忘れられた始発駅

近鉄電車をまたとない環境で撮影した後、｢スルKAN２Days｣を活用して、もう１ヶ所乗ってみたかった鉄道路線を訪問することにしました。

実は一旦大阪市街まで出たほうがはるかに早いのは分かりきっていましたが、この時点ではまだ時間に余裕があると思ったのと、撮影会終了間際から降り始めた雨がまだ上がりきっていなかったので、時間つぶしの意味も兼ね、高安⇒大和八木⇒橿原神宮前⇒古市⇒・・・と近鉄線を乗り継ぎ、河内長野駅へ。

近鉄＝標準軌のイメージがあるので、狭軌(JR在来線と同じ)の南大阪線車両を見るとちょっと違和感を感じます(笑)

河内長野から南海電車で天下茶屋へ、そこから一駅戻って岸里玉出駅へ。

実は南海電車に乗ったのは初めてだったりしました(＾＾;)。

今回乗ってみたかったのは、岸里玉出駅から出ている通称｢汐見橋線｣。

今では２両編成の小さな電車が３０分間隔で走るだけの｢都会のローカル線｣といった風情の路線ですが、元々は南海電車のメインラインの一つ、高野線の一部を構成していた路線で、その後高野線の電車が全部なんばへ直通するようになったため、忘れられたように取り残されてしまったという路線です。

運良くジャストタイミングで接続できたようで、乗り込んで数分で電車は発車。

２両編成の２両目に乗り込みましたが、同じ車両に乗っていたのは自分の他に写真に写っているおっさん一人。そのおっさんも途中の無人駅で降りていってしまいました(＾＾;)

１０分ほどで、終点の｢汐見橋駅｣に到着。降り立ったのは自分も含めてわずか５人程度。

ホームも昭和の時代のどこかの田舎のローカル駅といった感じで、もともとここが高野線の始発駅だったとは、俄かに信じがたいですね(＾＾;)

そして改札を出て振り返ると･･･

まさに時代から取り残された、骨董品級の古びた路線図が・・・
※ご丁寧に、この地図は昭和３０年代のものですから、信じないでくださいという旨の注意書きが左下にあります(爆)

駅舎を出ると、阪神なんば線の桜川駅の地下駅に通ずる入口が隣にありました。
時代から取り残された駅舎と、最新の地下駅の入口と、なんかタイムスリップを目の当たりにしているような不思議な感覚になりました(＾＾;)