競技は朝7時から順次、チャンピオンクラス、女子、男子の若い順からスタートしていきます。
男子は10歳ごとにグループ分けされ、競技人口が多い40代だけは5歳ごとに分かれています。
参加者が特に多いグループはさらに300人程度に分け、少し時間を空けてスタートさせます。
40代だけで1200人、50代は900人と、若い世代よりもミドル世代が多いのが特徴です。
本当に元気なおじさん達が多く、今後ますます超高齢化社会になっていくのは必至でしょう。
去年は初めての参加だったのでバタバタしましたが、今年は2回目なのでまあ慣れたものでした。
・6時10分頃に荷物を預けに自転車で向かう(上着、着替えの下着、飲み物 食べ物)
・スタート1時間前からアップを始める (固定ローラー30分 実走15分)
・スタート10分前に会場に到着 (途中でトイレを済ませる)
・集団の中ほど歩道左側の位置に並ぶ(隅の方が落ち着きます)
スタート前から大体のコンディションは分かるもので、とりあえずタイムで80分を目標に臨みますが、今年の達成は難しいことは何となく分かっていました。
昨年よりもパフォーマンスは上がっていましたが、ここ1ヶ月くらいは夏バテのような症状が続き、心肺的にもスタミナ的にも悪い調子が続いていました。
年々、昔から強くはなかった消化器官が衰えてきているようで、今年は調整も思うようにいきませんでした。こういう微妙なコンディションが続くなかでどうやってパフォーマンスを出していくかは試行錯誤していくしかありません。こういう気持ちを抱えながら走るところが若い頃とは違います。
こんな想いで実際にスタート
スタート直後は様子見でマイペースを維持しつつも決して負荷は緩くはない。前半はマイペースが基本といってもタイムに大きく影響するのでギリギリの絶妙な状態を維持しながら走ります。
この前半で無理し過ぎると中盤から後半にかけて失速する危険があり、マイペース過ぎるとこんどはタイムが伸びません。全体を通してのペース配分がとても難しいコースだと走る度に毎回思います。
CP1通過のタイムが約22分とここまでは何とかジャスト80分ペースで進む。
心肺的にはこのタイムでも若干オーバーペース気味に感じられるくらいでした。
この後の傾斜がきつくなる区間辺りから徐々に余裕が無くなってくるがなんとか辛抱して走り続ける。しかしCP2手前でついに脚が攣り始めリタイヤが頭をよぎる。ここで張りつめていた糸が切れたかのように攣った脚を労ってペースダウン。タイム狙いから完走狙いへと作戦変更を余儀なくされる。
一度脚が攣ってしまうともう片方も必ず来るので、常にヒヤヒヤしながら走り、負荷もあまりかけられません。この状態に陥ったときに多少余裕がないと悪循環に陥ってアウト、失速してしまいます。後半からは28Tで走ることが多くなり、急斜面が続くとケイデンスも下がってギリギリの我慢の走りが続きます。こういうときに30Tが欲しくなる。この区間は脚が攣ってモチベーションも一気に下がる中での我慢の走りが続き、一番苦しい勝負所でした。
その後脚が少し回復してきたので完走の手ごたえも出てくる。そこからはまたタイムが気になりだし、残り3キロの表示が見えると後は全力で坦々と進むだけです。今年はゴール手前で余裕があり、去年以上に追い込めました。
そして、ゴール。
ストップウォッチのボタンを押しタイムを確認。下り待ちのギャラリーに見られるのがちょっとは恥ずかしいなかでのゴールですが、乗鞍のゴールは山岳ステージって感じがして格別の雰囲気です。
ゴール直後、再び脚が攣りそうになりバイクを降りた後に普通に歩けるか心配になる。とにかく
最後まで持ちこたえてくれてほっとしました。脚の攣りには毎回ヒヤヒヤさせられて困ります。
この日の畳平は天気サイコー。標高2800mでこの天気ですから。
この場所で、走り切った余韻に浸りながら、景色を見つつ着替えます。
気分がハイになっており、無性に誰とでもいいので会話したくなる。
並んでいるのは荷物運搬専用のマイクロバス。
