で振り回したのである。当然の様に長い竿は、小屋の柱を殴りつけて狂気の回転運動が止まった。
打ちつけられた柱に割れ目が一筋入った。強烈な一撃であったが、「赤い下着干し竿」は撓っただけで、打撃の振動のすべてを「竹」の腕に伝えた。強烈な反動の衝撃を受けて「竹」の動きが止まった。
剣豪「佐っ佐小五郎」でしか使えこなせない「赤い下着干し竿」であった。

ヘンロイは打撃の衝撃に耐えて動きが止まってしまった「竹」を張り扇で壁に叩き飛ばした。その「竹」を軍曹が押さえつけると、猿ぐつわをかまして縛り上げ、簀巻きにした後、棺桶に放り込んだ。
その棺桶の錠を掛けると、何重にもチェーンを巻き付ける。
埋める穴を準備していなかったので、引きずって行き、地下室へ通ずる階段から蹴り落とす。
地下室の電灯を消して扉に2つある鍵をかけて、扉を板で打ち付けて塞ぎ、重いソファーをつっかい棒にしてドアの前に立てかける。
コンバットチームを率いるだけある歴戦の戦士の完璧なまでのサンタス軍曹の敵捕虜確保の行動であった。

-- 猫達の小劇場 その91 --------------------
灰色猫と黒猫が呆けた顔をして並んで座っている。
ウサギが飛び跳ねて来た。
二匹の目がキラリと光る。

火起こし担当の放火兎は薪を山程に背負っていた。

だが、薪を背負う兎を見ると本能的に襲撃する狸と遭遇し、放火兎は燃え上がる背中の薪を背負ったまま泥船の浮かぶ池に向かって逃げていった。

事故に備えて、火起こし担当は放火兎だけではない。

兎の急ぐ姿を見ると本能的に競争したくなる陸亀が薪を運んで来た。だが、陸亀の思惑とは別に現場到着の頃には食材がほろ良く発酵している事を二匹は推測できた。
陸亀の存在はこの時点で忘れられた。

黒猫が馬鹿にしたような白い目で調理の炎を失った灰色猫を上目使いで見上げると、コンロをおもむろにテーブルの上に乗せる。
黒猫の背後から自尊心と勝利のオーラが燃え上がっているのが目に見えるようである。

だが、そのコンロは電気コンロであった。
むなしくプラグがぶら下がっている。
これは野外パーティーでのお約束のボケであった。

灰色猫は黒猫を川に放り投げ、蜻蛉は二度と浮いて来ない様に石を抱えて、その後を追って行った。

黒猫と蜻蛉がその場を立ち去るという今の成り行きに灰色猫はにやりと笑い、懐から水槽に入れた電気ウナギを取り出す。
灰色猫は用意周到である。

水槽に電気コンロのプラグを放り込み、掻き混ぜ棒で電気ウナギを執拗に突き回す。
電気を起こす事よりもその行為に楽しみを次第に覚え、執着していく灰色猫であったが、その掻き混ぜ棒が金属である事を灰色猫は失念していた。

そのころ、食材の全てを蟻さん達が持ち運んでいた。

--続く
この物語はフィクションです。実在の人物、団体とは一切関係ありません。
この物語の著作権はFreedog(ブロガーネーム)にあります。
Copywright 2017 Freedog(blugger-Name)
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Posted at 2017/12/08 21:42:55

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