オートサロンに行ったが、先にこちらの記事を書きたいと思う。
今回の記事は、あまり車が出てこない。
地図と廃道の話ばかりで恐縮だが、自然豊かな写真撮影と思って頂ければ幸いである。
また、行った場所がいくつかあるので、2部あたりにわけてお伝えしたいと思う。
私の今住んでいる
高萩市と北茨城市は、隣接した自治体で、似たような地形をしている。
南東北と地元の方が冗談めいて言うほど、東北である福島県とも隣接している。
海と山とが比較的近い位置にあり、中央部に住んでいれば、海にも山にも車で10分とかからずに繰り出すことが出来るだろう。
自然が豊かで、田舎という言葉がよく似合う。
(オートバックスが出来たことを記事に出来ちゃうくらいだし…)
さて、自然豊かといえば遊び方を思いつく方が何人もいるだろう。
反面、自然が猛威を振るい、交通を麻痺させてしまう事も少なくない。
ここに、
茨城県道22号という県道がある。
正式名を
茨城県道22号北茨城大子線という。
wikipediaから概要を拝借すると
茨城県北部の山間部を東西に横断する路線で、ほぼ全区間が過疎地域である。という。
地図を見てもらうと、ほぼ山間部を通っており、街中を通る事はない。
また、県道22号線は、
大北川という渓流と並走している。
この川は全長22kmの茨城県下最大級の河川で、川沿いにある石岡第一発電所は明治44年から存在する最古級の鉄筋コンクリート製の建物として
重要文化財の指定を受けている。
(なお、被災により一部が破壊され、水槽部分の認定が取り消された…http://www.bunka.go.jp/ima/press_release/pdf/bunkazai_kaijyo110715.pdf)
また、次回に後述する平成18年に誕生したばかりの小山ダム等に密接に関わっている。
…さらに概要を見ていくと
東日本大震災による路肩崩壊や落石などにより、茨城県道10号日立いわき線との交点(北茨城市中郷町松井)から、高萩市の広域農道との交差点(高萩市横川)までの約6.5kmが通行止めとなっている。とある。
私が上の地図で、
×印をつけた区間のことだ。
ただし、ここは2014年12月を持って区間の修繕が終わり、通常に走行できるようになった。
通行再開して間もない県道。
今回、この辺りを散策してみることとした。
前置きが長くなった。
今、私はここらへんにいる。
この地図に写っている本線から外れた支線は、皆バリケードがあって通行止めである。
ちなみにこの区間は
通行止め区間からは外れていた箇所である。
難所であるけど…。
実際に通行止区間だったところのレポートは、次回に…。
この立派な橋も、もう車が渡ることは殆どないのだろう。
平成5年竣工、まだ20年程度しか経っていない。
川の名前、大北川。
親柱はひび割れが入り、いつ折れてもおかしくない。
また、Aバリケードがあるが立入禁止ではない。
この橋の名前を
という。
正直
面食らった名前である。
誰?
ユナカウスって……。
帰宅後に調べてみると(2chで)、
アイヌ語が語源のようだ。
こんなところでアイヌ語に出会うとは驚きである。
さて、この橋を渡った先は、林道小山線というらしい。
林道というだけで廃道ではないのかもしれない。
地図で見る限り、
非常に長い。
赤い
●が駐車場所である。
少し探索してみたが、上記の地図の最初の辺りに行くことが出来た。
大きな落石がある以外はあまり目ぼしい変化もないため、徒歩であることもあり途中で引き返した。
案外道は整っているので、自転車があればわりかし楽しそうである。
86は自転車車載キャリアがまだ売ってないんだよなぁ。オートサロンにはあったけど…。
さて、次は
河川の反対側からのアプローチである。
青い
●が先ほどのユナカウス橋、赤い
●が私が引き返した地点である。
[ ]が現在地である。
他の地図を見ても
[ ]の先は
道が描かれておらず、既に道として見なされていないという事となる。
この
[ ]の西側に少し長めの道路が描かれているが、ここも探索した。
しかし、色々あってここはあまり気持ちの良い道路ではなかったので割愛する。
フォトギャラリーにはあげておきたいと思う。
さて、現在地から降りていく。
出番の少ないハチロックスは、またお留守番である。
元気でいるんだよ~。
元々2車線だったと思われるが、片側は既に草木に覆われていた。
遠くに何か見えるが…。
遠くの何かに辿り着く前に一つ、橋があった。
名前を
小山橋という。
昭和49年生まれのようだ。
かなり短いので、すぐに通過できた。
さて、何かに近づく前にもう一度位置を確認する。
下のグーグルアース先生を見て欲しい。
グーグルアースには、地図では道が描かれていない場所も、実際に航空写真で見てみると道が見える場合があるので重宝する。
青い
●が
86を駐車した場所、赤い線が私が歩いてきた道路、赤い
●が私の今いる位置である。
赤い線からまず最初の、大きな広場から
緑色に分岐しているのが、先ほど「気持ちの良くない」と評した道路に繋がっている。
私の今いる赤い
●からは、東へ進める
水色の線と、南へ進める
黄色の線の2つへ道が分岐しているのだ。
よく見て欲しい。
水色の線は、山の地肌が見えて道路が見えない。
つまり地すべりを起こしている。
そして
黄色の線は、明らかに橋があるのだが、どうみても何かが異常に見える。
ど、どういう事??
