・・・活かしましょ!
熊本地震、現段階での死者数は東北大震災に比べて津波がなかったこともあって
かなり少ないようですが、倒壊等での直接死でなく、その後の車内生活での「エコノミー症候群」
なる症状で亡くなる方が多いようです。
慣れない車内での寝泊りで、体調不良を起こすことは大いに在り得る訳で、
こうしたことも含めて、自分たちのこれから起こり得る震災の備えとして活かさなければなりません。
先日、
こんなブログを挙げました。
住む場所や建屋等に関して、対策をキチンとしておけば、生き残る確率を高く出来ること、
こうした自己活動が広まってくれれば、周りに対する負担も減りますし、その方々の命を
危険にさらすことも減らすことが出来る、ということを言及しました。
生活している家屋が倒壊せず、「赤紙」等が貼られないようなしっかりした造りであれば、
その後も寝泊りすることは出来ますから、狭いクルマで寝泊りして「エコノミークラス症候群」
になるようなこともない訳です。
ちなみに車内寝泊りをしている方の理由の大部分は、住んでいた建屋が地震で倒壊して
圧死やケガをする恐怖を感じているからだと推察されます。
クルマであろうと、余震が来たら揺れますし、余震の揺れに対する恐怖はありますから、
「揺れ」に対する恐怖ではなく、「揺れ」の連続から引き起こされる「家屋倒壊」=圧死・ケガ
に繋がるということを察しているからに他なりません。
クルマであれば、余程建物の近くや火山での噴火による噴石や急な山の麓に止めていなければ、
上から何か重量物が降って来て屋根が潰されるリスクはありませんから、安心との理由でしょう。
しかし、先日提言した自分の生活ベースである「自宅」(持ち家であろうと借家・アパートであろうと)
が倒壊しない、しっかりした建屋であれば、クルマで寝泊りはする必要がありません。
もちろん、配給がある自治体が指定した避難所に、生活で必要な水や食料や雑貨などを
受け取りに行くために、クルマで往復しなければならない地区もあるかもしれませんが、
自宅がしっかりして寝泊りが自宅で出来る方が増えれば、避難所駐車場に常駐するクルマや
避難所生活する人が減り、配給を受けるための段取り等にも混乱を招くことが避けられるはず。
そして、「自宅」がしっかりしていたら、各家庭(人)が生活に必要な備蓄をしっかり出来ます。
すると、少なくとも道路網等インフラが混乱してそれがある程度回復するまでの間に、
物資が不足してしまうような事態を防ぐことさえ出来るはずです。
先述の通り、自分は自宅を倒壊しないようなリスクマネジメントに基づき建築して生活しています。
そして、備蓄もしていることを言及しました。
その実態を紹介します。
見た目は、全然気にしていませんので悪しからず(汗。
今自宅に備蓄している、主要な水・食料などです。↓
直ぐに持ち出せる体制にはしていませんが、これは自宅が倒壊しないため、
整備性(備蓄のメンテ)をし易くするためで、一応玄関に続く廊下(階段脇)に置いています。
もし余程のことがあって自宅が相当なダメージを負ったとしても、トイレや浴室・洗面所・納戸
に続く狭くて柱が多く潰れない可能性が高い部分が、
この廊下になることから、ここに置いています。
水はここにあるだけで43Lあります。
(飲料は台所収納などに、別に備蓄しているものもあります。)
また、既に賞味期限が切れたペットボトルも捨てずに保管してあります。
理由として、煮沸すれば飲み水や調理に使えることが一点あります。
水は余程濁る等して腐食が進めば別ですが、基本的に栄養源が非常に少ないため、
ペットボトルの水はそこまで傷みません。
見た目に透明であれば、微生物の増殖は少なく、もし増殖で生成されても毒素は微量であって、
煮沸殺菌すれば飲用・食用に出来ます。
微生物を研究し職業にしていたプロである自分が言うのですから、間違いありません。
人間が一日に食用・飲料で必要な水分としては、2~2.5Lと言われています。
3Lあれば余裕でしょう。
一人2.5Lとして我が家は4人家族ですから、一日10L。つまり、43Lなら4日間は持ちます。
そして、飲料用としてはジュースを別に備蓄していますので、これをバランス良く飲めば、
5日間以上の生活には全く困りません。
ちなみに、調理にも、もちろんですが、水の煮沸には加熱が必要です。
火災等のリスクが下がった時点での使用が前提ですが、カセットガスコンロも用意してあります。
もちろん、専用ガスボンベも準備してありますが、
今回の熊本地震を契機に地震規模が大きく、インフラ整備に相当な時間が掛かることを想定して、
もう少しガスボンベを近日中に増備しておこうと思っています。
さて、もし濁って食用には不安があるような水であっても、
