【ﾏｼﾞｪｽﾃｨ250】ｼﾞｪﾈﾚｰﾀ交換

今回のブログも

みんカラでお友達の
「魚民くん＠SKY WALKER α」さんの
マジェスティＣ（バイク）を整備した内容です。


事の発端は、以前のｷﾞｱﾎﾞｯｸｽ部分
ｵｲﾙｼｰﾙ交換から数ヵ月後の会話内容から。

だっく「その後、調子はどうです？」
魚民さん「うん。ｷﾞｱ部分のｵｲﾙ漏れはおかげで全然問題ないけど・・・」
だっく「何か他に問題があるのですか？」
魚民さん「以前から気になっていたけど、発電量が低いのか
　　　　　　　　　　ﾊﾞｯﾃﾘｰが上がりやすい傾向なんだよね」

ﾊﾞｲｸの仕様として、ｵｰﾃﾞｨｵ等の電装系を追加搭載しているので
電力不足を考えて、ﾊﾞｯﾃﾘｰも並列繋ぎで2個搭載している状態。

で、

最近になってから
追加しているｵｰﾃﾞｨｵ等の電力をOFFにしている状態でも
ﾊﾞｯﾃﾘｰが上がりやすい傾向との事。


可能性として原因となる箇所を考えてみました。

1．ﾊﾞｯﾃﾘｰの劣化
　→　新品に交換したばかりなので可能性はかなり低い。

２．ﾚｷﾞｭﾚﾀｰのﾊﾟﾝｸ(電圧の制御不良によるﾊﾞｯﾃﾘｰへの充電不可)
　→　ここも新品に交換したばかりなので問題なし。

と、なると
残るは発電箇所(ｼﾞｪﾈﾚｰﾀ)のみ。

と、いう経緯で再度、お預かり整備する事になりましたので

家にあるｾﾛｰと交換で
ﾏｼﾞｪｽﾃｨに乗って帰ってきました。
(ｴﾝｼﾞﾝが掛かっている間、走行に必要最低限の発電は
　出来ている様なので乗って帰りました。)


乗って帰っている際に確認した事。

電圧計が着いているので、確認しながら走っていたのですが、
走行時(HIDﾗｲﾄ2灯のうち、1灯だけ点灯)の電圧が最大で11.5V
ﾌﾞﾚｰｷﾗﾝﾌﾟを点灯させると11Vぐらい
さらにｳｲﾝｶｰを点滅させると10.5Vぐらいまで下がります。

確かに、これでは電圧が低すぎる。
充電するには最低でも13Vは欲しいところ。
現状だとﾊﾞｯﾃﾘｰ電力を消費しても充電は一切していない状態ですね。

やっぱりｼﾞｪﾈﾚｰﾀ交換しかないだろうなぁ

交換方法をﾈｯﾄで調べてみる
ｴﾝｼﾞﾝｶﾊﾞｰを開けて
ｶﾊﾞｰ側にﾎﾞﾙﾄ留めしてあるｼﾞｪﾈﾚｰﾀを交換。

結構、簡単に出来そうですね。

ﾊﾟｰﾂの金額を調べてみると・・・
24000円
結構するものですね(汗)


近所のYSP(ﾔﾏﾊのｼｮｯﾌﾟ)でﾊﾟｰﾂを発注。

数日後、届いたﾊﾟｰﾂがこちら




箱の中身は・・・


上記で書いたｼﾞｪﾈﾚｰﾀです。



早速、作業に入ります。





まず、ﾊﾞｯﾃﾘｰが充電されていないので
ﾊﾞｯﾃﾘｰを取り外して充電しておきます。





次にﾏﾌﾗｰを取り外し。
ﾏﾌﾗｰが装着されている状態だと
ｴﾝｼﾞﾝｶﾊﾞｰが外せないので取り外します。





外したらこんな感じ。





次にｼﾞｪﾈﾚｰﾀ用のｶﾌﾟﾗを外しておきます。



ｴﾝｼﾞﾝｶﾊﾞｰの中にはｴﾝｼﾞﾝｵｲﾙが入っているので
そのまま開けると一気に流れ出てきます。

と、いうわけで


ｴﾝｼﾞﾝｵｲﾙも抜取り。





ﾄﾞﾚﾝﾎﾞﾙﾄの数々。
このﾄﾞﾚﾝﾎﾞﾙﾄとｽﾄﾚｰﾅｰの構造、ｾﾛｰのﾊﾟｰﾂにそっくりです。
もしかしたら同じﾊﾟｰﾂだったりして？
(品番は違っていましたけどね。)


さぁ、いよいよ
ｴﾝｼﾞﾝｶﾊﾞｰを取り外しです。

ﾎﾞﾙﾄを10本外して手前に引きます。
ﾏｸﾞﾈｯﾄが中にあるのでそれなりに力を入れないと外れません。



ｶﾊﾟｯと外すと



こんな感じになります。



ｴﾝｼﾞﾝｶﾊﾞｰ側の方に



ｼﾞｪﾈﾚｰﾀｰ本体がﾎﾞﾙﾄ留めされています。





古いｶﾞｽｹｯﾄはｷﾞｱﾎﾞｯｸｽｵｲﾙｼｰﾙ交換時にも登場した
鉄の爪(ｽｸﾚｰﾊﾞｰ)で綺麗に剥がしますよ。

あ！！
このｺﾞﾑ手袋、機械ｵｲﾙ作業専用品でﾎｰﾑｾﾝﾀｰで購入しました。
お風呂掃除用とかではないですよ(^-^;)