バスの前に並んだ沢山のバッグの山の中から自分のバックを探し出すのですが、バッグが
「ドイター レースX」だったので、同じ色の同じものが何個もあって探す時に紛らわしかったです。
タグ以外に何か区別させる工夫も必要ですね。
非日常的で日本にいるような感じがしない不思議な景色。
まるで「ここは惑星0番地」みたいな、そんなSFの世界にいるような空気感。
サファリパークのバスと、それを見下ろす崖の上の猿人になったような気分。
どうやら高山方面からの観光バスは今日も普通に営業していたようです。
マイカー規制で、普段もこういった大型の観光バスかタクシーしか走れません。
おかげで普段から自転車で走るには天国みたいな場所になっている乗鞍。
4000人近く参加していたようですから畳平は人、人、自転車、自転車、の異様な光景。
人がこれだけ密集していると気持ちわるい。薄い空気がさらに薄くなりそう。
明日から仕事なので、下ったら表彰式などには参加せずさっさと帰ります。
道路が混雑する前にさっと抜けて、安全第一でのんびり帰ります。
『乗鞍』は上りは追い込んで楽しめ、下りの20㎞のダウンヒルも超気持ちいい。
しかも絶景、今年は最高の天気。写真を撮りながらの極上のサイクリングでした。
サイクリングの醍醐味が詰まった『乗鞍』。
大人のサイクリング最高 ♪
自転車に乗っていて良かった~ 気持ち良すぎでしょ~
今年のタイムは1時間23分台。
昨年より約1分30秒短縮、一応自己ベストは更新出来ました。
調子が良くないなりにはよく走れたし、実力は大体出し切れたでしょうか。
まあ、これが現在の実力です。タイムは正直ですから。
昨年よりもパフォーマンスが上がっているのは間違いないので、調子が良ければあと数分は伸ばせたかもしれません。今年は調整に失敗したのが悔やまれますが、失速せずに持ちこたえ、調子が良くない割に上手くまとめて自己ベストを更新出来たところは評価していいでしょう。歳を重ねると体力は衰えていく一方、こういった経験値は増えていくので、上手に工夫しながら衰えを最小限にしていけたらと思います。
引き続き来年も80分を切ることが目標です。そのためにはあと4分短縮する必要があります。
どうやってこの4分を短縮するか?
今回の決戦仕様のパナモリは8.9㎏と約9.0㎏あります。
仮に6.0㎏のバイクを導入したとすれば-3.0㎏と、これだけで数分短縮出来てしまいそうです。
それではなんだか面白くありません。それに伝統のある『乗鞍』は出来ればパナモリで走りたいという、ちょっと捻くれた想いもあります。
健康の観点からは頑張り過ぎるのも考えものです。やっぱり基本は健康第一ですから、結果の達成と健康とのバランス感覚も大事です。せっかく長生きしても健康でなければ有意義な時間は過ごせません。
健康第一で、機材に頼り過ぎないで、4分短縮。そして楽しむ。
これが私の方向性です。引き続き自分の好きなスタイルでやっていきます。
『乗鞍』が終わり、今年も充実感に浸りながら気持ちよく自宅に向かうことが出来ました。
ほっとしながらも、気持ちは既に3週間後の王滝に移っていました。
王滝のときもこの道を通るので…
7時間の長丁場になるので、持久力をつけたり、MTBの重い漕ぎに慣れたり、走りを切り替える必要があります。MTBのペダリングは路面がフラットなロードとは少し違い、凹凸に応じた漕ぎのスキルが必要になり、これは実際に荒れた路面を走って体で覚えるしかありません。
体力が無い人ほど登りのスピードは遅く、失速しやすいので、よりペダリングスキルが重要になってきます。パワーがあれば勢いで登れたり、登りやすいですから、登りは強い人が断然有利です。
チューブレスタイヤ、ハイドレーションシステム、補給、サスペンションのエアー管理など面倒な準備も待っています。ロードに比べてMTBは準備が色々とあってほんと大変です。
こういったお出かけでいつも頼もしい「カリブ」。
初年度登録から20年経過、走行距離 226,452㎞で現役バリバリ。
ちなみに相棒のパナモリも1990年代のものです。
元祖ミスター斧のパナモリです。