休職するまで勤めていた学校の生徒のお母さんから連絡が来て今日、会ってきました。
この生徒さんは、知的障害の診断を受けている新6年生。
お母さんは、息子さんが養護学校に行くべきだと判断されることは知っています。
でも、ココで、ついた力がたくさんあるから、中学校の特殊学級も見学したそうですが、校長先生に「重度のお子さんは、養護学校に行かれるほうがよいと思いますがねぇ~。見学されるのは結構ですが、よく考えて相談して決めてくださいね。中学校にも出来ることと出来ないことがありますから」と言われたそうです。
私は、自分の倍近く生きている目上の人が、そうおっしゃったと聞いて本当に驚き・・・情けなくなり・・・その時のお母さんの悔しさ、辛さが伝わり・・・
「お母様に辛い思いをさせてしまって本当に申し訳ないです。教育に従事していた者として本当に情けなく思います」と謝りました。
今日の事を思い出しながら書いているのですが、お母さんはこの後こんな風に言われました。
「私、頭では分かってはいても分かってはいても納得出来ないんです。
どうして、息子に障害があるからって私はいつも頭を下げなければいけないんですか。
障害のない子は頭を下げなくたって自分の家から一番近い学校を選べるのに、どうして息子は障害があるからって家から近い学校に通えないんですか。
他のお母さんたちは頭を下げなくたって地元の学校に入れてもらえるのに、私は義務教育の学校に息子を通わせるのに頭を下げなければいけないんですか・・・」
お母さんの、目に一杯の涙がたまっていました。
私も、目に一杯の涙がたまっていました。
「先生、私は本当に幸運だと思っています。
だけどね、先生。私の友達は必ずしもそうではありません。
『あなたのお子さんは小学校では面倒見切れません』と言われて転校した人は何人もいるんです。
みんな、途中で転校させられているんですよ。そのたびに頭を下げて・・・」
「息子は、養護学校がいいのでしょうね。復帰されたら養護学校の見学にも、一緒に行ってくださいますか?」
もちろんです、と答えながら、私は、近くにある公園をぼんやり見つめていました。
たくさんの子供たちや、親御さんの笑顔が見えました。
誰もが、楽しそうに笑い声を上げながら・・・
今日の、このお母さんの苦しみを、いったい誰が分かってくれるんだろう、助けてくれるんだろう。
私は、ちっぽけな存在で、ただの一教員にしか過ぎません。
でも、がんばっていこう。
誰もが、笑顔で過ごしていけるように。
誰もが、苦しまなくてすむように。
がんばりますから、私。
暗いお話でごめんなさい。
どうしても誰かに伝えたくて・・・自分の気持ち、障害児を持つ保護者の方の気持ち。
そして、私の決意!!
写真はお母さんと待ち合わせした公園。
桜が満開でした・・・
Posted at 2007/04/06 21:28:46 | |
トラックバック(0) |
特別支援学級 | 日記