水道というインフラがダメージを受けて水洗トイレが流せない場合、
用を足した後の水洗にも使用出来ます。
被災地のTV取材を見ると、この水洗用の水が無くて困っているケースがかなりありますよね。
ですから、折角備蓄した賞味期限切れの水も、役立つってことです。
ただ、煮沸殺菌等の処理をしなくてもそのまま利用できる賞味期限内の水を更新備蓄しておくことも
大事です。6月に期限が切れる水が12Lあるので、この分を置き換え備蓄する必要があります。
そして、既にこの時期、我が家では浴槽につからず、シャワーだけ使用していますが、
それであれば、浴槽に常に水を蓄えておこう、ということにして、早速実行しています。
もちろん、食用飲用には使いませんが、腐って匂うようになる前には入れ替えるように
維持していけば、これだけで200L位のトイレ水洗用の水を確保出来ますからね。
コメやインスタントラーメン・スープ・お菓子・乾パンなどの食料も備蓄しています。
こちらは賞味期限があるので、順次計画的に日常消費しながら、更新しています。
タンパク質やビタミン類・野菜などの繊維質が不足しがちですが、
カップ麺を織り交ぜ(具材はバランスがそれなりに考えられています)、
乾燥ワカメ(食物繊維や各種ビタミンも豊富です)を備蓄しておき、インスタント麺の調理に加えれば
栄養不足はかなり防止出来ます。もちろん、乾燥ワカメも備蓄していますよ。
最近は、学校でも非常用備蓄を学生に持たせるようで、
長男と次男が受け取って自宅に保管してあるセットも2つあります。↓
こちらは水等の賞味期限が2018年までありますので、暫くはこのままで問題なしです。
良く困った時はお互いさま、で不測の事態が発生した際の助け合いは必要だと思います。
でも、
震災は不測の事態でしょうか?
日本は地震大国と言われて久しいですよ。
赤ん坊や幼稚園生までなら仕方ないかもしれませんが、
小学校以上になれば日本は地震大国であって、どんなところでいつ大地震が起きても
不思議じゃないってことを知っています。
つまり、大地震が発生しても、
「不測の事態」とは言わないんですよ!!!
このことは、今回被災した方も含めてよく肝に銘じていただきたい。
ですから、予測できる事態に対して各自が準備・対策をしておくことは、大前提であり、
大地震が発生した結果、起きるであろう生活の困難さ(これまで記載した自宅倒壊対策も含む)
に対しても、他人や自治体の助けを求めることは、最低限にすべきなんです。
敢えて厳しい言い方で
言います。
困った時はお互いさま、なのは判りますが、
予測出来る大地震に対して
自分で準備していなかったことを
棚に上げて困った困った、と
大声で助けを求めないで欲しい。
そんな人たちが多ければ多い程、他の方に多大なリスクを負わせ
いざ落ち着いた際には、困った人たちを助けるような行動を起こさない。
もちろん、過去被災された方で果敢にもその後の被災者のための手助けをされている方も
いると知っています。しかし、全員ではないですよね?
「被災してそれどころではないんだ」、などと屁理屈をコネル人や代弁する方もいるでしょう。
それであれば、その方々に言いたい。
はっきり言って
被災する前の準備対策が
ちゃんと出来ていなかったんでしょ?
自治体は、それなりに備蓄して
いますが、それが当たり前じゃない。
被災していない地域から物資が
迅速に運ばれ、助けてもらえることは、
当たり前だと思っちゃいけないんです。
そして、困った困ったと文句を言うなど
もっての他です。
他人を当てにするな! です。
もちろん、被災していない地域や人々からの支援はありがたいし、
困った時はお互いさま、精神はとても素晴らしいことだとは思います。
しかし、当方はこれまで言及ししてきたように、
いつか発生する大地震に対して、
もっともっと全国民が対策を講じる
施策を推進し、一人ひとりが
「困る期間」を極小にしていくことが
最も重要であって、
これこそ、被災地に行って
手助けしたり、募金をする前に
まず行うべきことだと信じます。
何回も起きる大地震に
よる大きな災害は、
厳しい言い方をすれば、
全員の「失敗」です。
別に、政府や自治体にとっての「失敗」だけではありません。
被災者も含めて
全国民の「失敗」です。
題名にも記載しましたが、
過去の失敗を活かしましょうよ。
最後に、先日拝見して「いいね」を付けさせていただいた、
この方のブログのリンクを貼り付けさせていただきました。
(もしご迷惑であれば、リンクを外します)
震災の教訓を活かして、ご家庭でしっかりと準備をされており、「素晴らしい」の一言です。
この方のブログや今回の当方のブログを見て、少しでもご家庭での
災害への対策準備を進めてくれる方が増えてくれれば、幸いです。