※注意:あくまでも素人の意見です。特段、運転に関するトレーニングを受けた人間ではなく、また運転したコースも一般道です。よって特殊条件下では車両特性が極端に変化することや、あるいは運転者の印象も個人によって異なりますことを予めご了承ください。
ホンダのフィットに乗ってみました。例のごとく写真は公式サイトより拝借。
フィットに対する期待値として、以下の3点を挙げます。
(1)大人4人が広々と移動できる居住性と荷物の積載能力
(2)街中や高速道路で過不足のない動力性能
(3)路面状況をとらえつつ、音・振動面で快適に過ごすことができる能力
これに対して、今回試すことができたモデルはガソリン車の排気量違いで
○13G Fパッケージ(FF、CVT車)
○15X Lパッケージ(FF、CVT車)
となります。今回ハイブリッドは個人的な都合で試していません。
結論:
ガソリン1.5L車は完成度が非常に高い。
ただし、パッケージングは先代比後退した印象アリ
上記期待に沿って、細かく説明していきます。
(1)大人4人が広々と移動できる居住性と荷物の積載能力
初代フィットから脈々と受け継ぐ、コンパクトカーとしてのパッケージングの秀逸さを受け継いでいるのか、という問題です。
運転席に座った印象はミニバンのそれに近く、インパネ上面が広大でワイパーの付け根が遠く、しかしサンバイザーは頭上ギリギリまで迫るほどガラスが傾斜している…。というものです。よってフロント左側面の位置が認識しづらいことは元々フィットの持っているポイントの一つです。(つまり期待同程度、ということです。)
運転席の広々感は十分にあり、運転者が好きなポジションを取っても肘や膝が当たる印象はありません。ただし、チルトステアリングの範囲がやや狭く、運転者がアップライトなポジションを取ってメーターを見ると、ステアリングの輪っか(リム)に疎外されるものもあります。
結論で述べた「パッケージングの後退」を感じたのは主にリヤです。
後席に座ると、足元は広々とした印象があります。確かに実家のウィッシュと大差ないように感じます。しかし問題はリヤドアガラスと天井が迫ってくる点です。
このクルマを車両の外、後方から見るとフロントシートベルト付け根の柱(Bピラー)から後方に向かってすぼんでいることが分かります。車両側方から見たシルエットも、やはりフロントドアガラスの中央付近から後方に向かってすぼんでいます。これは車両の空力性能、ひいては巡航時の走行抵抗(=燃費)に気を使ったものと考えられますが、後席に座るとそのために圧迫される印象があります。
リヤのラゲッジスペースについては、従来と同様の広々とした荷室「空間」はあります。
ただし、ハッチゲートの開口幅、高さは同じなのか?と疑問を覚えます。
(2)中や高速道路で過不足のない走行性能
○1.3L車の場合
停車状態からアクセルを踏み込んだ時の回転上昇が比較的大きい印象があります。ブゥン!と進んでいく、と言えばいいのでしょうか…。
1.3L車として考えるとアクセルペダルと走行フィールの一致感はあり、動力性能としては「同クラス比並」の印象があります。
○1.5L車の場合
発進から巡航まで、CVT車に感じられる違和感はなく滑らかにトルクを供給してくれます。
1.3L車と比較しても10%くらいアクセルを緩めても同等の加速感はあります。
○両車共通して
エコモードのオン・オフに伴う変化が大きく感じられます。同じスロットル開度でオフにするとエンジン回転数が上昇し、加速していきます。もう少しなめらかな制御にしたら、よりよくなる気がします。
またエコモードでのアクセル開度の調節レベルも大きく、1.5L車でも緩やかな上り、微速からの発進でかなり意図してアクセルを踏まないと加速しない印象があります。
(3)路面状況をとらえつつ、音・振動面で快適に過ごすことができる能力
○1.3L車の場合(装着タイヤ:ダンロップ社エナセーブ 175/70R14)
路面の継ぎ目を乗り越えた時の突き上げ感は多少シャープに感じます。また、走行時の騒音レベルが大きく、終始ゴーッと走行ノイズを受け続けますし、路面状況が悪いならばより一層音のレベルがキツくなります。(ゴーッ→ガーッと周波数が上がる。)
加えて、車両の内装材共振域と重なる領域があるため、内装材がどこからともなくビリビリビリ…と異音を立て続けます。
車両のシャシーセッティングとタイヤの相性があまり良くないように感じます。タイヤを取り換えるか、同じタイヤならばゴムブッシュ類を柔らかくすることが必要ではないかと考えます。もちろん、コーナリング時の安定性などを考慮した上でのセッティングが必要ですが…。
加えてステアリングは非常に軽く、アシスト量が過大のように感じます。よって左右輪どちらかでギャップをとらえた、マンホールの段差を乗り越えた…などの時に感じるステアリングの反応も(1.5L比で)手ごたえが薄く感じます。
○1.5L車の場合(装着タイヤ:ブリヂストン社エコピアEP150 185/60R15)
走行ノイズは1.3L比で2段低く感じられます。黙って乗っているとミドルクラス~アッパーミドルクラス?と錯覚に陥るほどです。
加えて、ステアリングの操舵トルクも1.3Lよりも若干重いですが、非常に自然なフィールです。
総合すると、1.5Lは同クラスの他国産銘柄に比べ全てにおいて非常に出来がよく、運転していて快適に乗ることができると感じました。
それに比べると、1.3Lは同クラスと比べてパワートレイン・走行性能共にほぼ同等の出来で、魅力はラゲッジスペースが広く、それでも立体駐車場に入る背の高さ(つまりパッケージングの秀逸さ)…が魅力になります。
しかしパッケージングとして後席乗員が圧迫される印象があり、ここは先代と比べてもマイナスではないか?と考えています。
※注意:あくまでも素人の意見です。特段、運転に関するトレーニングを受けた人間ではなく、また運転したコースも一般道です。よって特殊条件下では車両特性が極端に変化することや、あるいは運転者の印象も個人によって異なりますことを予めご了承ください。
Posted at 2014/07/23 19:41:54 | |
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