前に
HONDA が二輪のレース活動からほとんど手を引く、というニュースが流れて、HONDA がそれに『事実無根』と反論した、というブログを書きましたが、それについての
正式な発表が HONDA からなされました。
それによると、
ロードレース;FIMロードレース世界選手権シリーズのMotoGPクラスは、ライダー、コンストラクター、チームタイトル3冠の奪還を目指し、サテライトチームを含む計 6 人のライダーで参戦
250ccクラスには、合計 4 チーム 6 人のライダーが参戦
トライアル;FIMトライアル世界選手権シリーズに 2 人のライダーが参戦、ライダータイトルの3連覇とコンストラクターズタイトルの4連覇を狙う
というのが、本年度の HONDA がワークス参戦する活動の全てです。
鈴鹿 8 時間耐久レース、全日本ロードレース選手権、全日本モトクロス選手権には参戦しません。
……まぁねぇ、 MOTO GP はロードレース最高峰だし、その他のカテゴリとは注目度が段違いだし(欧州では F1 と同レベルの注目度があるといって差し支えありません)、かつて常勝を誇っていたのに最近はいいようにやられているから、タイトル奪還を目指すというのも大風呂敷ではないでしょうねぇ。
また、
トライアルも昨年度のチャンピオンと、元チャンピオンにして日本人を抱えてますし、このタイミングで「参戦しません」とはいえないでしょ?
その他はそんなに注目度も高くないし、費用に値するだけのものが帰ってこないと見たんでしょうねぇ。
で、昨日報道にあった
S2000 の生産終了ですけど、こっちも利益が見込めないからなんでしょうかねぇ?
もともとこのカテゴリの車(小型オープン 2 シータースポーツカー)は採算が取れないと考えられていたカテゴリですから、売れなくて当たり前なんですけどね。HONDA だって S2000 を出すまでは、S800 の生産終了以降 29 年間も放っておいたカテゴリですし。
じゃあなんでそんなクルマを造ったんだ、といえば、
マツダのロードスターが思いがけなく売れたから
だと思います。
実際、ロードスターの発売以降、国内では TOYOTA MR-S、HONDA S2000、あと軽自動車も売り出されてますし、海外でもベンツにフィアットに MG と、後を追うように小型オープン 2 シータースポーツカーが売り出されています。
で、ロードスターは相変わらす売れていますが(確かギネスブックにも『世界で最も多く生産された 2 人乗り小型オープンスポーツカー』で登録されていたはず)、同国産である MR-S と S2000 はあまり売れずに、
MR-S は既に生産終了、そして S2000 も生産終了が決まってしまいました。
この違いは、やっぱりロードスターの後追いをしたからだと思います。
両メーカーとも、まさかロードスターとモロにぶつかるクルマを造るワケにはいかなかったんでしょうから、独自性を出してきました。MR-S はミッドシップエンジン、そして S2000 は走行性能を高めて、よりスポーツ化しております。
そのために、どっちのクルマも一般性を失ってしまったのではないかと思います。
MR-S はミッドシップエンジンにしたおかげで、トランクスペースを失いました。いくら 2 シーターとは言っても、必要最小限の荷物も積めなければ買うのは躊躇してしまいますよね。メーカーはセカンドカーとして買ってもらいたかったのかもしれませんが、セカンドカーが買えるゆとりのある家庭はそれほどあるワケではないですからね。
S2000 は走行性能を高めた結果、サーキットを走らせないと面白くないクルマになってしまった、ととある自動車評論家が言っています。おまけにロードスターに較べて 100 万円以上の価格差がありますし。
両車ともロードスターとの差別化を図った結果、購入層が限定されすぎたから売れなくなってしまったんだと思われます。メーカーとしては利益の上がらない車種を整理するのは当然といえば当然の事なんでしょうね。
しかしそう考えれば考えるほど、マツダのロードスターはものすごいバランス感覚を備えたクルマなんですねぇ。
Posted at 2009/01/28 19:08:22 | |
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