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職人仕事ではあっても、それなりにプレッシャーのかかる局面はあるもので、実戦は「知識」や「技術」「だけ」では役に立たない、それを行使する「時」を得なければ無意味、ホントは「幸運」も、だが。「知識」や「技術」は大切だ、それらの積み重ねがより正確な「時」を教えてくれるようになるし、それらがなければ例え正しい「時」を得ても単なるマグレ当たりだ、安定した結果は得られない。▲100%確信が持てる判断などあり得ないことはこの商売もそろそろ20年選手、十分に承知はしている。とは言え、逆にそれなりの経験を積んでいる分全く未知の局面というのはそう無いから、殆どの場合既知の展開を示す。しかし、それでも、未経験な局面に当たる事はあるし、そういった時は繰り返し自問自答する「本当に今がその時か？」。▲自分の判断を信じなければ結論など出せないし、判断を支えるのは経験と知識と技術の裏付けしかない。足りない知識は補うしかないし、そのためには苦手な英語の文献も漁らなければならない場合もある。そういった時に過去の自分の怠惰を痛感するんだが。しかし、結局正解は誰にも分からない、自分で決めるしかない。▲勿論それなりのバックアップはとるし、応援も頼む、しかし判断を下し、指示するのは自分でなければならない。指揮系統の乱れは百害あって一理なし、Goサインを出すのは自分である。▲満足のいく結果が必ずしも得られるとは限らない、それが現実である。一生懸命にやったというのは言い訳であって、結果を出した奴の方が偉いのは当然である。俺も結果を出そうとはしているが、残念ながらうまくいかないこともある。自分の力不足を痛感する。▲結局、特に秀でたモノがあるわけではない凡人は日々研鑽していくしか無いのだな。才能が欲しいとはもう思わないが、努力を続ける強さは欲しい。

懺悔をするわけではないが、本来ならば打てば筋金入りになる熱い時期を実に怠惰に過ごしてきた、とここのところ後悔しきりである。▲俺は自分は不器用な方だと思っているが、端から見れば相当に要領の良い人間の範疇に入る様で、実態はと言うと運が良いのだ。確かにここぞという試験や関門は絶対に無理だと言われても何故かクリアしてきたが、それに甘えたツケは確実に返ってくるもので、最近つくづくそれを実感する事が多くなった。▲英語なんてのはその端的な例で、今その穴をなんとか塞ごうとはしているが、その手間たるや若い頃とは恐らく比較にならない程大きい。体力もそうで、若い頃もう少し自分に厳しくしていれば今頃腕立て伏せやダイエットに四苦八苦する必要もなかっただろう。他にも多々あるが、そういった具体的項目はさておき、一番問題なのは若い時期にきちんと焼き入れをしないと精神的に人間がナマクラになる点で、自分自身これを克服する手段が未だに思い浮かばない。▲結局はたまったツケは自分で払うもので、楽なお支払い法などはなく、いや、むしろ利子がついていてそういった意味での支払い能力は若い時分より遥かに落ちている分死ぬまでに払いきれるかも怪しいものだ。しかし、その意志を失えば芯までナマクラなヒト、ということになりそれも不本意であし、俺の能力水準を考えれば今後の生き残りを考えてもすこしでも怠けてきたツケは今からでも返し続けなくては箸にも棒にも架からないヒト、になってしまう。▲そう考えればやはり子供の頃から地道に努力してきたヒトというのは素晴らしいし、逆説的には結果的に一番楽な道、ということになるのかもしれない。やはりヒトは少～青年期には無理矢理にでも何でもよいから筋金を入れておいた良いのだろうね、今更それに気が付いても遅いんだけどさ。

上野の東京国立博物館に行ってきました。いやあ入館料600円は激安ですねえ、展示物、凄いです、重文、国宝当たり前。中にオータニと精養軒が入ってますから、朝から行くと一日遊べますよ。午後からでは本館だけでも結構駆け足でした。上野は他にも美術館系多いですから、念願の馬蝗絆も見れたし、また行こう。▲で、夕食は結局六本木のカウンターとテーブル席だけの小さな和食屋さんにしました。▲以前接待で利用した時に大変美味しかったので和食好きの嫁孝行もあって此のお店にしました。メニューは無くおまかせのコースが３種、今回は真ん中のコースにしました。▲先付けは鼈のスープ。八寸が海鼠卯花和え、梅と酒粕の博多揚げ、蟹強飯の三種盛り。碗は河豚の焼白子を白味噌風味で、聖護院大根、蓬麩と。お造りは鮃、平政。変り肴は鮑の肝蒸に岩海苔をたっぷり添えたもの。煮物が山葵を添えた赤ムツの蕪蒸。肴盛に卵焼き、蛍烏賊天麩羅、菜の花雲丹和え、鰈白子木の芽風味。炊き合せが白魚、筍、若布、とかなりのボリュームでした、お腹一杯。▲最後に御食事ですが土鍋で炊いた炊き込み御飯です。食べきれなかったご飯はお土産にしてくれます。季節によって違いますが、今回は青海苔風味の帆立貝炊き込み御飯でした。長芋、人参、青菜の香物と豆腐の赤味噌汁ついてきます。デザートは栗の蒸しケーキでした。▲ただ、今回はホントに体調が良くなくて凹んでたみたいで、気が緩んだのか翌日からぐったり。とはいえ仕事は代わりが居ませんからなんとか騙し騙しここ数日乗り切りました。ようやく昨日位から少し良くなってきましたけど。▲もう無理は利かない年齢になってきましたね、と言いつつ腕立て伏せのノルマは今年から増やしてます。そのため嫁からは馬鹿呼ばわりされてます、が、でもねえキミ、男はそういう事にコダワルノダヨ。

