ある方を後席にお乗せして、テスラSに試乗してきました。
いやあ、凄い加速でした。
でも基本的に想像通りのクルマでした。平たく言えば2009年9月に初めて乗った三菱i-MiEVを拡大コピーしたような運転感覚でした。
好い点;
1.圧倒的な加速感、怒涛の低速トルク。
2.スロットルを踏んでから加速が始まるまでのレスポンスのクイックさ。
3.バッテリーが床下にあり低重心による安定しかつシャープなコーナリングとハンドリング。
4.フロントに重量物が無く、駆動輪(後輪)の上にモーターがあることによる後輪のトラクション感。
5.圧倒的な静粛性。
これらは全てi-MiVEに感動した美点そのもの。テスラSはその絶対値を大きく上げているだけとも言えます。
一方駄目な点;
1.800万円~1400万円という価格帯としては悲しくなるくらい安っぽい内外装の出来具合。はっきり言って一昔前のヒュンダイやシボレーのレベル。
2.シート。前席もあまりよくないけれど、後席は論外。
3.サードシートに見られる”ご都合主義”。サードシートは体重36kg以下の子ども専用だそうですが、追突されたら一巻の終わりでしょう。一番危険なポジションに子ども専用シートを作っておきながら”安全”を謳うなんて、売らんかな、のご都合主義が見え見え。
4.怒涛の低速トルクは麻薬的である一方、味わい深さのないガッツリ系でもあり、早漏系でもあります。
しかしテスラSの本当の凄さは、テスラSの後に助手席に乗ったある方のBMW640に乗って初めて思い知らされました。
ある方のBMW640はフル加速すると後輪がホイールスピンしたり暴れたりする。BMWはわざとちょっとホイールスピンするようにトラクションコントロールをチューニングしているのでしょうか?
一方、テスラSでは思いっきり踏んづけて怒涛の低速トルクを一気に与えても後輪が暴れる気配が全くなかった。これは凄いことではないかと思いました。
その一方、駆動系の部品の耐久性は大丈夫なのか?との疑問が残りました。
個人的結論としては、今のテスラSは、凄い!新しい!とは思いますが、クルマ全体としては欲しいと思えない。
シトロエンC5のほうが好きです。
このパワートレーンとハンドリングの上に、BMW640が乗っていたら素晴らしいスポーツクーペと思います。
800万円ならレクサスGSのハイブリッドのほうがクルマ全体の出来栄えとして圧倒的に“よくできている”(外見は好きではありませんが)
あるいはこのパワートレーンとハンドリングの上に、ベントレーやロールズの内外装で2000万円、というのもいいのではないかと思いました。
あ、直前まである方とベントレーのショールームに居たせいでしょうか?(笑)
Posted at 2014/03/17 18:16:22 | |
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