数年ぶりのみんからでございます。
ハイエースのキャンピングを1年ちょっと保有した感想(長文)です。
昨年、義理の姉の友人が都内に引っ越す事になり持って行くにも駐車場が見つからないから売る、という話がありました。
数年前に興味があってボンゴベースのキャンピングカーを借りて出かけた事もありましたが、あまりに遅い&燃費が悪く、余裕があるのは70キロ迄、80キロ超えたら背中に汗かくスリリングな安定性、高速で出掛けるのは無理と思いました。子供達は超大喜びでしたが。
そこそこ走れるであろうハイエースのキャンピングいいな~と思ってユーチューブ見たりして、ちょっと気にはなっていましたが、さすがに買おうとまでは思っていませんでした。
それが個人売買、急にどう??って言われたら・・想定外でしたが、数日夫婦で話し合って購入してみました。
所有してみたかったのと、エニカというカーシェアサイトを利用してシェアしてもらったら、うまくいけば維持費+償却分位の収入があり、手出し無しで維持が実際出来るのかの実験をしてみたかった、という興味もありました。エニカをやってみた経験、知った事実についてはまた後日。
2022年8月、我が家にやってきたハイエース・スーパーロング・ナッツRVのラディッシュというクルマでした。スパロン専用色のベージュが一番カッコいいと思います。
ビルダーさんが作ったバンコン、ドアやルーフがアルカンターラ風の生地に変更されており、内部にはしっかり断熱材がかなりの厚みで入っていて、ノーマルのバンのドアやルーフとは全然違います、壁際で寝ても冷気によるひんやり感が全然無い気がしました。
装備は、電子レンジ・後席用液晶モニタ、シンク、冷蔵庫、2段ベット、ルーフファン、網戸、ルーフソーラーパネル、ブルーレイナビ+ロックフォードスピーカー等など。新車時に、なぜここまで高額オプションてんこ盛りオーダーをしたのにFFヒーターを装着しなかったのでしょうか。
早速夏休みを利用して、長野方面へ。燃費は9キロ位、高速道路では、橋の上の横風にはやや弱いが普通に100キロクルーズ可能。山も結構登ります。
夏場、外気温が20℃くらいまで下がる場所であれば快適に寝られます。
冬が来る前に、これが無いと冬は無理っしょ、と思いFFヒーターを専門業者にお願いして装着しました。20数万円掛かりましたが、稼働したのは数日でした・・。
その後1~2か月に一度位、仕事終わってから出発、富士山周辺・千葉・埼玉・静岡あたりにお出掛けしました。
半年くらい経つと子供も喜ばなくなってきて、プールやビュッフェのあるホテルの方がいいと言い出します。その気持ち、確かに分かるわ・・。
ゴールデンウィークには大阪の海遊館や市内観光~奈良方面へ遠征しました。予約なしで自由に旅が出来るのは良いですね。大阪市内の車中泊スポットは、駅近&コンビニ近く(トイレの都合)の一日最大料金のある平置きコインパーキングに停めて、あとは電車で移動しました。長さ538センチ、高さ245センチのスーパーロングは普通の立体駐車場は絶対入れないので、行く場所の駐車場のグーグルマップでの下見は欠かせません。
観光+車中泊3泊って結構過酷。キャンピングカーと言えども、外の音は聞こえる、4人寝たらそんなに余裕ない、普通のクルマに比べたら全然まともですが、快適な睡眠とは言いづらいです。
夏休みは、乗り納めるつもりで美ヶ原~善光寺~志賀高原~草津~軽井沢コースへ。長野最高、涼しくていいですね。
夏休みが終わったら、子供と休みも合わない、土日は塾やサッカーもある、次使えるのは年末?所有するメリットとデメリットを比べると、デメリットがだんだん勝ってきてしまい、寂しいけど1年ちょっとでサヨナラしました。一度も故障らしいものは無くさすがハイエースだなと思いました。
☆キャンピングカーのメリット
・子供が喜ぶ、自由な旅行計画が出来る。
・道の駅等で車中泊している普通のミニバンの人に羨ましがられる優越感、よく話し掛けられるが旅先ならそれも楽しい。
・冷蔵庫があると夏でも冷たい飲み物が飲めて、旅先で生ものを買って帰ることが出来る。電子レンジも便利。
・高原や海岸など、超スーパービューの一等地で日の出をぬくぬくと眺める贅沢が出来る。
・寝ることが出来る電源付き小部屋を好きな場所に持ち運ぶ感覚、旅先での昼寝は至福。
★デメリット
・デカすぎて家の前に停めても場所を取る。広い敷地がある人じゃないと無理。
・一般の駐車場、なかなか入れないから都心部には行きづらい。全長5メートル超えがこんなに駐車場に苦労するとは知らなかった。
・維持費がそれなりに掛かる。メインカーにするには駐車場が不便すぎてスパロンハイルーフは無理、ミドルルーフワイドなら可能と思った。
・荷物入れっぱなしなら問題ないけど、帰ってきてから旅行の荷物の出し入れ、洗車、室内掃除、下にひくラグの洗濯、布団干し、シンクの掃除、排水の処理、次に使えるように準備するのが結構大変。夜遅く帰ってきて翌日から仕事、なのに水回り処理と荷物の片づけで2時間位掛かる。
・当たり前だけど毎回神奈川出発で、一泊か二泊だと行ける場所が限られていてそんなにしょっちゅう行く目的地もなくなってくる。
・重い、曲がらない、ガタイがデカくて小回り効かない、燃費悪い、高速ふらつく、設備が多く室内の軋みやガタガタ音が気になったりで、ドライブする楽しみとしては殆ど無い。
・車種によりけりだが、後席の安全性にやや疑問あり。フラットに出来たり対座モードに出来るFASPシートって便利だけど、バスみたいな2点式シートベルトなのは買ってから知った。
◇買っても有益に使えると思う人
・北海道一周をゆる~く出来る位時間のある人、フルリモート可能な人、土日休みで子供と予定が合う人、または幼稚園までの自由に休める家族構成。我が家も、もっと早い時期に買っていたら、小学校入るまでは所有していたと思う。
・置く場所と経済的な余裕のある人。宿代は掛からないかもしれないが、出掛ければ高速代+ガソリン代、ご飯や風呂、お土産やアクティビティでお金が掛かる。車両の購入費と維持費を考えたら、普通の旅行の方が安い。キャンカーで得られる経験にどこまでお金を使えるか。
・アウトドアが大好きな人。うちは家内がアウトドア嫌いなので、キャンピングカーなのに一度もキャンプに行っていないという、なぜ買った?と言われてもおかしくない使い方。キャンプ、釣り、ロードバイク等の大会参加や遠征、サーフィン、登山の前泊等のベースには本当に最高のツールだと思う。
◆手放してからの感想。
・3台入る駐車場を2台で使えるようになり車庫入れがとても楽になった。
・1泊位なら高速道路が楽に走れる乗用車で行って安い宿泊施設を探せば旅費はそれほど大差ない気がしてきた。風呂だけでも4人なら4000円位掛かるし。
・クルマが汚れると放置出来ない、常にピカピカ艶々を維持したい性格なので、状態維持にお金と労力を使わなくなって、いろいろな負荷から解放されて楽になった。ルーフのソーラーやファンがあって洗車機入れるの怖かったから常に手洗いとコート剤塗布は大変だった。
という事で、一年ちょっと「キャンピングカーのある暮らし」を体験したレポートです。いい経験でしたが、現在の我が家には保有する必要が無いという事実もよくわかりました。リタイヤして、のんびり旅が出来る頃にまた欲しくなるかもしれません。