>「エコアイドルは全モデル搭載。
>ベーシックモデルでも1L当たり30kmだ」
先月、ダイハツ(株)の福塚政廣 上級執行役員が断言していたので
「カタログスペック 命!」の方々は期待しても良さそうですな。
●日経新聞 2011/07/30●
「80万円を切る価格で1L当たり30kmの燃費を実現する」。
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ダイハツの経営陣が9月発売予定の新型軽自動車
「e:S(イース)」について繰り返してきた強気の言葉だ。
これを聞いた他社の技術者の多くは、「そんな厳しい条件でまともな
クルマが作れるはずはない」と懐疑的だった。
無理はない。
燃費基準の1つ「10・15モード」で1L当たり30kmをうたう
ホンダの「フィットハイブリッド」の価格は159万円~。
マツダの「デミオ」もベーシックモデルで140万円。
しかもイースは、より厳しいJC08モードで計測している(10・15では32km/L)。
普通乗用車と軽乗用車という違いこそあれ、そのコストパフォーマンスは
業界の常識を覆す。
その真偽を外部の人間が確かめられる機会がやってきた。
ダイハツがイースの技術体験会を開催したのだ。
イースには、エンジン内部に排ガスを再度送り込むことでエネルギーロスを
抑えるEGR技術を改良した「i-EGRシステム」や、60kgに及ぶ車両の軽量化、
減速時の運動エネルギーを電気として蓄える鉛電池の改良など、様々な低燃費
化技術が詰め込まれている。
だが、何よりイースの低燃費・低価格化の原動力となったのは
新技術「eco-IDLE(エコアイドル)」だ。
試乗してまず気づいたのもこの部分。
走行中にブレーキを踏み、スピードメーター表示がおよそ
時速7kmになると、エンジンが自動的に停止する。
「クルマが動いている最中にエンジンが止まるのは
イースが初めて」と助手席にいた開発者が説明する。
アイドリングストップは、赤信号などでの停車時にエンジンを
こまめに切ることで、無駄なガソリン消費を減らす技術。
だが、従来は完全に停車してからエンジンを止めていた。
これに対して、エコアイドルはクルマがまだ動いている状態でエンジンを
停止するため、さらにガソリン消費を減らすことが可能になる。
停止間際にただエンジンを止めるだけなら難しい技術は必要ない。
減速し停車寸前になった段階でエンジン内部のギアを引き離せば済む。
ところが、現実の運転では、止まりかけたクルマが再加速することは少なくない。
その場合、いったん外したエンジン内部のギアを再度かみ合わせる必要があり、
ここが技術的な難所になる。
エコアイドルはギアの回転速度を調整するなどしてこのハードルをクリアし、
走行中に切ったエンジンを違和感なく安全に再始動することに成功した。
エコアイドルは、従来のアイドリングストップに比べ製造コストも安い。
各種部品点数を削減したことなどで軽量化と低価格化を果たしたという。
「高性能なアイドリングストップを搭載すれば、1L当たり30kmの低燃費は
実現できる。
しかし、コストが跳ね上がり、80万円未満に収めることは難しい。
アイドリングストップはオプションで、ベーシックモデルでは額面通りの
燃費性能は出ないのでは」。
これがライバルメーカーの技術者の率直な感想だった。
しかし、ダイハツの福塚政廣 上級執行役員は「エコアイドルは全モデル搭載。
ベーシックモデルでも1L当たり30kmだ」と断言する。
普通車の低燃費化やハイブリッド車の普及で、軽自動車の
燃費での優位性は小さくなりつつある。
現在、軽自動車市場そのものは比較的好調だが、将来も
今の状況が続くかは未知数だ。
そうした中で登場するイース。
「軽自動車=低燃費かつ低価格」というイメージを
再び確立することができるかどうか。
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Posted at 2011/08/23 22:51:28 | |
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