今度の休みはなんとか時間を作って上野の国立博物館に行こうと思ってます。一番のお目当ては馬蝗絆って南宋の青磁茶碗です。▲結婚以来、嫁に教育されてすっかり陶器好きになりました。と言っても大した勉強はしてませんが、出張ついでに出先で合流して柿右衛門の窯元まで行ったりして、美しい焼き物は中々に心が和むものがあります。▲個人的には日本だと柿右衛門、西洋磁器はマイセンが一番好きですが、中国の青磁も綺麗だと思います。馬蝗絆は相当な名品の様で、割れたものの、同等品がもはや作れないとのことで、鎹で修復したとのこと。その鎹を蝗に見立ててこの銘がついたという由来を聞いたことがあり、是非一度見てみたかった。今は常設展示期間らしいので、多分念願がかないます。▲時間があれば刀剣類も見たいですね、備前長船や菊一文字などの鎌倉期の古刀は一度は見てみたい。あと、ミーハー根性ですが虎徹は置いてないかな、作風の違いを実物で感じたいものです。▲ただ、今回はおりが少しへばってる様なので、ゆっくり、そしてあまり長時間は回らないようにしよう、と嫁からは釘をさされてます。美術館や博物館に行くといつもエキサイトするのを流石に長い付き合いで知ってるんですね。朝寝坊して、軽めに朝昼兼用の食事をして、上のの帰りには岡杢榮泉で大福が買えるといいな。夕食は少し早めに、ちょっと贅沢ですが、出来れば美味しい和食を戴ければ、と考えてます。▲まあ、ちょっと自分を甘やかすのもいいでしょう、といっても普段からそう自分を追いつめている訳じゃないんですが。ただ、何事もやりはじめると少々突っ走る傾向はあるようで、遮眼帯をつけた馬みたいなもんで気が付くと足を折ってるタイプかもしれません。▲たまには嫁の忠告に従ってみましょう、心配かけてもナンだしね。

年に何回かこういう時期があるんだがなーんもやる気がせん。▲多分気が付かないうちに疲労やストレスが蓄積してたりしてるんだろうが、きょうび疲れてないリーマンなんて日本にはいないだろうし、それでもみんな頑張っているんだからおりが頑張れない理由は無い。▲リアルのおりは殺しても死なないゴキブリ並にしぶといノー天気な楽観論者、ついでに体育会系だと思われているフシがあるが、どちらかといえば本来鬱傾向の悲観論者で文科系、もしくは帰宅部だ。▲そういう自分が好きか?と問われればあまり好きではないし、社会生活上、何かと都合が悪いので、自己訓練の一環としてそういう風に自分を躾ようとはしているが、本来の性格、性質というのは中々に変え難く、時に本来の鬱状態が顔を出す。▲症状はまず筋トレがうざくなり食欲が亢進し、読まなければいけない本や勉強をさぼりはじめる。生来デブ体質で先天的に各種能力に劣るので、人に伍して生きていくには日頃の鍛錬は不可欠である。最近は加齢による劣化が加わるから尚の事だ。▲それをさぼるというのは大袈裟に言えば生存権の放棄であったりするのだが「わし、どうでもいいもんね」みたいな諦観が心身を支配し、やたらぐーたらする。そこで自殺が頭をよぎったりすればかなり重症だが最近はそこまで凹む事はなく、まあそのへんも中途半端な自分が嫌だったりするのだが、案外食わせなければいけない家族がいると言う事が歯止めになってたりするのかもしれない。▲浮上のきっかけはおおむねしたい事以外しない事で、単なる我侭とどこが違うかといえば違わない。良い加減自分をコントロール出来る様になっても良い歳だが、その辺がおりの弱点であったり、足りない所なんだな。▲つまるところ只の弱音だ、ぐーたらするのは一日で十分、さて、螺子巻いて浮上すべし。