このシリーズのPart 5で戦前を代表する伝説のドライバー ヌヴォラーリを、Part 6で50年代を代表する伝説のドライバー ファンジオをご紹介しましたが、久々にお送りするPark 7では、60年代を代表する伝説のドライバー ジム・クラークのフィギュアと関連するミニカーをご紹介したいと思います(かなりの長編です(^_^;))。
なお、このシリーズは過去にこんな記事をアップしていますので、ご興味のある方はお暇なときにご覧ください(表題をクリックすると記事にリンクします)
ドライバーフィギュアの世界Part 1 (1/18スケール その1)
ドライバーフィギュアの世界Part 2 (1/18スケール その2)
ドライバーフィギュアの世界Part 3 (1/18スケール その3)
ドライバーフィギュアの世界Part 4 (1/12スケール)
ドライバーフィギュアの世界Part 5 (伝説のアルファドライバー タツィオ・ヌヴォラーリ)
ドライバーフィギュアの世界Part 6 (史上最高のドライバー ファン・マヌエル・ファンジオ)
ジェームズ・”ジム”・クラークJr.(James "Jim" Clark Jr. 1936~1968年)は、1960年にロータスのコーリン・チャップマンに見いだされてF1デビューして以来、1968年に事故死するまでに、フライング・スコット(天駆けるスコットランド人)と称された天性の走りでグランプリシーンを駆け抜け、72戦25勝、ワールドチャンピオン2回(1963年、65年)、PP33回(セナに破られるまで歴代1位)、PP獲得率45.5%(ファンジオに次いで歴代2位)といった目覚ましい戦績を残すと共に、Indy 500でも優勝1回(1965年)、2位2回(1963、1966年)を誇る60年代を代表する伝説のグレートドライバーです。
名機Ford DFVエンジンと傑作マシンLotus 49を得てさらなる活躍が期待された1968年4月7日、無理して出場しなくてもよかったヨーロッパF2選手権第2戦(ドイツのホッケンハイムリンク)に出場したクラークのLotus 48は突然コースアウトして木に激突、弱冠32歳の若さで天に召されてしまいました。
初めてのワールドチャンピオンを決定させた1963年のイタリアGP(Monza)で、チャップマンを載せてビクトリーランするクラークのLotus 25.
BTCCなどでLotus Cortinaも走らせていました
1965年のIndy 500で初優勝したクラークのLotus 38
1966年のモナコGPを走るクラークのLotus 33
1967年のオランダGP(Zandvoort)でデビューウィンを飾ったクラークのLotus 49
1967年イタリアGP(Monza)のクラークのLotus 49
1968年4月7日、ホッケンハイムの露と消えたクラークのLotus 48の残骸。
シートベルトなど装備されていない時代なので、車外に投げ出されたクラークは即死状態だったそうです。事故原因は今なお不明。
ジム・クラークの1/18スケールフィギュアは、ドイツのFigurenmanufaktur社とフランスのLe Mans Miniatures社から発売されています。
先ずこちらはFigurenmanufaktur社製。
このメーカーのフィギュアはどうもスタイルが良すぎる傾向があります。
こちらはLe Mans Miniatures社製。
やはりこちらの方が数段良い出来ですね(*^_^*)
英国のEndurance社から発売されたより大スケール(多分1/9)のフィギュアも入手しています。
こちらも流石の仕上がり(*^_^*)
それでは次に、1/43ミニカーで年代順にジム・クラークの車を辿ってみましょう。
1959年
まだTeam Lotusの一員になる前、Boder Reiversというチームからルマンに出場し、10位に入ったLotus Elite(IXO製)
1960年
チャップマンに見いだされてTeam Lotus入りし、第4戦オランダGPからF1に出場。この年の入賞は3位1回、5位2回のみ。
このSMTS社製のLotus 18/Climax4のミニカーは、デビュー戦のオランダGP出場車を再現しています。
SMTS社は英国のホワイトメタル製ミニカーのキット・完成品メーカーですが、最近のシャープなレジン製ミニカーと違って、重厚な重量感とおおらかな雰囲気が古き良き時代の味を出していて中々好きです。
この時代のTeam LotusのトランスポーターFord Thames 400E(SMTS製)と一緒に並べてみました。これもホワイトメタル製なのでメッチャ重いです。
1961年
Lotus 21/Climax4でF1全8戦に出場し、入賞は3位2回、4位1回、7位1回。
このSMTS社製ミニカーは、3位に入ったフランスGP(Reims)出場車を再現しています。
1962年
革新的なバスタブ式アルミモノコックシャーシーのLotus 25/Climax V8を得て、クラークの才能が開花!! F1全9戦中PP6回、優勝3回、4位1回を得るも、最終戦の南アフリカGP(East London)でリタイアに終わったためBRMのグラハム・ヒルにチャンプの座をさらわれてしまいました。
このSMTS社製ミニカーは、優勝したベルギーGP(Spa Francorchamps)出場車を再現しています。
この年は、Lotus 23でスポーツカーレースにも出場しています。
このSpark製ミニカーは、ニュルブルックリンク1000km出場車(リタイア)を再現しています。