先に進めるのかこれは??
これは実際に行ったほうが早いな。
まず
水色の線から……。
道が見えねぇ!
山の上方を見ても、大規模な土砂崩れがあったらしい。
最近のグーグルアース先生は、過去の写真も見られるので便利だ。
どうやら2011年辺りまでは何でもなかったようだ……。
もう閉鎖している道路だということで手が入ったようには思えない。
これを右に向くと、
黄色い線の方になるわけだが……
ぎゃああああああ!
橋板が無くなっている!
すみません、レンズにフードがないんです。
もともと工事車両用等の橋だった様だが、廃止したタイミングで橋板を撤去してしまったのだろう。
よほど往来して欲しくないと見える……。なんで?
さて、橋なので渡ってみたが
割りと高い。
死にはしないだろうが、下が川になっているので割りかし酷い目に合うことは間違いない。
無心で渡らないと、邪念が生まれてしまう。
渡るだけなら何も考えずに作業と思って歩けば良い。
反対側へ到着。
もったいぶった割にはあっさり渡ってしまった。
まぁ、割りと足場が太かったからね…。
さて、渡った先だが……
あまり嬉しくない事になっていた。
幸い、道路は大分残っていたがイバラばかりで、服がやぶけてもおかしくなかった。
ここに写っている木の大部分はイバラである。
ここを渡って行くと……
最初に探索した、
ユナカウス橋のある林道小山線へ通じた。
別にこんなに封鎖しなくても…。
橋板が落ちたとは考えにくい気がするし…。
歩いてきたところを振り返り…。
帰りはここを通りたくなかったので、ユナカウス橋まで歩いて戻り、そこから
86のところまで戻った。
今度は
水色の線のほうへ行ってみた。
地すべりしている崩落現場を越えると
大きな落石が…。
崩落現場以降、全体的に道が荒れている。
崩落現場を向かいの道路から撮影。
ほんと、一気に全部落ちてきたみたい。
しばらく道沿いに歩くと、砂浜のような場所に降りられた。
本当の道は荒れ具合が酷くなってきたので、しばらくこの浜辺?を直進する。
水が非常にキレイで、BBQでもしたら楽しそうな場所である。
昔は入れた名残なのか、かなり古いデザインの空き缶がいくつか転がっていた。
今は困難なガレ場であり、BBQ道具持ち込は家族が(特に女性は)嫌がるだろう。
唐突に浜辺が終わり、本当の道も藪に囲まれてこれ以上見られなかった。
続きがあるのかもしれないが、藪漕ぎする装備も勇気もないので、ここまでとした。
奥にわずかにみえるのは、ひっくり返ったボートだった。
ここはダムの近くのはずだが…。釣り人だろうか。
とにかく落石や倒木が多い。
本来、ヘルメットを被ったほうが良い現場である。
この道だが、おそらく小山ダム建設前までは現役だったのではないかと思われる。
本来、どのような目的の道路であったかはまだ解明出来ていない。
まだまだ写真はあるのだが、とりあえずこの道路のレポは終わりにしたいと思う。
次回は小山ダム及び、通行止め区間にあった継石不動尊本堂を紹介したい。