レンズを買った。
180mmの望遠で、F2.8という明るいレンズ。
でも、便利な機能はオートフォーカスくらいで
ズームも手ぶれ補正もない。
だから760gと軽めなのが宜しい。
ふふふ。さっそく試写だ。いつもの海にでかけよう。
夏を控えた夜明け前 海は、少し生臭い。
あいにくの曇り空で、きれいな朝日は望めそうにない。
やれやれとファインダーを覗く。-と
うほ、遠くがよく見える。
霞がかった空気がベールになって
お陰で、登るお日様もよく見えた。
ずうっと「カメラ一台にレンズ一丁」で過ごしてきて
しかもその一張羅は「単焦点の標準レンズ」だったので
久々の望遠はときめくな。
なんども遠くの景色を手繰り寄せては
ファインダーのなかで焦点を結ぶ。
今回、望遠のレンズを買おうと思ってから、いろいろと調べた。
世間様ではやっぱりズームレンズが主流で、ご予算を踏まえて素直に考えると
70-200mmの明るいレンズか
70-300mmの暗めのレンズが候補になる。
前者はでも、値段も目方も重い。1.5kgぐらいある。
レンズが主体でカメラがオマケみたいになっちゃう。
子どもの運動会に持ってきてた好事家がいたけれど
周りがちょっと引くくらいで、さながら大砲だ。
後者は800gを切るし、描写の評判も良くて手ぶれ補正も効く。
値段も手頃だ。
悪くない。
開放がF4と、ちょっと暗いのを我慢すればいい。
こっちにしようと、買う寸前まで行った。
正確に言うと、Amazonの買い物かごに入れて
届け先を決めるところまで行った。
でも、うーん、なんだろ。
何の文句もないこのレンズに
ふと便利な今時の軽自動車のイメージが重なって
最後のワンクリックが出来なかった。
レンズなんて、望む写真が撮れればいい訳で
性能に過不足がなければそれで文句ない筈なんだけど
仕事道具ならともかく、趣味となるとそう単純じゃない。
単純じゃないから、ギアの入りが渋くてちょっとオイル漏れもする
20年以上の昔の車になんかに乗ってたりするんだ。
結局、ズームはやめて、単焦点にした。
手ぶれ補正のない、少しだけ設計の古いレンズにした。
AI AF Nikkor 180mm f/2.8D IF-ED。
いろいろ不便だけど、でもそれがよい。
今どき、望遠の単焦点を使ってるなんてマイノリティだ。
キワモノだ。
エイリアンだ。
でも、実際使うと、日頃から単焦点ばかり愛用してるから
ぜんぜん違和感がない。
久しぶりの海は、曇り空でスッキリしなくって
ロケーションは悪いけど、楽しくてバシャバシャ撮ってたら
急にシャッターが降りなくなった。
16GBのSDカードが一杯になってた。
こんなこと初めてだ。
2本目のレンズ。
新しい焦点距離。
月の裏側まで見えちゃいそうなこれは
禁断の果実だ。
望遠レンズを覗いていると、足元が疎かになって
ざぶざぶと波をかぶってしまった。
ひゃー、ずぶ濡れ。
50mmのレンズだとこういうことはない。
いい勉強になった。
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♪エイリアンズ キリンジ
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Posted at
2017/06/11 17:30:51