1963年
熟成の進んだLotus 25を駆って、F1全10戦中PP7回、優勝7回、2位1回、3位1回、8位1回の大活躍!!開幕戦のモナコGP以外は全て表彰台に上がり、
初のワールドチャンピオンに輝きました。
ワールドチャンプを決めた第7戦イタリアGPの出場車を再現したこのミニカーは、伊Tameo社のフルディテールキットをアマチュアモデラーが組み上げたものですが、1/43とは思えない再現度です(*^_^*)
ミニカーは持っていないのですが、この年はIndy 500にも初参戦し、首位に僅差の2位に入っています。
1964年
シーズン途中から投入されたLotus 33/Climax V8の信頼性がイマイチの為、後半戦に失速したが、それでも10戦中PP4回、優勝3回、4位1回、5位1回、7位1回を獲得、最終戦メキシコGPでもラスト2ラップまでトップを独走し連続チャンプ確実と思われたがオイルパイプ破損の為無念のリタイア、Ferrariのサーティースにチャンピオンの座をさらわれてしまいました。
今回初めて気が付きましたが、この年のクラークのF1マシンのミニカーを入手していませんね~(^_^;)
この年もLotus 34でIndy 500に出場しPPを獲得しますが、決勝では序盤にリタイアを喫しています。
ミニカーはSMTS社製です。
Lotus Cortina Mk.1でもレースに出場していました。
このMinichamps製ミニカーは、Crystal Paleceで開催されたBritish Saloon Car Championshipで優勝した車を再現しています。
1965年
クラークのLotus 33がF1を席巻し、10戦中(内Indy出場のためモナコ欠場)PP6回、優勝6回で
2度目のチャンピオン獲得!!
このSMTS社製ミニカーは、チャンプを決めた第7戦ドイツGP(Nurburgring)の姿を再現しています。
Lotus 38で出場した
Indy 500も見事初優勝!!
ミニカーはSMTS社製です。
Lotus 40でスポーツカーレースにも出場しています。
このSpark製ミニカーは、Brans Hatchで開催されたBritish Sports Car Championshipレースに出場したマシン(リタイア)を再現しています。
1966年
このシーズンからF1エンジンの排気量が1.5Lから3Lに改訂されたが、エンジンが間に合わないLotusは第6戦ドイツGPまでは2LのClimaxエンジンを積んだLotus 33、それ以降最終戦まではBRMのH型16気筒というゲテモノエンジンを積んだLotus 43でしのいだため、さすがのクラークをもってしてもPP2回、優勝1回、3位1回、4位1回にとどまる。
このSMTS製Lotus 43/BRM H16のミニカーは、貴重な1勝を稼いだUS GP (Watkins Glen)の姿を再現しています。
この年のIndy 500にはSTPカラーに身を包んだLotus 38で参戦し、2位に入っています。
ミニカーはSMTS社製。
1967年
コスワースと密かに開発を進めていたフォードコスワースDFVエンジンを積んだLotus 49を第3戦オランダGP (Zandvoot)から投入し、見事クラークの手でデビューウィンを飾る。クラークはPP6回、優勝4回、3位1回、6位1回を獲得するも、チャンプの座はわずか優勝2回のブラバムのデニス・ハルムの手に・・・・(^_^;)
このVitesse製ミニカーは、デビューウィンを飾ったオランダGPの姿を再現しています。
この年から排気量1Lから1.6Lに規定変更されたF2にも新型コスワースFVAエンジンを積んだLotus 48を投入し、ジム・クラーク、グラハム・ヒル、ジャッキー・オリバ-達の手でこの年のF2を席巻しました。
ミニカーはSMTS社製。
この年もIndy 500にLotus 38で出場していますが、リタイアに終わっています。
ミニカーはSMTS社製。
1968年
この年もLotus 49/Fordとクラークは絶好調、初戦の南アフリカGP (Kyalami)をポール・ツー・ウィンで飾り、ついにファンジオが持つ通算優勝記録を抜く
通算25勝をマーク!!
しかし、これが彼の最後の優勝記録となるとはいったい誰が想像したでしょうか!!
SMTS社製の南アフリカGP出場車です。
こちらは伊Meri Kitのフルディテールキットをアマチュアモデラーが組んだ物です。
SMTSのと結構細部が違っているのは何故???
この年のIndy 500には新開発のタービンカーLotus 56を投入する予定で、クラークもTestに参加していました。
クラーク最後の車となったLotus 48。
合掌!!
この年の途中からGold Leafがスポンサーとなったので、ゴールドリーフカラーに塗られています。
これがきっかけとなって、F1にコマーシャリズムが持ち込まれるようになりました。
Sparkの1/18スケールLotus 25/Climax V8 1963年イタリアGP優勝車とフィギュアを組み合わせてみました。
Part 2でご紹介したJo Siffertのフィギュアと組み合わせてみました。
1963年のF1のパドックで、本当にこんな光景に出合えたかもしれません。
AUTOartの1/18 Lotus Cortina Mk.1と組み合わせてみました。
1967年シーズンからTeam Lotusで使われたトランスポーター(Spark製)を背景に置いてみました。
まだまだPart 8も続くよ~~~!!