ちょっと脱線しました　m(_ _)m ﾍﾟｺﾍﾟｺ

話を戻します。



ｴﾝｼﾞﾝｶﾊﾞｰ側に着いているｼﾞｪﾈﾚｰﾀを外します。



ここで緊急事態！！

全部で5本のﾎﾞﾙﾄで留まっているのですが、

全てのﾈｼﾞに緩み防止のため、ﾈｼﾞﾛｯｸ剤が塗ってあり

4本を外した後、残り1本を緩めようとしていた時、


ｸﾞｲｯ(工具を回す方向へ力を入れた音)

ｷﾞｷﾞ･･ｷﾞ・・・(軋み音)

ﾎﾟｷｯ


・・
・・・
・・・・

ﾎﾞﾙﾄの頭、折れた・・・ (T_T)
(あまりのｼｮｯｸのため、画像はありません(汗))


まず、現状整理。

ﾎﾞﾙﾄの頭だけ取れて
ﾈｼﾞ部分はｴﾝｼﾞﾝｶﾊﾞｰ側に残っている状態

このﾈｼﾞ部分を取り除かないとｼﾞｪﾈﾚｰﾀが取付出来ない。



以前、ﾊﾞｲｸ屋さんで教えてもらった手法で復旧作業を実施。

１．ﾄﾞﾘﾙの刃が噛み易いように、
　　ﾎﾟﾝﾁでﾈｼﾞ中心部へ穴を作る

２．電動ﾄﾞﾘﾙを使用して
　　ﾈｼﾞと同径(若干細いぐらい)の
　　ﾄﾞﾘﾙ刃でｴﾝｼﾞﾝｶﾊﾞｰ部分のﾈｼﾞを削る

３．ﾀｯﾌﾟ(ﾈｼﾞ山切り直し道具)を使用してﾈｼﾞ山を修復。


30分ぐらいの格闘の末、



無事に修復完了しました。(^o^)
(赤丸部分がﾎﾞﾙﾄが折れていた箇所です)

推測ですが、ﾈｼﾞ径に対して過強度のﾈｼﾞﾛｯｸ剤を塗っていたのが折れた原因だと思われます。

ﾈｼﾞが外れるよりは止まってた方が良いのですが、
もうちょっと考えてﾈｼﾞﾛｯｸ剤使ってよ～　ﾔﾏﾊさん。(愚痴ww)



さ、作業に戻ります(汗)





新旧比較。

まじまじと比較してみると
古い方は色が黒っぽくなっています。
ｵｲﾙ汚れなのでしょうけど、
その中にｶﾞﾑ状に黒くなっている物が
結構、張り付いてました。


きっと、これが原因の一部なのでは？
と思います。



さぁ、新しいｼﾞｪﾈﾚｰﾀを組み込みますよ。



出来た(^-^)



あとは逆の順序で戻していきます。

組み上げた後、ｵｲﾙを忘れずに投入。

しばらくｹｰｽｶﾊﾞｰからｵｲﾙ漏れやにじみが無いことを確認。

うん、OK

ﾊﾞｯﾃﾘｰもﾌﾙ充電完了後、取付。



さぁ、遂に動作確認の時。

これで直ってますように(祈)



ﾒｲﾝｷｰON
電圧は12.3V

ｾﾙｽﾀｰﾀｰﾎﾞﾀﾝを押してｴﾝｼﾞﾝ始動。
電圧は13.2V
おぉ～　発電してる。


ｴﾝｼﾞﾝｶﾊﾞｰ付近のｵｲﾙ漏れは・・・

うん、大丈夫。


ちょっと試走してみます。

ｱｸｾﾙを開けて走り出し。
時速10ｷﾛぐらいの速度ですでに
電圧は13.9V

うん。これだけ発電できてればOK

直ったぁぁぁぁぁぁ(喜)


あ、
ちなみに確認環境は
HIDが2灯両方点灯でこの結果。

続いてﾃｽﾄ
ﾌﾞﾚｰｷﾚﾊﾞｰを握ってみる。
電圧は12.7V

さらにｳｲﾝｶｰ点滅を追加。
電圧は12.3V

うん。大丈夫ですね。(^-^)



次回は「【ﾏｼﾞｪｽﾃｨ250】ﾌﾛﾝﾄﾌｫｰｸｵｲﾙ状態確認」の予定です




余談：

ﾒﾝﾃﾅﾝｽﾌﾘｰﾊﾞｯﾃﾘｰを充電する為だと思いますが、
どうやら発電のMAXは13.9Vみたいです。
ﾒﾝﾃﾅﾝｽﾌﾘｰﾊﾞｯﾃﾘｰは高電圧すぎると充電出来ないみたいですので
ｼﾞｪﾈﾚｰﾀの発電量はもっと多くても、ﾚｷﾞｭﾚﾀｰ側で
13.9V(14V)まで制御しているみたいですね。