繋がっているだけで実は別の海

山を抜けた後は海まで向かう。

気分的には紀伊半島を縦断し、和歌山の先っぽに行く感じ。


でもここはアラビア海



ずーっと向こうはアフリカ大陸






もう2ヶ月以上も海を見ていないので、
打ち寄せては引いていく波にやたらと感激していました。





夕陽も丸々としていて潔いです。





歩きにくい岩場は、裸足で歩くと血まみれになること間違いなし。




荒い波に削られた跡がたまりません。





取り残された魚も泳いでいます。







今回の夕陽は、何も考えずにただぼーっとして眺めているだけでした。




100キロくらい
いや200キロくらい先に沈む夕陽




残像か、本物かの区別もつかなくなるくらいまで。





でも。



さっき

この海岸に着いた時





ひとり岬に立つ人がいました。

「そこにいるとフレームに入っちゃうじゃん、邪魔だな。」

そう思った。



その人が僕より前にこの海岸に来ているのに。

僕が勝手にこの景色を撮りたいと思っているだけなのに。


早くどいてくんないかな？
と思った。


そこで写真を撮った後、夕陽を見るために岩場を登り腰を下ろした。

良い位置で見たいと思っていた。


夕陽が沈み、立ち上がって気づく。


先に夕陽を待っていた人たちの前に座っていたことに。



邪魔なのは

僕の方だった。