2017年11月12日
窓から暖炉の暖かい明かりが漏れている丸太小屋を、暗闇の中で倒木に身を隠して見張っていたヘンロイとポッケーリにサンタス軍曹とダッチェ、フラン、ドクが合流した。
軍曹はヘンロイから簡潔に現況を聞きとると、一方が川に面した丸太小屋の様子を窺った。
どこにでもあるような丸太小屋で側面の軍曹から見て河を正面にした左側にはロッキングチェアの置かれたウッドデッキのある入り口があった。裏口はその正反対の右側を向いている。
簡素な作りの木製の扉で一蹴りで消し飛んでしまいそうな脆い扉に見える。
暖かい光が漏れてくる窓は森の側にあり、軍曹達が潜んでいる倒木の方を向いていた。
軍曹は直ぐに丸太小屋から目を離すとポッケーリとフランに裏口へ回るよう指図する。
軍曹自身はダッチェを連れて正面に回った。
軍曹は丸太小屋を表と裏から奇襲する作戦でいた。
丸太小屋の側面には窓があったが、奇襲をかけてもそこから脱出できる敵の数は窓の大きさから限られる。
代わりに窓は中の様子を窺うには充分な大きさであった。
軍曹はヘンロイを丸太小屋の中の偵察でそこに配置した。
万が一、窓から逃げる敵が出現してもヘンロイだけで充分にその敵に対応できると軍曹は判断していた。
ドクもヘンロイと同じ側に配置したが役割は違っていた。
奇襲とはいえいざ戦いとなると騒ぎが起こるのは必然的であった。
この騒ぎを聞きつけて森から駆けつけてくる敵が現れるかもしれないと軍曹は推測した。
それで、軍曹はドクに丸太小屋とは正反対の内陸に広がる森の動きを監視させたのである。
もちろん、サンタス軍曹は「毬高雅(いがこうが)忍び隊」が森に分け入ってドクと同じように敵の監視の任務に当たっている事は十分に承知していたが、あらゆる事を想定して最善を尽くしす軍曹であった。
過酷な戦場で生き延びてきた軍曹の処世術である。
さらにドクはコンバットチームの中で唯一の従軍医師であった。
負傷兵の治療を優先させる為にも、ドクが戦闘に巻き込まれないようにするべきであると軍曹は決めていたのだ。
無事に皆を家に帰す。
これが軍曹の座右の銘その6である。
ヘンロイが丸太小屋の暖かい明りに輝く窓に低い姿勢で忍び寄った。
そして、素早く立ち上って窓の隅から中を覗き見る。
素早い動作で、時間的には一瞬であったが、中の様子を手に取るように把握してしまうヘンロイであった。
標的は3つ。
壁の武具から察すると牢番か老練の老村民兵。
暖炉を囲むように配置した安楽椅子やソファーで思い思いの格好で寛いでいる。
奇襲すれば壁の武器を手にする事は不可能である。
今にも滑り落ちそうになっている手グラスの中の一つはI村の幻の銘酒、I村歴6年物の「泡立ち盛り」だ。
ヘンロイの視線はこれに一番長く固定されていた。
「泡立ち盛り」の件を隠し、軍曹とポッケーリに丸太小屋の状況を体全体を使ったジェスチャーで送る。
だが、軍曹はその様子からヘンロイが何かを隠していると見抜いた。
戦場では第六感も必要なスキルである。
-- 猫達の小劇場 その90 --------------------
灰色猫と黒猫が呆けた顔をして並んで座っている。
蜻蛉が飛んで来た。
二匹の目がキラリと光る。
蜻蛉は二匹の完璧な変装に仲間の蜻蛉達と勘違いしている。
その蜻蛉の仲間に対する献身的でまめな働きによって、二匹がその一角を陣取るテーブルの上に取り皿や漬け皿や箸といった食器類が準備される。
灰色猫は特大のマイディッシュと狙った食材を他の箸から守る先制攻撃的防御機能の付いた箸を握ってテーブルの前に座して、横に細長い目を期待に輝かせつつも、大きく左右にスイングさせて、偵察と警戒も怠っていない。
しゃぶしゃぶパーティーの始まりなのだ。
次に、様々な新鮮な食材がテーブルに並べられ始めた。
テーブルに色を添えるように旬の野菜が盛られる。
豆腐やこんにゃく、練り物の準主役達も準備万端となった。
そして、最後にパーティーの主役であるジューシーな赤身の肉が、さらりと湯に通すだけでうまさを醸し出す厚みにスライスされた完璧な姿でそれら食材の中心に登場した。
火起こし担当がやってくる影が見える。
--続く
この物語はフィクションです。実在の人物、団体とは一切関係ありません。
この物語の著作権はFreedog(ブロガーネーム)にあります。
Copywright 2017 Freedog(blugger-Name)
Posted at 2017/11/12 19:15:41 |
トラックバック(0) |
物語A | 日記
2017年11月04日
戦国の雄姿、
「真田赤兜カレー」ここにあり!
知将ですぞ。
だが、そのカレーがなんと好んで食べない
鶏肉だった!
どちらにしろ
赤いカンムリ被った、ただの天狗ではないか。
もちろん、他の肉だったら・・・猛将だぁ~
そんな過去の亡霊を使って揶揄するのはどうかと。
という事で過去は過去でも、情緒ある
「函館明治のカレー」などはいかが?
明治時代の事を学校で習ったかな?
学期末が理由で
時間切れが多くほとんど教わったことがないが、明治は世界に躍進していた時。
その後、天狗になって
暴走したようでもあるが。
この時代は進駐軍やある国はとって凄く
気に入らないのでは。
転じて、平成の事、ほ・・・・北海道は中国に
土地を売っているって?!なんかニュースに出ていたぞ。
ずいぶん前にもニュースで取り上げていた。
箱物買いから
箱物売りへ転じているのかのぉ~。
破産の次は何でしょう。まさか、
「売〇奴」。
そして、
「ありそうでなかった中華街のカレー」なんてな。
でも、旨い物は万国どこでも旨い!
話を戻して、学校とは!未来を見つめる。
「三重大学カレー」。過去を知って未来を知るのも必要ようですけどね。
そして、学徒の情熱を支える
「情熱ポークカレー」ですな。
うーん。最近の学生は唯の
「あほんだらカレー」ではないのか?
(通りすがりの立ち読み人)
えーい!ややこしい事を書いていると
「自衛隊オリジナルカレー”撃”」だぞ!
さらに
「磐梯山岩なだれカレー」ですべて流し、
すべて忘れて
「よさこい祭りビーフカレー」で・・・
Posted at 2017/11/04 23:14:12 |
トラックバック(0) |
ぼーや木: ご当地狩れー | 日記