付添でディーラーさんに伺い、ロードスターに試乗出来ました。
運転スペースが不安でしたが、きちんと視界も確保出来るし身体が収まりまして、不安なく初めてフルオープンなクルマを運転出来ました(笑)
なので、試乗車がATなのは非常に残念でしたね(^_^;)
先ずはボディを眺めます。
スタイルは古典的バランスの美しさの中に現代的なアイデアが散りばめられていて基本的に良い出来だと思いますが、フロントフェンダーの峰はどうしても気になります。
フェンダーの峰とホイールアーチの頂点を一致させるのがデザイン基本だと思うのですけど、ロードスターは大きくズラしています。
見る角度によっては造形が狂ってしまうので、かなり違和感が有ります。
さらに、そんな抑揚あるフェンダーラインに対してタイヤ外径が小さ過ぎるので余計に気になります。
けれど、タイヤを大径化するとロードスターらしい走り味をスポイルされてしまうでしょうから解決は難しいのかも(^_^;)
2000GTも60'sスタイルでフェンダーの峰とアーチ頂点がズレてますが、抑揚あるけど低いフェンダーラインに対してタイヤが大径なので気になりませんね。
そんな感じで、ボンネット〜フェンダーにかけての面構成が2000GTの面影を感じます。
もう一つ、ドア後端部から幌収納箇所に走るラインも気になります。リアフェンダーをボリューム感ある様に見せる為でしょうが、ボディ前方から後方へ流るサイドの勢いを途切らせてしまってます。
自分的にはスポーツカーのスタイルは疾走感を第一に表現して欲しいので、好みではないです。
因みに、新型NSXもサイドの間延びを消すためのワンポイントが存在して、前方から後方に流れる勢いを削いでますね。
ただ、エッジを際立たせるソウルレッド以外の塗装色なら気にならないラインかもです。
古典的スタイルを採用した最近のスポーツカーで、自分の中での理想形はジャガーFタイプですね。車格やメーカーの事情によるデザインの自由度が違うでしょうから比較はナンセンスですけど、ロードスターは今とは少し違う方向性を見出した方が纏まったのかな?とは思います。
そうなると最終的にはNAロードスターへと回帰しちゃいますけどね(笑)
内装は価格を考えるとデザイン、質感共に良かったです。
この内装テイストはデミオ達ファミリーカーよりもスポーツカーの方がシックリきます。
また、ドアパネル上部のボディ色塗装もクルマとの一体感に繋がっていて、オープンならではで良いですね。
街中の試乗コースなんで解る事は限られてますが、試乗に出掛けます!
S660の様に動かすだけで楽しい感触はないです。
五感に伝わる走行感覚がS660ほどは充実してないからでしょう。しかし、ドライバーの操作に対して程良い動きの忠実さは解りますし、繊細な操作にも応えてくれるので特に不満はないです。
86程に運転してる感が希薄な事もないので…
それよりも乗り心地の良さには驚きました。
バネはこの手のクルマにしては柔らかめだと思いますが、それでもフツーなクルマよりは引き締められているので意外でした。
ツギハギのある道でも突上げは皆無で、タイヤが良く動いて路面を捉えつつも車体はフラットさを保つので、スポーツカーらしい乗り心地の良さと言えるのかも。
エンジンはクセやパワーも過不足なく下からスムースにトルクも引き出されていて、クルマのキャラに似合っていて良かったです。
回す感動は無いですが、綺麗に吹き上がるので躊躇い無く回せて良いです( ´∀`)b
クルマの軽さが効いているのは言うまでもないですね♪
コーナリングの動きは、交差点曲がるだけでも微小舵に対応する足の動きや軽い鼻先、フロントウィンドゥ下あたりを中心に旋回する感覚が楽しいです。
これにステアリングから伝わる濃密な手応えがあれば、ゴキゲンになれるのですが…
2箇所だけ試せそうなコーナーがあったので、軽くペースを上げてみました。
最初はカツンっと一気に6割くらいの制動をかけて荷重を前に移して… のつもりでブレーキ踏んだら、フロントタイヤがいきなりロックしました(^_^;)
フロントサスもタイヤも縮まず、タイヤの面圧が上がる前にタイヤが潰れず滑った感じです… タイヤがエコタイヤの様に思ったより剛性が高くブロックが固いのかも??
ソレよりABSが作動しなかったのは謎ですね(^_^;)
直ぐにブレーキをリリースしたのでアレですが。
2つめは反省を活かして、ジワッと踏力を加えてブレーキを踏み、手応えを確かめつつユックリとステアしたら綺麗に荷重が移って気持ち良くフロントが旋回します。
この際のフロントの手応えはステアリングに充分伝わってきて、リアは安定してロールする感じです。
リアを不自然に動かして軽快感を高める事なく、軽やかに曲げるクルマ造りは気持ち良いし嬉しいですね♪
なので、コーナーの脱出は気持ち良く安全にアクセルを踏み込める予感はします。
と、少しだけ気持ち良さを理解して試乗は終わりました(笑)
基本に忠実な動作をすると、応えてくれるクルマなのかな?
常に楽しい気分にさせてくれる訳ではないけど、ドライバーが綺麗な運転に挑戦する楽しみをクルマが教えてくれる感じですね。
ドライバーが操作した動きを忠実にクルマが再現しますから。
また、タウンスピードでのダイレクト感の物足りなさは、神経を使わず乗れるお手軽さや乗り心地の良さに繋がっていると思うので、そう考えるとロングツーリングや下駄変わりにも使える良さと思えば美点と言えるのかもですね♪
以上の操縦性に関する点は、ビルシュタインダンパーを装着するモデルだと印象がかなり違ってくると思います。
開発者の意志がクルマから伝わってくる、素敵な仕上がりの1台ですね( ´∀`)bグ