こんばんは、銀匙です。
さて、昨年11月、発売と同時に買ったα7。
オールドレンズ母艦として使い倒せるフルサイズミラーレスという事で文字通り使い倒して参りました。NEX6と並んで日々頑張ってくれてます。
ただ、既に病院(サービスセンター)送りになる事3回。
延長保障入っておいて良かったです。後4年は保障が効きますからね。
1回は私の不注意によるものなのでノーカンにしたとしても、1年で2回故障というのは、同じように使い倒しているほかのボディが入院なんてした事が無いという事に比べると、ちと弱いのかなという気がします。
まぁこのサイズにフルサイズCMOS突っ込むわ、多機能でボタン類多いのに軽く仕上げるわという無茶をしてるので仕方ないといえばその通り。
そんなα7を1年間使っていて、故障が多いという事以外でこりゃアカンと思ったのは3点でした。
1点目はシャッターボタンとストラップの位置関係。
2点目はMENUボタンとC2ボタンの配置位置
3点目は外観の傷つきやすさ
ええ。
要するに私が望む用途として、性能面では何一つ不満が無いんです。
強いて言えば1点目は性能とも言えますが、つい先日、この解決方法を見つけましたし。
逆に良い事はなんだったか。
1点目:どこでも持ち出して良いと自分に言い聞かせられるギリギリの価格。
2点目:フルサイズなのにむっちゃ軽い
3点目:サクサクとしたレスポンス(私は連射しないので連射性能は知りません)
4点目:悪い状態のオールドレンズを使っても耐性が高く、良い意味で悪食。
5点目:電子水準器やフォーカスエイドがちゃんと使い物になる。
6点目:露出補正がハードウェアダイヤルでわかりやすい。
7点目:NEX系とバッテリが使いまわせる
8点目:意外とホールド出来るグリップ形状
9点目:SDカードが脱着しやすい
後の方は地味になってきますけど、9点目だって大事なんですよ。
NEX6でSDカードの脱着しにくさはもはや芸術レベルですからね。
毎回撮影終わってPCにデータ取り込む度に誰が考えたんだこんな配置と毒ついてますよ私は。
他が素晴らしいから手放しませんが、NEX6の数少ない阿呆なポイントです。
NEX3は普通だったのに。
そういう地味なうっとうしさが無いというのは長い付き合いをする上では大事な訳なのです。
え?USBケーブル使え?
まぁその辺は運用の好みの問題なので。
さて。
世間ではα7Ⅱが発売されております。
私もビッグウェーブに乗るか否か考えました。
結論はパスです。
たしかに、シャッターの位置は実に良い塩梅になりました。
手振れ補正機能がつきました。
ちょっと傷に強いボディ表面になりました。
でもね。
手振れ補正が私が持ってる中国製マウントアダプターは対象外です。
それを除けば、α7でも性能的には充足してるわけです。
α7でも充分優秀だからこれで良いよ的な感覚。
例えて言うなら90点が93点になりました的な感じです。
製品のリリーススタイルとしてはBMWのイヤーモデル的な感じですよね。
それマイチェンレベルじゃないのという事をさくっとやる。
前期型と後期型みたいなもんでしょうか。
そして、何の為なのかは解りませんが、
140g重くなり、高さと奥行きが増えた
訳ですね。
140gがどうだというんだと思われるかもしれません。
ですが、私が今最も使っているレンズはロシア製のORION15。
なぜなら
写りが及第点のレンズの中で最も軽い28mmだから
という理由なのです。
本体、バッテリー、レンズ、アダプタなど、全て込みの総重量で590gです。
最近は涙を呑んで、マンフロット雲台用のクイックシューアダプタ(40g)をつけることもありますけど、付けると40gでも違うなって思います。
要するに、私はシャッターの位置関係や外装の質感といった改善と引き換えに140gの重量増は受け入れられなかったという事です。
更に言えば、シャッターとネックストラップの不適切な位置関係はこうすることで解決いたしました。
じゃん。
ええ。
軽いんで、ネックストラップを止めて、普通のストラップにしたんです。
取り出すときに絡まったりしてうっとうしかったですし。
このハンドストラップはカメラ屋さんでカメラ用として売ってたものです。
150円でした。
これでα7は超快適。ハンドストラップに手を通してグリップ握ればシャッターは自然と指をかけられます。全く問題ありません。
このハンドストラップで運用出来るのは、ひとえに総重量が軽いからです。
1kg以上もあるようなAFレンズくっつけてたら、下手すりゃストラップが切れると思いますよ。
軽さは武器であり、パワーであり、別の解決方法をもたらすのです。
あ、勿論、社外マウントアダプターやTマウントでも手振れ補正が効くのならα7Ⅱにグラッとくると思いますよ。
ただ、その場合でもPENTAXのように電源を入れる度に
ねぇねぇ今何mmのレンズつけてるの?
