暑い、暑い、暑い~~!!
にもかかわらず、朝起きたら空調機が不調です。
数年前から不調なのですが、ごまかしながら使っています。
今日はしばらくガマンしていましたが、暑さでどうにもならなくなってきたので、昨年発見した”エアコン洗浄スプレーをセンサに吹き付けると復活する”という技で今回もごまかしました。
さて、今日のお題ですが、岡山国際サーキットです。
mistbahnさんが岡山国際サーキットを走行されたというブログがあっていたので、
以前の日光サーキットのシミュレーション条件を用いてシミュレーションしてみました。
まずは、岡山国際サーキットのコーナ名をおぼえなければなりません。
コース図は
こちらから入手してください。
次は僕の手持ちのデータで走行ラインの作成と合わせ込みを行います。
クルマはスリックタイヤのFD2シビックです。
合わせ込みの結果
赤がシミュレーションで青が実測です。
岡山国際は高低差影響が大きいので、今回はグラフにロガーのhight(標高)を緑の線で表示しています。(岡山国際のコース図に記載してあるものと比較してもそこそこ合ってます)
アトウッド~ヘアピンの直線部に差がある原因は、コースが上りになっていることだということがわかります。
コーナの最小半径は、実測ではなく推奨値を使いました。
推奨値の計算表の中にS字係数という意味深な言葉がでてくるのですが、このS字係数は、文字通りS字状のコーナでの半径減少量計算で使います。
過去の実測データから、S字の場合は半径減少をしない場合が多いので、入り口だけなら半径減少を半分にして、入り口と出口の両方の場合は半径減少量を0にします。
しかしながら、S字の事例が少ないのでいまいちまだよくわかっておらず、今回はヘアピン~リバルバのリボルバだけに適用しました。
そこそこ実測とシミュレーションが合ったので、ビートでシミュレーションしました。
ラップタイムは2分11秒14です。
赤がシミュレーションで青がmistbahnさんの実測です。
岡山は全体的にコーナにバンク角がついているので横Gは前回の1.0Gから1.1Gにしています。
また、前回と同じ条件では直線加速部がいまいち合わないので、出力補正係数を0.75から0.7に変更しています。
しかし、アトウッド~ヘアピンの直線加速がまるっきり合いません。
そこで、コースの勾配を考慮した計算に修正しました。
修正方法は、重力加速度×勾配をエンジン出力による加速度から引くだけです。
たとえば、5m進んで0.1m上るような勾配の場合は
9.806×0.1/(5^2+0.1^2)^0.5=0.196(m/sec2)を引きます。
この修正を行った計算でシミュレーションした結果がこちらです。
ラップタイムは2分12秒43です。
アトウッド~ヘアピンの上り区間はおおよそ合いました。
その代わり、ウィリアムズ~アトウッドの下り区間が合わなくなりました。
しかし、ウィリアムズコーナの速度を見ると、ここの差が直線に影響しているだけなので、シミュレーション結果としては問題なさそうです。
同様にFD2シビックでも勾配を考慮してシミュレーションしました。
全体的に合うようになりました。
ホブス~マイクナイトがいまいち合わないのですが、原因不明です。
シミュレーションもそこそこうまくできていると思うので、mistbahnさんの走行データとの比較をしてみましょう。
まずはコーナ中の最低速度を比較します。
ファースト、ウィリアムズ、リボルバの3つの差が大きいのでここの原因を確認しましょう。
ちなみにマイクナイトも差が大きいのですが、マイクナイトはビートの場合、タイヤの限界で決まるコーナリング速度よりも実際に到達できる速度の方が低いので、その分だけ横Gが低くなっています。
コーナ中の最低速度は、最小旋回半径と最大横Gの2つのみで決まるのでこの2つを確認します。
最小旋回半径
ファーストはややシミュレーションより旋回半径が小さくなっています。
ウィリアムズはほぼ同じ。
リボルバはシミュレーションより少し大きいです。
最大横G
参考にFD2の実測も載せました。
ファーストはやや最大横Gが小さいです。
ウィリアムズは最大横Gが0.85Gしかでておらず、シミュレーションの1.1Gと比較すると大幅に低いです。
リボルバは0.75Gしか出ていません。
ついでにその次のパイパも0.85Gです。
路面的横Gが出にくいのかと言うと、FD2の実測結果を見てわかるように、ウィリアムズもリボルバもパイパも他のコーナと同等の横Gが出ているので路面の問題は考えにくいです。
横Gの低い3つのコーナの共通点を考えます。
1、直角コーナ
2、手前の減速区間が短い
特にウィリアムズとリボルバは、シミュレーション見るとわかるように、強い減速が不要です。
アクセルをパーシャルか、ややアクセルオフにして、とりゃあ~ってハンドル切れば曲がれるはずです。
しかし、減速をしてから曲がっているためにその分だけ横Gが減少していると考えられます。
減速しないと荷重移動がないので、その分曲がりずらいとは思うのですが、ビートの場合は僕の推奨値は無視して、コーナで取れる最大の先回半径で曲がった方が、最大Gも高くなって速く走れると思われます。
その他のコーナではアトウッドが気になります。
FD2のシミュレーションと実測の比較を見ると、実測の方が10km/h程度最低速度が高くなっています。
この原因は、アトウッドのバンク角が大きいためだと考えられ、横Gは1.4Gも出ています。
他のコーナは1.25G前後ですから、12%も高い横Gが発生しています。
しかし、mistbahnさんの実測を見ると、アトウッドの横Gが1.05Gと他と比べて高くありません。
恐らく1.15~1.2Gは出るはずです。
ヘアピンも同様なのですが、恐らく自分の中で横Gの最大を決めてしまい、それ以上の横Gが発生するような速度で走っていないだけだと思うので、もっと速度を上げる必要があると思います。
それと、前回の日光でも書いたのですが、減速Gが低すぎるのが気になります。
今回のシミュレーションも0.63Gを最大減速Gとしていますが、明らかに低いです。
走行データを見ると、減速開始からほぼ最大減速Gが発生できていて運転に問題は見られないのですが、0.63Gではどうにもならないので、まずは減速Gが低い問題について対策が必要と思われます。
ということで、岡山国際のシミュレーションでした。
残る国内の大きいサーキットはSUGOとオートポリスだけになりました。
そのうち取り組みたいと思います。
追記
S耐のAMG SLS GT3もシミュレーションしてみました。
条件は富士、もてぎと同じです。
シミュレーションのラップタイム:1分32秒70
2013年のS耐予選タイム :1分31秒087
ということで、そこそこ合ってることが確認できました。