設定値これだけどあってる?
入れないと使わせてあげないんだからね!
という間抜けな1テンポが入るのなら要らないです。
あれのせいで私はPENTAXのボディをだいぶ売り払いましたからね。
あのお仕置きメニューが無い*istDS2がPENTAX史上最高の名機だったと今でも思ってます。
それくらいレスポンスは大切なんです。
電源ONするときは大概切羽詰ってるんですから邪魔するなってんです。
え?じゃあどうすりゃ良いかって?
メニュー内で補正用の情報として使う焦点距離を設定させる項目があれば良いと思います。
そして、人がメニューから呼び出して意図的に変えない限り、電源を入り切りしてもそのまま記憶して、その値を使うだけ。
その値を背面液晶に表示して、C1とかのボタンで設定変更メニューを呼び出せるように割り当てられれば良いのですよ。
実際は500mmレンズがついてようと設定値が300mmなら300mm用の補正仕事をすれば良いんです。
イチイチ電源入れるたびにねぇねぇねぇねぇ聞かれるより1億倍マシ。
うるさい、あの景色を撮らせろ!あーISO変える暇が無くて撮り逃がしたじゃないかあああ!という最低のオチは無くなりますからね。
自然は人間に媚びません。
撮りたい情景は全て刹那の物語なのですから。
あぁ、もちろんこれは最新の純正AFレンズをずらり揃えて、それで撮れる範囲しか撮らないという方には全く関係ない話です。
でも私は、自分の目でも識別困難というような情景にもシャッターを切るんです。
たとえばこんな。
時刻は真夜中、一切照明の無い海岸の砂浜で、右奥に見えるのは月明かりの反射です。
シャッターは30秒近く、ISOは1000オーバー、レンズはF8まで絞ってます。
もちろんガチの三脚かついで行きましたさ。
12月の真夜中の浜辺はそりゃ冷たいもんですよ。
自分の動作が段々緩慢になってくるのが解りますからね。
勿論ファインダーで覗こうと背面液晶に映し出そうと何も見えませんよ。
この写真で言うなら、辛うじて左上の光源にフォーカスがあってますよという赤い点が1点見えるだけです。
こんな状況で使えるAFなんて私は見た事ありませんが、フォーカスが1回合っても構図調整はどのみち出来ませんから意味があんまり無いかと思います。
私ですか?
大まかに構図を勘で決めて、レンズの刻印をライトで照らして∞に合わせて1枚撮り、その場で再生して確認します。
構図はちょんちょんと雲台の各ノブを叩きながら僅かずつ角度を変えて、ISOやシャッターなんかの設定も何回も変えて撮っていくわけです。
30秒とかのロングシャッターでも同じ構図で軽く10枚は撮りますよ。
1/100シャッター以上なら2~30枚は撮ります。
そうやっても渋々認める1枚があれば良い方です。
上の写真もその場で思いついたスナップとしてはギリギリ及第点って程度ですし。
もっと良くする知恵は回らなかったのかと反省する事しきりです。
私の技量不足の話をしても仕方ありません。
いずれにせよ、一番うっとうしかったストラップとシャッターの位置関係が解決し、新しいのを買っても重くなるだけという状態ですから、私はα7からα7Ⅱへの買い替えは今の所パス。α7が壊れない事を祈りながら運用していきますよ。
1年という短期間でユーザーの声を聞いてバージョンアップしてきたソニーの姿勢は素晴らしいですから、本当は買って応援したいんですけどね。